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vol.009「行動こそ、リスペクトの第一歩」

2012年09月28日

技術委員長 西村昭宏

私は育成担当の技術委員長として仕事をさせていただいていますが、日々の活動の中で、サッカーを文化にするために、リスペクトを広め、浸透、発展させる必要があると痛感しています。

選手を育成する中では、大人の関わりは重要です。 関わる大人全員がリスペクトの精神を大切に理解していれば、子供の頃から積み重なっていくと思います。

自分の立場、テリトリーに固執しない、連盟や所属などの垣根を越えて、プレイヤーズファーストの観点を持てば、おのずと自分達のFAから「リスペクトを広める」という活動を発信できると思います。

7月1日に決勝が行われたUEFA EURO 2012はウクライナ、ポーランドの共同開催で行われ、欧州の中では小国であるこの2か国を舞台に素晴らしい大会が行われました。 この大会を見て、サッカー文化の根付いている欧州らしいなと感じました。 大国でやれば、観客も入り利益も上がりますが、これから努力をして伸びていこうとしている小国と、一緒になってもっと大きなサッカー文化として根付かせよう、次のステップに欧州全体が進もう、との意図が感じられました。

日本国内にも47の都道府県協会があり、それぞれ置かれている立場は違いますが、地域といった垣根を越えて協力していくことが必要です。そのために我々日本サッカー協会がその中心となってやることは多いと思っています。

「皆がつながっている」というのが、日本の強さだと思い続けています。 これはお互いがリスペクトしあわなければあり得ない。 日本の強みをさらに大きなものとし、サッカーという文化を日本に定着させ、発展させていくためには、リスペクトの精神は欠かせないのです。

リスペクトを考えるときに、まず重要だと思うのは、ACTION、行動することだと思っています。 それを見て、人が「そうだ」「いいね」と感じる。動き出すこと、いいと思ったことにチャレンジすることが第一歩だと思う。 子供に声をかける、関わる大人たちと話し合う、行動しようと意思がある人であれば、誰でも第一歩は踏み出せると思います。 リスペクトの入り口は身近なとこにあり、常に開いていると私は思っています。(了)

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