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ずっとEnjoy♫ 楽しく、ゆるく、 生涯現役を支えるコミュニティ (JFAnews2016年9月情報号より転載)
2016年10月12日
日本サッカー協会機関誌『JFAnews』2016年8月情報号(No.388)から「JFAグラスルーツ推進・賛同パートナー」連載がスタートしまた。その第2回目として9月情報号(No.389)に「引退なし(ずっとEnjoy♫)」「補欠ゼロ(みんなPlay!)」賛同パートナーであるあざみ野キッカーズ(神奈川県横浜市)の活動が紹介されました。
■JFAnews2016年9月情報号(No.389)より転載 ■情報提供:サカイク、川端暁彦
※『サカイク』はJFAグラスルーツ推進・賛同パートナー制度のメディアパートナーです
神奈川県横浜市に拠点を置くあざみ野キッカーズの前身は、あざみ野団地サッカー愛好会で、その名の通り、あざみ野団地に住むサッカー好きが集まって1983年に発足した。昼間はボールを蹴り、夜は酒を酌み交わす会だったが、メンバーには子どもを持つ親が多く、愛好会発足の翌年には子どもたちにもサッカーを教えることになった。
当初は試合ができるかどうかギリギリの人数だったが、チームの評判を聞いた小学生の参加希望が続々と増え、一時は200人を超えるまでに膨れ上がった。うれしい半面、課題に挙がったのがコーチの人数不足。立ち上げからチームを知る相談役兼コーチの國方徳二さんは、「大人のチームに参加する人は必ず子どものコーチをやる。それをルールにしたんです」とその解決策を明かす。これにより、大人のエンジョイチームと少年サッカーチームで構成されるあざみ野キッカーズが産声を上げることになった。
こういったクラブ誕生の背景もあり、所属する選手の年齢層は小学1年生からO-40、O-50、O-60までと実に幅広い。最近では、かつて少年チームに所属していた選手が大人になってチームに再び戻ってくるというサイクルもできつつある。「地域の大人として、地域の子どもたちを育成しましょう」という会則の下、コーチはボランティア、子どもから月謝はとっていない。年月と共にメンバーは変わっていくが、発足時の志は絶えることなく受け継がれている。
大人のサッカーチームはとことんエンジョイ志向だ。メンバーが三々五々集まってきて、練習やゲームに没頭する。その“ゆるさ”が長く続いている秘訣だと話す者もいる。試合中に疲れて一時離脱しても、途中参加も自由。気負わずにサッカーに興じることができる。
70歳を超えてなお現役プレーヤーとして三つのチームを掛け持ちする國方さんは、「サッカーは生きがい。サッカーをやっているから自分の人生は楽しい」と言い切る。いかに地域にサッカーが定着し、そこに住む人々がいかにサッカーを心底楽しんでいるかが分かる。
チームが走り出して16年近く経ったころ、國方さんはチームに参加している子どもたちの父親を誘うようになった。初心者も大歓迎。一緒にボールを蹴っていくうちに自然とお父さん同士で仲良くなっていく。「(最初は)当然初心者ですが、徐々にサッカーにのめり込んでいるのを見ていると、こちらも楽しい」と國方さん。オープンな雰囲気がさらにクラブの裾野を広げている。
親による年1回のカップ戦の開催、子どもが小学校を卒業した親向けのOBチームが結成されるなど、年月を経ながら新たな取り組みも増えている。
独自の方法で地域に根差したコミュニティを形成したあざみ野キッカーズ。「楽しみながら」サッカーの輪を広げ、生涯現役を支える場となっている。
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