アカデミー福島男子 海外での国際交流活動 ~JFAアカデミー福島男子 スタッフ通信Vol.23
2019年11月13日
JFAアカデミーでは「常にどんな時でも(日本でも海外でも)ポジティブな態度で何事にも臨み、自信に満ち溢れた立ち居振る舞いのできる人間の育成」というフィロソフィーを掲げ、真のエリートを目指して日々活動しています。
JFAアカデミースタッフ通信では選手たちの日常の様子や、日々の活動を詳しくお伝えしています。今回JFAアカデミー福島のレポートを担当するのは加藤好男GKコーチです
JFAアカデミー福島GK統括コーチの加藤好男です。我がJFAアカデミー福島では、様々な国際交流を目的とした海外遠征や合同練習などのプログラムを企画しています。その中でユース(U18)、ジュニアユース(U15/U14)の海外遠征やマレーシア代表選手らとの合同練習などを紹介します。
日本が世界と戦うためには、アジア予選を戦わなければなりません。アカデミー生となって最初の海外遠征はアジアの地で異なる文化、人種、言語、宗教、気候、食事、習慣などを知るところからスタートします。2019年度は、13期生(U14)がタイ遠征を実施しました。タイは亜熱帯地方で一年を通じて高温多湿な環境です。そしてスコール(豪雨)があり、深い芝のピッチは足を取られ思う様にボールを扱えません。
選手によっては初の海外といった者も少なくありません。飛行機に乗ったところから機内での過ごし方、英語による機内アナウンス、時差調整などを体験します。現地ホテルに到着滞在すれば、スタッフと外国語での挨拶からコミュニケーションを取る事が始まります。日常アカデミーで学んでいる英会話やコミュニケーションスキル、マナーセミナーや栄養指導(食事のとり方)が生かされます。国際試合交流だけでなく、プロリーグの観戦や世界遺産の視察など数多くのプログラムが含まれています。
アジアを経験した後は、サッカー本場のヨーロッパを体験します。2019年度の欧州遠征は12期生がドイツへ行きました。アジアよりも更に長く遠い旅を経験します。御殿場の寮を出発してから約25時間移動にかかります。時差はサマータイムで+7時間、機内での過ごし方は現地へ着いてからの活動を考えて睡眠や食事を取らなければなりません。そしてアジア遠征同様に異国での文化や人々との交流を通じてその国を見て行きます。試合ではエッセンを拠点としているチームと対戦しました。その後皆でバーベキューをして交流を更に深めました。また、現地ではブンデスリーガ2部の試合を観戦することが出来ました。世界遺産視察では、ケルン大聖堂へ行き建物の大きさや歴史的建造物に圧倒される場面も見られました。デュッセルドルフでは、街並みを散策したり路面電車に乗ったりして現地を堪能しました。
U18では再度ヨーロッパ遠征をして自身の現在地を確認します。何が通用して、何が通用しないのかを国際試合の中から体験します。2019年度は9期生がイタリア遠征を実施しました。もちろん移動による過ごし方、時差調整などコンディション調整は経験済みですから、体調を崩す選手は出て来ません。現地へ入れば気候や食事、環境にもすぐに適応出来なければなりません。
試合以外では、ローマを散策、トレヴィの泉やバチカン、そしてコロッセオへ行きました。それぞれの歴史的建造物は壮大なスケールでした。
2019年10月にマレーシアナショナルサッカーアカデミーよりU18の選手3名が来日し、我がアカデミー生と共に合同練習を実施しました。それぞれ特徴あるプレーヤーが参加したことですぐ皆馴染み仲良くなれました。共に未来のA代表選手を目指して取り組みました。彼ら自身で発展的な交流を続け、近い将来、別のステージで対戦出来ることを誓って別れました。