JFA.jp

JFA.jp

EN
ホーム > サッカーファミリー > 最新ニュース一覧 > 2017プレナスなでしこリーグカップ ジェフLとC大阪堺が初タイトル獲得

ニュース

2017プレナスなでしこリーグカップ ジェフLとC大阪堺が初タイトル獲得

2017年08月14日

2017プレナスなでしこリーグカップ ジェフLとC大阪堺が初タイトル獲得

2017プレナスなでしこリーグカップ1部・2部の決勝戦が12日(土)、味の素フィールド西が丘で行われ、1部はジェフユナイテッド市原・千葉レディースが、2部はセレッソ大阪堺レディースが、いずれも初優勝を果たしました。

なでしこリーグカップ1部の決勝に進んだのは、浦和レッドダイヤモンズレディース(Bグループ2位)と、ジェフユナイテッド市原・千葉レディース(Aグループ2位)でした。

浦和は現在リーグ戦で5位、同じくジェフLは6位と、中位同士の対戦ですが、グループリーグと準決勝を経てチーム力を一層高めてきた両チーム。ホームタウンがどちらも関東ということもあり、3,129人の観客が集まった味の素フィールド西が丘は、試合前から大きな期待に包まれていました。

試合展開は、その期待を裏切らないハイレベルなものとなりました。開始直後から各ポジションで激しいボールの奪い合いが見られ、それがまた、スタンドへと伝わっていき、さらに大きな声援へと変わります。

4大会ぶりに決勝に進んだ浦和は、今季加入のFW菅澤優衣香選手と、同6月加入のFW安藤梢選手が攻撃を牽引。両サイドバックも積極的に前線にボールを供給していきました。

前回大会準優勝のジェフLは、今回こそ優勝を勝ち取ろうと、丁寧な守備で浦和を抑えながら、左サイドのMF深澤里沙選手や前線のFW成宮唯選手に素早くボールをつなげて、カウンターで浦和ゴールに迫りました。

やや浦和ペースで進んだ前半を終え、ジェフLは53分にMF安齋結花選手をピッチに送り出します。すると、ジェフLの攻撃が活性化して、中盤でのボールの奪い合いが激しくなっていきました。互いに素早いカウンターで得点を狙う終盤は、一発勝負のリーグカップらしい緊張感も増幅。両チームのタイトルに懸ける強い思いが、選手を後押しし、最後まで運動量を落とさない試合となりました。

そして、この試合で唯一のゴールが生まれたのは、後半のアディショナルタイム2分でした。ジェフLのDF櫻本尚子選手からパスを受けたMF瀬戸口梢選手が、ペナルティエリア手前までドリブルすると、そのまま左足でミドルシュート。「守備の時間が長かったが、最後のプレーで(得点を)決めないと悔いが残ると思って、思い切り打った」と、瀬戸口選手が勢いよく放ったシュートは、ゴール右隅に飛び、ポスト右を叩きながらゴールイン。後半終了間際に決まった豪快なゴールに、会場からはこの日一番の歓声が上がりました。

それから間もなく、試合終了のホイッスルが高らかに鳴ると、いつも冷静なジェフLの三上尚子監督は両手でガッツポーズ。劇的な一発によって初タイトルを手にしたジェフLの選手たちは、互いに抱き合いながら初タイトルを噛み締めました。

あと一歩のところで優勝を逃した浦和の石原孝尚監督は「最後にやられてしまったが、大会中に成長が見られた中での負け。選手に感謝したい」と、悔しさも滲ませながら、リーグカップでチームの成長が見られたことも挙げました。

チームを2年連続の決勝に導いた三上監督は「去年、決勝で(日テレ・ベレーザに)0-4で負けたリベンジを、という選手たちの気持ちが伝わってきた。だから細かい指示はしなかった」と話し、選手たちの意思を汲み取って決勝に臨んだことを明かしました。加えて、リーグ戦では6位であることを指しながら「今季は10勝を(目標に)掲げているが、まだ半分しか勝てていない。(来週に再開する)リーグで一つひとつ積み上げたい」と、早くもリーグ戦後半を見据えました。

ジェフLで11年目を迎えたMF深澤里沙選手は、「決勝で勝ち切る強さがなくて苦しんだ時期があったが、ジェフLらしい気持ちを前面に出すサッカーで勝てたことがうれしい」と、初タイトルにたどり着くまでを思い返しながら爽やかな笑顔を見せました。

2017プレナスなでしこリーグカップ1部決勝戦の模様はこちら(なでしこリーグ公式チャンネル)

リーグカップ1部の前に行われた、なでしこリーグカップ2部の決勝は、日体大FIELDS横浜(Aグループ1位)とセレッソ大阪堺レディース(Bグループ1位)の対戦でした。

2回目の開催となった同大会は、序盤こそF日体大が競り合いやキック力でC大阪堺を上回っていましたが、徐々にC大阪堺の高い技術をベースにしたサッカーが形を見せ始めます。

スコアが動いたのは62分、C大阪堺のFW宝田沙織選手がFW矢形海優選手とワンツーをして抜け出すと、右サイドからクロス。左サイドからゴール前に流れてきたMF松原志歩選手がこれに合わせて、「練習で何度も繰り返していた」と話す理想的な形で先制しました。

しかしその5分後、今度はF日体大に得点が入ります。途中出場していたFW児野楓香選手がペナルティエリア内で倒され、F日体大にPKが与えられました。PKのキッカーは主将のMF嶋田千秋選手。シュートは、一度はGK山下莉奈選手に弾かれましたが、こぼれ球を落ち着いてゴールに収めて1-1としました。

F日体大は攻撃的な交代をしながら、C大阪堺はそれを選手交代やポジションチェンジでケアしながら後半は進みましたが、1-1のまま90分が終了し、ペナルティキック方式(PK戦)で勝敗をつけることになりました。PK戦では、5人全員が決めたC大阪堺に対し、F日体大の5人目・嶋田選手が外したことによって、1-1(PK4-5)でC大阪堺が初優勝。選手全員が20歳以下という若い力によって、味の素フィールド西が丘に『さくらなでしこ』の輪が広がりました。

そして今週末の19日(土)、20日(日)には、約3ヶ月の中断期間を経て、いよいよ2017プレナスなでしこリーグ1部・2部が、日本各地で再開します。

今季のリーグカップで、ともに初優勝を果たしたジェフLやC大阪堺のさらなる躍進はもちろん、今大会での経験を10月上旬まで行われるリーグ戦に還元できるチームはどこでしょうか。全国のなでしこリーガーたちが繰り広げる、熱い戦いは見逃せません。

アーカイブ
サッカーファミリー
NEWS メニュー
JFAの理念

サッカーを通じて豊かなスポーツ文化を創造し、
人々の心身の健全な発達と社会の発展に貢献する。

JFAの理念・ビジョン・バリュー