大分は鹿屋体育大と延長戦に突入も劇的ゴールで3回戦を突破 天皇杯 JFA 第99回全日本サッカー選手権大会
2019年08月15日
天皇杯 JFA 第99回全日本サッカー選手権大会は8月15日(水)、各地で3回戦を行い、法政大学(シード)、Honda FC(静岡県代表)など16チームが4回戦に進みました。
鹿屋体育大学 1-2(前半0-0、後半1-1、延長前半0-0、延長後半0-1)大分トリニータ
台風10号の接近で開催可否が懸念された鹿屋体育大学(鹿児島県代表)と大分トリニータ(J1)との試合は昭和電工ドームで行われました。強風のためドームの屋根を開いたため、ピッチは大雨でぬかるみ厳しいピッチコンディションとなりましたが、延長戦の末に大分が苦しみながらも2-1で勝利を納めました。
11人が攻守に渡って最良のポジションを取り続け、ボールを保持する大分に対し、2回戦で名古屋グランパス(J1)を3-0で破った鹿屋体育大は堅守速攻で応戦する構図で終始試合は進みました。大分は後方から試合を組み立て、相手の隙を狙いますが、自陣でブロックを築いた鹿屋体育大を崩せず時間は経過。スコアが動いたのは後半アディショナルタイム1分でした。大分・丸谷拓也選手の浮き球を高山薫選手が受けてクロスを上げると星雄次選手が頭で合わせ均衡を破りました。これで勝負あったかと思われましたが、その2分後に大分のパスミスがオウンゴールとなり、延長戦に突入します。
試合序盤からハードワークを続けた鹿屋体育大は、徹底された大分のパス回しに体力を削られながらも、守備では球際で戦い続けました。攻撃では鋭い攻撃で何度も相手ゴールに迫りましたが、足が止まり始めた120分にクリアボールを拾われ、伊藤涼太郎選手にゴールネットを揺らされ、万事休す。延長戦に持ち込むも悔しい敗戦となりました。
4回戦以降の対戦カードは16日(金)に行われる組み合わせ抽選会で決定します。
片野坂知宏 監督(大分トリニータ)
延長での決着となりましたが勝ち上がることができて良かったです。選手はやるべきことに集中し、攻守での狙いをトライしてくれました。ボールを持つ時間が長く、相手は守ってカウンターの構造になりました。大学生であってもブロックをつくる相手を動かすのは難しかった。90分でこじ開けることができ、それで試合を終わらせればベストでしたが自分たちから招いたミスで失点してしまいました。延長ではバランスを保ちながら、最後はこぼれ球を伊藤涼太郎が決めてくれた。さらなる高みにチャレンジしたいです。
伊藤涼太郎 選手(大分トリニータ)
勝てて良かった。個人的には前後半とも良いプレーができなかったので、延長では自分が得点を決めてやるという気持ちで試合に入りました。リーグ戦では試合に絡めずにいましたが、トレーニングマッチなどでコンディションを落とさずに維持できたので120分走り抜けたのだと思います。延長戦になりオープンな展開になっていたので、こぼれ球が来たらシュートを狙おうと考えていました。今日の得点は大きなアピールになりました。
塩川勝行 監督(鹿屋体育大学)
大分はビルドアップがうまく前からプレスに行きましたが、はがされたのでコンパクトな守備からリズムをつくることにしました。ボールを奪ってカウンターとなりましたが、後半からはボールを運べるようになりました。ボールを持たれる苦しい展開でしたが、ハードワークからチャンスはつくれたと思います。延長戦になって足が止まりましたが、最後まで走り切った選手は立派でしたし、良い勉強をさせてもらいました。
山口卓己 選手(鹿屋体育大学)
大分のパス回しはうまかったです。これまでの大分の試合を映像で見ていましたが、実際に戦うと想像していた以上のものでした。プレスがはまらず、いなされました。僕はボランチなので守備ではバランスを考え、攻撃では中継役としてパスを散らすことを考えていました。思うようにプレーできたところもありますが、球際など力負けするところがあったのは課題です。名古屋に大分とプロと対戦できたことは良い経験になりました。
天皇杯 JFA 第99回全日本サッカー選手権大会
3回戦試合日程
【1回戦】5月25日(土)、26日(日)
【2回戦】7月3日(水)、10日(水)
【3回戦】8月14日(水)
【ラウンド16(4回戦)】9月18日(水)
【準々決勝】10月23日(水)
【準決勝】12月21日(土)
【決勝】2020年1月1日(水・祝)