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みんなPlay! サッカー未経験でも夢中になれる!「自分にもできる」と思える場所(JFAnews2018年4月情報号より転載)
2018年05月25日
日本サッカー協会機関誌『JFAnews』では、「JFAグラスルーツ推進・賛同パートナー」の活動紹介を行なっています。2018年4月情報号(No.408)にて、「補欠ゼロ(みんなPlay!)」賛同パートナーである東京都市大学付属高校フットサル(東京都世田谷区)の活動を紹介しました。
■JFAnews2018年4月情報号(No.408)より転載 ■情報提供:サカイク、鈴木智之
東京都世田谷区にある東京都市大学付属高校のフットサル部は、「みんなPlay!」をモットーに、多くの選手が試合に出場できる環境づくりを大切にしている。同校にはサッカー部もあり、競技志向の選手たちはそちらに入部する傾向がある。フットサル部は、「サッカーは未経験だけどボールを蹴りたい」「試合に出られる環境でプレーしたい」という生徒たちの受け皿となっている。顧問の田中望先生によると、「部員の40%が、中学時代に野球部、バスケットボール部、陸上部、鉄道研究会などに入っていた、フットサル/サッカー未経験者」。中学時代にサッカー部で試合に出られなかった生徒やスポーツと勉強を両立させたい生徒にとっては、活動しやすい環境になっている。
フットサル部が立ち上がったのは約15年前で、田中先生が顧問に就いたのは3年前だ。「高校からフットサルを始めた先輩が試合に出て活躍していることを後輩たちは知っているし、先輩の姿を見て『自分にもできる』と思える」(田中先生)と、好循環が生まれている。
交代の自由なフットサルは、多くの選手が試合に出ることができる。しかも、東京都フットサル連盟の試合は同一の学校(クラブ)から複数のチームを編成して出場することができるため、東京都市大学付属高校は30人いる部員を10人ずつに分け、3チームで出場している。ただ、東京都ユース(U-18)フットサルリーグは1クラブ1チームしか出場できないため、30人全員は出られない。そこで、「他の学校と相談して、私設のフットサルリーグができないか検討中」(田中先生)と、「みんなPlay!」の実現に腐心している。
田中先生の考えの根底にあるのが、小学生時代を過ごしたアメリカでの経験だ。アメリカのスポーツ環境は競技志向とレクリエーションの棲み分けがはっきりしており、競技志向ではない場合、試合に出るのは必須条件だ。そうした環境下でスポーツをしていたことが今に生きている。
「フットサルを教えるようになり、試合に出ることが上達につながることを実感した」と田中先生は言う。楽しさとモチベーションが一気に向上するため、選手の取り組む姿勢も変わってくる。そして、対戦相手の特長やレベルを考え練習するようになった結果、「サッカー経験者ばかりの対戦相手でも、うちは『フットサルの戦術を使えば、対等にわたり合える』と、自信を持ってプレーできるようになった」と田中先生。東京都ユースリーグでは、前期で大敗した相手に、後期では一度も負けなかったそうだ。
高校からフットサルを始めた選手の中には、大学に行ってからもフットサルを続けたいという者もいる。スポーツを純粋にやってみたい、体を動かしたい、楽しみたい子どもたちの受け皿をつくることは、「学校教育の中でのスポーツ」という観点においても有意義なことだ。
フットサルがうまい子も、そうでない子も、未経験者も経験者も一緒になって取り組み、日々の練習と試合を経て成長していく。「みんなPlay!」を掲げる東京都市大学付属高校フットサル部の生徒たちは、みんながスポーツをエンジョイしている。
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