貴重な勝点3を手にした磐田が下位を脱出 ~高円宮杯JFA U-18サッカープレミアリーグ第13節~
2019年09月17日
高円宮杯JFA U-18サッカープレミアリーグ2019 EASTの第13節が9月14日(土)と15日(日)に開催され、各地で熱戦が繰り広げられました。14日のNACK5スタジアム大宮で行われた大宮アルディージャU18(埼玉)とジュビロ磐田U-18(静岡)の試合は終了間際に劇的な決着となり、磐田が快勝。残留争いの渦中にあるチームにとって、大きな意味を持つ勝点3を手にすることとなりました。
大宮アルディージャU18 0-1(前半0-0、後半0-1)ジュビロ磐田U-18
「ゲームの入り方が悪く、立ち上がりは良くなかった」と大宮・丹野友輔監督が肩を落としたとおり、試合序盤から磐田がペースを握り、激しく攻めかかる展開となります。U-17日本代表の海外遠征でDF鈴木海音選手(#23)が負傷、主将でもあるGKのGK杉本光希選手(#21)も前日のトレーニングで負傷してしまうというアクシデントに見舞われながらの試合でしたが、そうした苦境をまったく感じさせません。突然の出番到来となったGK中島佳太郎選手(#31)も「ずっと自分が出るイメージを持って準備してきたので」という言葉どおりのプレーを披露し、大きな声でチームを盛り立てつつ、ゲームを引き締めました。
序盤の劣勢からその後はボールを支配する時間もつくった大宮ですが、前半はシュート1本に終わってしまいます。ただ、最後のところではしっかり各自が体を張り、「いつもあのくらいのプレーを見せてチームを助けてくれている」(丹野監督)というGK久保賢也選手(#1)のファインセーブもあり、前半を何とか無失点で切り抜け、後半につなぎました。
後半開始早々には大宮がビッグチャンスをつくります。左サイドを破ったMF高田颯也選手(#10)のクロスからFW新井成志郎選手(#9)がゴールを狙いますが、これは「クロスを受ける選手の動きが見えていたので、うまくポジションを修正できた」というGK中島選手が阻止。こぼれ球からのシュートも枠上へ逸れ、ゴールは生まれません。
後半はこのシーンを皮切りに白熱の攻防が続きますが、どちらも最後のところで精度を欠き、あるいは相手の守備に阻止されてゴールは奪えません。そして迎えた88分でした。相手ボールを奪ってのカウンターアタックの形から攻め込んだ磐田が右サイドを破ったFW渡邊翔耶選手(#22)がファーサイドへ折り返すと、長い距離を走り込んでいたFW三木直土選手(#18)が鮮やかにシュートを決めます。「(それまでの相手DFの動きから)大外に行けばフリーになれると分かっていた」という三木選手の頭脳的な動き出しも光るファインゴールでした。
その後の時間帯もしっかり締めた磐田が大宮を撃破。「会心のゲームができました」と世登泰二監督も笑顔を浮かべる内容と結果を手にした磐田はこの勝利で7位まで浮上して降格圏から脱出。大混戦になっている残留争いで、大きな意味を持つ白星を手に入れました。
丹野友輔 監督(大宮アルディージャU18)
ゲームをコントロールする時間が短すぎました。試合の入りも良くなかったですし、もっとチャンスをつくりたかったです。磐田さんは最後の時間帯で落ちるかなと思っていたのですが、落ちませんでした。(失点シーンは)その前にも同じような形があって布石が打たれている形だったのに防げなかったことは課題だと思います。紙一重のゲームが続いていますが、そこをプラスに変えていければと思います。
DF #3 村上陽介 選手(大宮アルディージャU18)
前半はチームとして、なかなかうまくゲームに入ることができていませんでした。相手のペースになる中でも何とか(失点を)ゼロでいけましたが、ボールを持って動かす部分で課題があったと思います。失点も最後は自分の足が伸びていればというのがあるし、コーチングのところでその前に同じような場面があったので、それを伝える責任が自分にはあったと思います。
世登泰二 監督(ジュビロ磐田U-18)
GKの中島選手は急きょ使う形になりましたが、以前も同じような形で起用したときに問題なくプレーしてくれていたので心配はしていませんでした。人望のある選手なので、「中島が出るなら」と周りの選手たちもやってくれたのかなと思います。シーズン開幕当初は選手層が課題でしたが、リーグ戦を戦っていく中でそこの差が詰まってきたのが大きいと思っています。
GK #31 中島佳太郎 選手(ジュビロ磐田U-18)
ずっと試合に出られない中でも自分が出るイメージを持って試合を見てきましたし、今日も最初から「さあ、掛かってこい!」みたいな気持ちで試合に入れました。正直に言うと、今日の自分は100点くらいの出来です。本当はキックが良くなかったので、そこは減点しないといけないのですが…。でも、本当に日頃の練習が出せたと思える試合でした。
流通経済大学付属柏高校 2-1(前半2-0、後半0-1)清水エスパルスユース
市立船橋高校 1-4(前半0-0、後半1-4)柏レイソルU-18
尚志高校 3-2(前半1-2、後半2-0)鹿島アントラーズユース
青森山田高校 0-1(前半0-0、後半0-1)浦和レッドダイヤモンズユース
清水エスパルスユース(静岡)をホームに迎えた流通経済大学付属柏高校(千葉)は、1分のMF大西悠介選手(#8)の先制ゴールを含め前半に2点を挙げます。後半アディショナルタイムに1点を返されますが、リードを守り、2連勝としました。2位の柏レイソルU-18(千葉)は市立船橋高校(千葉)との千葉勢対決。前半は互いにスコアレスで折り返しますが、後半に大きくスコアが動きます。55分にFW鵜木郁哉選手(#10)のゴールで柏が先手を取ると、その後はゴールを重ね、柏が4-1で勝利しました。尚志高校(福島)はFW染野唯月選手(#9)の2ゴールなどで鹿島アントラーズユース(茨城)を3-2で下し、3試合ぶりの白星を手にしました。首位の青森山田高校(青森)は浦和レッドダイヤモンズユース(埼玉)と対戦。互いに譲らず、スコアレスドローも見えてきた94分でした。浦和のFW木下翼選手(#20)が値千金のゴールを決め、勝利を手繰り寄せました。
大会期間:2019年4月6日(土)~2019年12月8日(日)
EAST 第14節
2019年9月21日(土)
11:00 柏レイソルU-18 vs 青森山田高校(日立柏総合グランド(人工芝))
2019年9月22日(日)
11:00 市立船橋高校 vs 尚志高校(船橋市法典公園(グラスポ) 球技場)
13:00 ジュビロ磐田U-18 vs 浦和レッドダイヤモンズユース(竜洋スポーツ公園サッカー場)
13:00 鹿島アントラーズユース vs 清水エスパルスユース(鹿島アントラーズクラブハウス)
16:00 大宮アルディージャU18 vs 流通経済大学付属柏高校(NTT東日本志木総合グラウンド)
WEST 第14節
2019年9月21日(土)
17:00 京都サンガF.C. U-18 vs 愛媛FC U-18(京都サンガF.C. 東城陽グラウンド)
18:00 アビスパ福岡U-18 vs セレッソ大阪U-18(福岡フットボールセンター 人工芝A)
2019年9月22日(日)
11:00 サンフレッチェ広島F.Cユース vs 東福岡高校(吉田サッカー公園 人工芝グラウンド)
18:00 ガンバ大阪ユース vs ヴィッセル神戸U-18(OFA万博フットボールセンターグラウンド)
18:00 名古屋グランパスU-18 vs 大津高校(トヨタスポーツセンター(天然芝))