柏と清水の上位対決はドローで勝点1を分け合う ~高円宮杯JFA U-18サッカープレミアリーグ第11節~
2019年08月26日
高円宮杯JFA U-18サッカープレミアリーグ2019 EASTの第11節が8月24日(土)、25日(日)にかけて開催され、各地で熱戦が繰り広げられました。三協フロンテアスタジアムで行われた柏レイソルU-18(千葉)と清水エスパルスユース(静岡)の試合は熱戦の末に1-1の引き分けとなり、両者で勝点1を分け合う結果となりました。
柏レイソルU-18 1-1(前半0-1、後半1-0)清水エスパルスユース
午前に行われた試合で、無敗で首位を走っていた青森山田高校がジュビロ磐田U-18に敗れたため、2位の柏、3位の清水ともに「差を詰めるチャンス」(清水・五十嵐海斗選手/MF #10)と意気込んで迎える試合となりました。特に勝点差が「11」と開いている清水は「残り全試合、引き分けもしないで勝つつもりでいた」(五十嵐選手)と臨みました。
立ち上がりから主導権を奪ったのは、そうした気持ちをプレーにも反映させた清水でした。前線から厳しいプレッシングで柏が得意としているビルドアップをほとんど許しません。「何もさせてもらえなかった」と柏・山中真監督が脱帽したこのプレスで相手の自由を奪いつつ相手ゴールに迫った清水は、27分にCKから先制点を奪います。MF成岡輝瑠選手(#12)のキックをFW千葉寛汰選手(#30)が頭で折り返し、最後はDFノリエガ・エリック選手(#4)がヘディングシュート。これが見事に決まり、1-0と清水がリードを奪いました。
その後も清水がゲームの主導権を握って攻める展開となりますが、柏GK佐々木雅士選手(#16)の好守に阻まれたほか、千葉選手のシュートがポストに嫌われるなどチャンスをゴールという形に結び付けることができません。そして結果的に、「前半で2点目、3点目と取れなかったことが大きかった」(平岡宏章監督)と振り返る展開となりました。
後半に入っても清水がペースを握るという流れは変わりませんが、柏も攻守を修正して持ち直します。「最後まで辛抱強く戦い抜いてくれた」と山中監督が選手を讃えたように、前半のような簡単にシュートを許す場面は減少し、1点差のまま試合終盤を迎えることとなりました。山中監督は残り15分から「負けたらタイトルを取るチャンスは低くなる」と判断し、選手のポジションを入れ替え、攻撃のカードも切りながらリスクを取って攻めに出ました。
そして迎えた後半のアディショナルタイムでした。MF田村蒼生選手(#14)がペナルティーエリア内で倒されて、これがPKの判定に。この日、ゲームキャプテンを務めていたFW奥田陽琉選手(#9)がこれを冷静に蹴り込むと、その瞬間に試合終了のホイッスル。ラストプレーで柏が追い付き、注目の上位対決は1-1で終了となりました。
山中真 監督(柏レイソルU-18)
90分を通じて厳しいゲームでした。内容だけ観たら、完敗と言うべき試合だったと思っています。ビルドアップのところで自信を持って(パスを)受けることができていなかったですし、イージーミスも多すぎました。うまくいかなかったのは僕が選手たちにアイデアを与えられなかったことも原因だと思います。ただ、こういう内容であっても最後まで諦めることなく戦い、勝点1を取れたのは収穫だと思っています。
FW #9 奥田陽琉 選手(柏レイソルU-18)
青森山田高校が負けたことは知っていて、今日勝って(勝点差を)近づけてやろうと思っていました。今日負けたら上が見えなくなるんじゃないかと思っていました。(同点ゴールのPKは)田村選手が頑張ってPKを獲得してくれたおかげです。今日はゲームキャプテンだったので、プレッシャーはありましたが、チームに何か貢献できればと思って蹴りました。
平岡宏章 監督(清水エスパルスユース)
(ゴールを)取るべきところで取っていないとこういう試合になるということです。追加点を取れなかったことが問題でした。もちろん、柏さんのGKがしっかりしていたというのもありますが、最近流れの中からのゴールをほとんど決められていません。もっと細かいところまでこだわっていきたいと思います。
MF #10 五十嵐海斗 選手(清水エスパルスユース)
ハーフタイムには「今年一番の出来と言っていいんじゃないか」と言われましたし、自分たちとしてもやりたいサッカーはできていたと思います。柏がどういうサッカーをしたいのかも分かっていましたし、そこにも対応できていたと思います。ただ、結果としてはドロー。前半戦からの課題である決定力のところが出てしまいました。こういう形の引き分けが多すぎるので、今後はなくしていけるようにしたいです。
大宮アルディージャU18 0-0(前半0-0、後半0-0)市立船橋高校
ジュビロ磐田U-18 3-2(前半0-2、後半3-0)青森山田高校
尚志高校 1-1(前半0-1、後半1-0)流通経済大学付属柏高校
浦和レッドダイヤモンズユース 0-0(前半0-0、後半0-0)鹿島アントラーズユース
首位の青森山田高校(青森)をホームに迎えたジュビロ磐田U-18(静岡)は前半に2点をリードされる苦しい展開に。しかし、58分のMF宮下岬選手(#7)のゴールを皮切りに3点を奪取し、逆転勝利を収めました。尚志高校(福島)は流通経済大学付属柏高校(千葉)と対戦。8分に先制を許しましたが、50分にFW山内大空選手(#10)のゴールで追いつき勝点1を手にしました。なお、大宮アルディージャU18(埼玉)と市立船橋高校(千葉)、浦和レッドダイヤモンズユース(埼玉)と鹿島アントラーズユース(茨城)はいずれもスコアレスドローに終わり、勝点1を分け合いました。
大会期間:2019年4月6日(土)~2019年12月8日(日)
EAST 第12節
2019年8月31日(土)
16:00 清水エスパルスユース vs 尚志高校(清水ナショナルトレーニングセンター(J-STEP))
2019年9月1日(日)
11:00 流通経済大学付属柏高校 vs ジュビロ磐田U-18(流通経済大学付属柏高校グラウンド)
11:00 青森山田高校 vs 大宮アルディージャU18(青森山田高校グラウンド(人工芝))
16:00 鹿島アントラーズユース vs 柏レイソルU-18(鹿島アントラーズクラブハウス)
17:00 浦和レッドダイヤモンズユース vs 市立船橋高校(浦和駒場スタジアム)
WEST 第12節
2019年8月31日(土)
16:00 サンフレッチェ広島F.Cユース vs 名古屋グランパスU-18(吉田サッカー公園 人工芝グラウンド)
18:00 セレッソ大阪U-18 vs 京都サンガF.C. U-18(セレッソ大阪舞洲グラウンド)
18:00 ヴィッセル神戸U-18 vs 大津高校(いぶきの森球技場)
18:00 愛媛FC U-18 vs 東福岡高校(愛フィールド梅津寺 人工芝グラウンド)
2019年9月1日(日)
16:00 アビスパ福岡U-18 vs ガンバ大阪ユース(福岡フットボールセンター 人工芝A)