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日独サッカー交流展トークショー「日本サッカーの今~ドイツがもたらしたもの」を開催 日本サッカーミュージアム
2015年12月24日
日本サッカーミュージアムでは、現在開催中の特別企画展示「デットマール・クラマーと日独サッカー交流展」の一環として、「日本サッカーの今~ドイツがもたらしたもの」と題した、日独サッカー交流についてのトークショーを開催しました。第一部では、日本とドイツサッカーの交流の歴史についてサッカージャーナリストの賀川浩氏にお話をいただき、第二部では、京都サンガF.C.育成・普及アドバイザー祖母井秀隆氏、元日本代表奥寺康彦氏、高原直泰氏、サッカージャーナリスト木崎伸也氏によるトークショーを行いました。ドイツでの経験から得たことやエピソードを中心に、ドイツサッカーの特徴や、ドイツ(海外)から見た日本サッカーと日本サッカーのこれからについて、さまざまなトピックスについて語られました。
出演者コメント
賀川浩 さん(サッカージャーナリスト)
祖母井さん、奥寺さん、高原さん、木崎さんによる第二部のトークセッションは話題が豊富でとても興味深く聞かせていただきました。それぞれの方の幅広い経験と深い関心や見識が重なりあって、とても面白い会話が引き出されていたと思います。日本サッカーの100年の歴史を振り返ると、ほとんどの時代においてその発展の裏にはドイツの影響があることが分かります。その歴史を少しでも知っていただけたらと思います。
祖母井秀隆 さん(京都サンガF.C.育成・普及アドバイザー)
海外でプレーしていた人や、海外で生活をしていた人たちの経験からもたらされる声は財産だと思います。自分たちが世界の中心のように感じてしまいがちですが、さまざまな違いのある人たちとともに生きていることを知って、自分の世界を広げてほしいと思いますし、サッカーやスポーツが、文化の違いを感じられる良き場であってほしいと思います。
奥寺康彦 さん(元日本代表選手)
久しぶりにドイツの話をして、1FCケルンやヴェルダー・ブレーメン等でプレーしていた当時のことを思い出しました。 多くの皆さんにご来場いただき、感謝しております。今そしてこれからもドイツでプレーする選手がたくさん出てくると思います。活躍を期待しています。
高原直泰 さん(元日本代表選手)
ドイツでのプレー経験について、これまでまとめて話す機会がほとんどありませんでしたが、今回このような場をいただき、皆さまにお伝えすることができて、とても良い経験をさせていただきました。来場者の方のサッカーへの関心が高いことも手伝って、とても内容の濃い会話ができたと思います。
木崎伸也 さん(サッカージャーナリスト)
第一部では賀川さんとクラマーさんの別れのシーンに胸を打たれ、第二部では祖母井さん、奥寺さん、高原選手の日本代表や育成への鋭い指摘に膝を打ちました。現在の日本人選手のドイツでの活躍のルーツには、先人たちの挑戦があったことをあらためて知ることができました。
来場者コメント
波多野匠 さん
日本サッカーの礎を築いたクラマーさんのことを深く知りたいと思い、今回のトークショーに参加しました。第一部の賀川さんのお話の中で、クラマーさんのことだけでなく、第一次世界大戦の際の日本の補虜収容所でのドイツ兵との交流によって、日独のサッカーの歴史が始まったということや日独の繋がりを知ることができて良かったです。ショートフィルムも興味深く、制作がいつ頃どのような背景でされたものか調べてみようと思いました。
畦地治 さん
午前中は皇后杯観戦をし、午後はこのトークショーを見るために愛知から来ました。賀川さんのドイツサッカーにまつわるお話を始め、さまざまな内容のあるトークショーでした。地域のクラブが「補欠を作らない」というのは自分のチームでも実践していることで、祖母井氏の地域のクラブが子どもを育てるという話にも共感しました。