高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグ 2022WESTは10月22日(土)と23日(日)に第19節を実施しました。セレッソ大阪舞洲天然芝グラウンドでは、セレッソ大阪U-18（大阪）と大津高校（熊本）が対戦しました。

ピックアップマッチ

セレッソ大阪U-18 0-1（前半0-1、後半0-0）大津高校

8月以降、1分け5敗と未勝利が続くC大阪に対し、大津は第16節から3連勝と好調を維持。MF田原瑠衣選手（#10）が「今日は選手権（全国高校サッカー選手権大会予選）前の大事な試合だったので、チーム全員が同じ意識でやれていた」と振り返ったように、この日の一戦も勢いに乗る大津が試合開始と共に主導権を握って、試合を進めました。

大津は前期の対戦で押し込まれる原因となった縦パスを封じるため、高い位置からの守備でC大阪の組み立てを制限。中盤でボールを奪ったら素早くサイドに展開し、田原選手とMF香山太良選手（#17）がゴール前に送りました。2分には、左サイドからカットインした香山選手が倒され、ペナルティーエリア手前でFKを獲得。田原選手が直接狙いましたが「僕が止めれば、負けることはないと考え、守備を意識している」と話すC大阪のGK春名竜聖選手（#21）の好セーブによって、CKに。32分にも押し込んだ状態から、DF坂本翼選手（#3）が右クロスを上げ、FW山下基成選手（#11）がヘディングシュートを放ちましたが、GK春名選手に阻まれました。

前半だけで11本ものシュートを放ちながら、1点が遠い展開が続きましたが、40分には田原選手がドリブルで右サイドを突破。マイナスに入れたボールをニアのFW小林俊瑛選手（#9）が上手く相手を引き付け、後方へ流すと最後は反対サイドの香山選手が冷静に決めて、大津が均衡を破りました。「サイドからサイドという練習でやってきた形が出せたので、ホッとした。自分たちの粘り強さなら、1点取れればいけるかなとも思っていた」と口にするのは田原選手です。

後半に入ってからは、押し込まれる時間が続いたC大阪が反撃を開始。持ち前のショートパスに加え、「自分が運べばスペースができる。一枚はがせば味方が楽になる。自分で運んだり、絡みながら前に行こうと考えていた」と話すMF皿良立輝選手（#12）らの持ち運びで、チャンスをうかがいました。64分には自陣から持ち上がったDF白濱聡二郎選手（#39）からMF中山聡人選手（#14）につなぎ、FW末谷誓梧選手（#19）がゴールを狙いましたが、並走した大津のDFがブロックし、CKに。75分に得たゴール前でのFKも枠を捉えられません。

大津は最後まで集中力を保った守備を継続しつつも、後半終了間際に田原選手とのスイッチからMF古川大地選手（#33）がゴールを狙うなど、2点目を狙う姿勢を見せながらタイムアップを迎え、連勝を4に伸ばしました。

監督・選手コメント

島岡健太 監督（セレッソ大阪U-18）
（優勝した8月の）日本クラブユースサッカー選手権（U-18）大会よりチームは前に進んでいて、より高い基準を選手に求めているため、ミスが生まれています。奪われるというのは、自分たちで相手にボールを渡すということ。ピンチは全て自分たちのミスによって生まれていました。相手どうこうではなく、前半から自分たちが点を取るための技術を使えていませんでした。今日の試合で、プロとして試合を決められるプレーを見せたのは、（春名）竜聖だけです。みんなが本物のプロにならないといけません。

GK #1 春名竜聖 選手（セレッソ大阪U-18）
後期は相手が僕たちを分析してきて、ブロックを敷かれたときに前に行けない状況が増えています。もっと技術を高めて前に行ける選手が多くなれば、勝ちにもつながっていくと考えています。つなごうとする中で起こりえるミスは他の試合でも多い。技術を高めるのも大事ですが、後ろのリスク管理がもっとできないといけません。来年いる後輩たちのためにも3年が中心となって残留しないといけないので、残り試合も責任を持って頑張ります。

平岡和徳 総監督（大津高校）
今日はアウェイゲームなので内容よりは、粘って引き分けに持ち込めればと思っていたので、上等です。選手の成長を感じる試合でした。後期に入ってから増やしているサイドの崩しで（前の選手を）越えていく作業によって、前半のリズムはつくれました。センターバックの2人も最後まで11番に仕事をさせませんでした。選手権予選に入りますが、これで安心してはいけません。攻撃はできるようになり、良いボールが上がってきているので、決め切りたいです。

MF #6 浅野力愛 選手（大津高校）
後期は守備で構えるだけでなく、しっかり攻撃もできるようになってきました。勝てなかった前期に、チームとして話し合った結果が連勝につながっていると思うので、この流れを続けていきたいです。維持しようとしたら駄目だと思うので、もっとチームを向上させる意識を持ち続けます。プレミアリーグで素晴らしい相手と試合ができるのも残り数試合。試合でも成長できると思うので、一戦一戦楽しみながら頑張っていきたいです。

その他の試合結果

ガンバ大阪ユース 4-3（前半0-1、後半4-2） サガン鳥栖U-18
名古屋グランパスU-18 1-1（前半0-0、後半1-1） サンフレッチェ広島F.Cユース
ジュビロ磐田U-18 1-4（前半0-1、後半1-3） 履正社高校
東福岡高校 1-1（前半1-0、後半0-1） 静岡学園高校
清水エスパルスユース 1-3（前半1-0、後半0-3） ヴィッセル神戸U-18

ホームにサガン鳥栖U-18（佐賀）を迎えたガンバ大阪ユース（大阪）は、残り10分で3点のビハインドをひっくり返し、今シーズン4勝目をマークしました。名古屋グランパスU-18（愛知）とサンフレッチェ広島F.Cユース（広島）の一戦は、両者譲らず勝ち点1を分け合う結果に。ジュビロ磐田U-18（静岡）とのアウェイゲームに挑んだ履正社高校（大阪）は、FW大田睦月選手（#13）の先制点を皮切りに4点を奪い、快勝しました。東福岡高校（福岡）と静岡学園高校（静岡）の高体連対決は、1-1の引き分けとなりました。ヴィッセル神戸U-18（兵庫）とのホームゲームに挑んだ清水エスパルスユース（静岡）は開始早々に先制点を奪いながら、後半の3失点で逆転負けを許しました。

高円宮杯 プレミアリーグ 大会公式Twitter

大会期間：2022年4月2日(土)～2022年12月4日(日)

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