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中体連所属の女子サッカー選手の練習会 ~広島県サッカー協会の取り組み
2021年07月12日
広島県サッカー協会は6月26日(土)、広島市の広島経済大学フットボールパークで、中学生の女子選手を対象にした練習会を初めて開催しました。これは、普段中体連のサッカー部で男子選手と活動している女子選手の環境改善を目的に行われました。参加した女子選手からは、「今回の練習会を楽しみにしていた」というコメントが多く寄せられていました。広島県サッカー協会では、今後も月1回程度の活動機会の創出を目指す計画をしています。
コメント
戸根徹典 さん(広島県サッカー協会コーチ)
中体連の大会で男子に混ざり、出場機会が少ない女子選手が多くいることを承知しており、「この様な選手に光があたる場所と機会はないか?」と考えていた折に、JFAより中体連女子選手のフェスティバルが開催される案内があり、これを1つの目標に練習会を実施することになりました。
急遽、広島県サッカー協会の事務局や副技術委員長を通じて練習会実施の案内をお願いし、一方で、よりよい環境で、トレーニングが行えるように大学関係者に協力してもらい、広島経済大学の人工芝のグランドで開催することができました。
当初は、あまり多くは来ないだろうと考えていましたが、想定を超える26人の選手が参加してくれて、ピッチ内に元気な声が聞こえていました。またスタンドでもコロナウイルスの感染予防のため距離を取りながら、多くの保護者や先生にその姿を見ていただくことができました。
初回のテーマは「攻防」で、その中で「自分で判断してアクションする」「勝負に勝つ」として行いました。最初こそ判断の部分で戸惑いも感じられましたが、徐々に選手が自らの判断で行動するようになり、勝負にもこだわる姿勢が見られました。何より、「彼女たちのサッカーが大好き!」という表情を見せ、プレーをしてくれたことが、大きな成果だと感じています。
当日に参加した保護者の方から、「子どもがとても楽しかったようで、これからのサッカーへの意欲にもなり、次回も楽しみにしている。」とのメールを頂くことができ、継続して練習会を実施していきたいと考えています。
今回、参加してくれた選手は、練習会場である広島市近郊の選手が中心となりましたが、今後は県内のより多くの選手に参加してもらうための検討をしていきたいと思います。これに加え小学校の時にサッカーをしていたけれど、中学校になってサッカーから離れてしまっている選手の受け皿としても、この練習会を活用できればと考えています。その中で、スキルをできるだけ落とさずに、改めて高校でサッカーを始めてもらえるような橋渡しができればと思います。
「広島でサッカーに出会い、広島で育ち、輝ける」そんな女子選手と1人でも多く関わっていくことができればと思います。
根石敏正 さん(広島県サッカー協会女子サッカー普及コーディネーター)
普及コーディネーター研修会で女子中学校年代の登録数が減少していると報告されていたが中体連で男子に混ざり活動している選手が広島県で143人(全国5,551人)と知りました。
その中でJFAより中学校女子サッカーフェスティバル開催の案内がありました。
その案内に広島FAのFAコーチ(技術専任者)が早く行動を起こし技術副委員長に練習会実施の案内をお願いし、JFAコーチ(中国女子チーフ)と協力して広島経済大学フットボールパークで開催されました。
今回の練習会、緊急事態宣言の後でもあり選手の参加人数が心配されましたが26人の参加がありました。
選手たちウオーミングアップの時から元気に声を出しながら楽しくスタートしました。
今回練習会のテーマでもある「自分で判断しアクションする」は初めてのメンバーが多いからか判断の所で行動が遅れることもありましたが、慣れてくると自らの判断で行動する姿勢が多く見られ、最後のゲーム時には積極的にゴールに向かう姿勢や攻守の切換えが早くなり、選手一人一人が勝負に拘りプレーしている姿や表情が見られた事が大きな成果だと感じました。
今回、参加の選手は練習会場が広島市にある為、広島市近郊の選手が中心となりましたが、今後は県内の多くの選手に参加してもらえるように練習場所やスタッフの数など検討していきたいと思います。
また、4種・4種女子部などと協力し情報発信や女子選手の情報収集を進めていきます。
今後はこれに加え中学校になってサッカーから離れてしまっている選手やサッカーに興味を持っている新しい選手も参加できる練習会まで発展できればと思っています。