アカデミー福島男子 地域の協力を得て様々な活動 ~JFAアカデミー福島男子 スタッフ通信 Vol.21
2019年09月17日
JFAアカデミーでは「常にどんな時でも(日本でも海外でも)ポジティブな態度で何事にも臨み、自信に満ち溢れた立ち居振る舞いのできる人間の育成」というフィロソフィーを掲げ、真のエリートを目指して日々活動しています。
JFAアカデミースタッフ通信では選手たちの日常の様子や、日々の活動を詳しくお伝えしています。今回JFAアカデミー福島男子のレポートを担当するのは山尾光則コーチです。
JFAアカデミー福島U13を担当している山尾光則です。
U13の選手たちは4月に入校して以来、必死にサッカーの練習・試合に取り組んできました。また、それと同様にオフザピッチでも数多くのプログラムに取り組んできました。
その中でも今回は、JFAアカデミー福島が拠点とする御殿場市の協力を得て行っている3つのプログラムについて紹介します。
労作教育では、御殿場市名産のブランド米「ごてんばこしひかり」の田植えから収穫までを行います。選手たちは、5月12日に御殿場市で農業を営む三井米木さんの水田をお借りし、その指導のもと田植えを行いました。素足で水田に入ることが初めての選手が多く、脚が泥に埋もれる感触に戸惑いを見せていました。また稲を植える際には、中腰の姿勢を長い時間保つための体力と、真っ直ぐ一列に稲を植える集中力が必要とされ、思っていた以上に労力を伴う作業でした。
田植えを終えた後も、選手たちは1週間に一度、水田に足を運び、稲の成長を観察日記に書いています。選手スタッフ共々、9月の収穫の時期を迎えるのを楽しみにしています。
8月に御殿場市役所のご協力のもと、富士登山清掃を行いました。この富士登山はただ山を登るのではなく、その登山道に落ちているゴミを拾い、清掃活動をするのが目的です。
登りのルートでは、火山灰に足が取られて思うように進むことができず、少しの距離を登るのにも息があがりました。登り続けるうちに選手間で登るスピードに差が出て、徐々に遅れる選手も出てきましたが、選手同士で声を掛け合い、助け合いながら登りのルートを登りきりました。
宝永山の山頂で少し休憩の後、下山しました。下りのルートは大砂走りというルートでした。その名の通り火山灰が砂漠のようになっている緩やかな坂道で、選手たちは転げ落ちるように一気に走りながら下りました。勾配がきつく、走るスピードが上がってしまうため、踏ん張り切ることができず転んでしまう選手もいました。合計4時間ほどの短い登山でしたが、選手たちは日常では感じることが出来ない自然の雄大さと厳しさを体験することができました。
御殿場市駅前で行われる御殿場わらじ祭りのメイン種目であるわらじ競争に参加しました。わらじ競争とは、重りを乗せた大きなわらじを2人1組で引いて120メートル走り、次の引き手にバトンタッチして戻ってくるレースです。JFAアカデミー福島は一般の部に2チーム参加しました。大人たちとの競争でしたが、一つのチームは予選3位の成績で決勝レースに進み、決勝レースでも3位になることができました。
このわらじ競争で使ったわらじの製作にも選手たちは参加しました。藁で太い縄を編み、木の枠組みに縄を巻きつけて大きなわらじを作成しました。丁寧に縄を揃え、力一杯縄を巻きつける作業は重労働でしたが、大きなわらじ作り上げていく過程に関わることができ、選手は充実感を得ていました。
御殿場市や地域の方の協力のもと、JFAアカデミー福島の選手たちは、地域のさまざまな行事に参加しています。アカデミーの目的であるエリートを育てるためには、この多感な年代にサッカーだけではなく、このようなプログラムを行って、様々な体験をすることが必要だと思います。
JFAアカデミー福島の活動のために、地域の多くの人たちが協力してくれていることを忘れず、常に感謝の気持ちを持って、選手たちと日々の活動に取り組んでいきたいと思っています。