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第15回ロービジョンフットサル日本選手権はCLUB VALER TOKYOが初優勝
2021年08月02日
日本ブラインドサッカー協会が、7月25日(日)、本庄市若泉運動公園多目的グラウンド(埼玉県)で「第15回ロービジョンフットサル日本選手権」を開催しました。3チームによる総当たり戦で実施し、公式戦初出場となったCLUB VALER TOKYOが初優勝しました。
ロービジョンフットサルは、弱視の選手が弱視状態のまま、フットサルとほぼ変わらないルールでプレーします。ゴールキーパーは晴眼者または弱視者が務めます。障がいの程度により見え方の異なる選手が一緒にプレーする難しさがあり、チームメイト同士の理解やコミュニケーションの重要性を感じられる競技です。
本大会の出場チームは、2019年に開催された第14回大会で日本一に輝いたGrande Tokyoと、「ブラインドサッカー東日本リーグ2019 ロービジョンフットサル(B2/3)クラス」で優勝したCA SOLUA葛飾、そして今大会が公式戦初出場のCLUB VALER TOKYOの3チームです。
初戦は前回王者のGrande TokyoとCA SOLUA葛飾が対戦し、序盤からペースを掴んだCA SOLUA葛飾が6-0で勝利しました。続くCA SOLUA葛飾とCLUB VALER TOKYOの第2試合は、攻守が激しく入れ替わる接戦となりました。開始3分でCLUB VALER TOKYOが先制したものの、その後得点を許し、同点で折り返します。第2ピリオドでは再びCLUB VALER TOKYOがリードしましたが、試合終了間際に同点弾を決められ、2-2の引き分けとなりました。
優勝の行方は第3試合のCLUB VALER TOKYOとGrande Tokyoの結果次第となり、得失点差での争いとなりました。CLUB VALER TOKYOは立ち上がりから積極的に攻め込み得点を重ねると、最終的には4人で9得点を挙げ、9-0で勝利しました。
この結果、CLUB VALER TOKYO とCA SOLUA葛飾が勝ち点で並び、得失点差で上回ったCLUB VALER TOKYOが公式戦初出場にして初優勝を決めました。また、MVPは第3試合で4得点を決めた岡晃貴選手が受賞しました。
優勝チームキャプテンコメント
中澤朋希 主将(CLUB VALER TOKYO)
2020年1月にクラブを立ち上げて、そこから「世界一を目指す」というところを活動理念に掲げ練習してきた中で、初めての大会で優勝できたことは、本当に嬉しく思います。
今日は(遠方からの新加入選手で)初参加の選手もいたほか、ゴールキーパーが2選手ともケガで欠場となり、弱視のフィールドプレーヤーがゴールキーパーを務めるなど、すごく難しい中ではありました。1試合目のスタートから10番の大石航翼選手がゴールを決め、チームとして勢いに乗れたことが大きかったと思います。
試合ではフットサルの基本であるピヴォ当ては意識していました。また、あまり相手を気にするよりもまずは自分たちが楽しむということにフォーカスしており、それがみんなの表情にも出ていたと思います。今回はフィールドプレーヤー全員がゴールを決めることができたので、いい終わり方になったと思います。
MVP受賞選手コメント
岡晃貴 選手(CLUB VALER TOKYO)
優勝できて嬉しいです。また、チームの目標として日本一になった上で海外のクラブチームに挑戦しに行こうと考えていたので、その一歩が踏み出せて良かったと思います。
今日が初参加の選手もいる中で、本当に楽しく一緒にプレーできたので良かったです。今回はチームをサポートしていただいた方もいて、助けてもらうことが多かったです。その恩返しをしていくと同時に、今日の優勝をきっかけに、ロービジョンフットサルのことを知ってもらうためにも、当事者だけでなくチームの活動をサポートいただける方をさらに増やし、もっと活動を推進していきたいと思います。