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柏は16強進出決定、ガンバは敵地快勝で2位浮上 ~AFCチャンピオンズリーグ第5節2日目~
2015年04月23日
AFCチャンピオンズリーグ2015(ACL)は4月22日、グループステージ第5節2日目の試合が行われ、グループEの柏レイソルはホームで全北現代モータース(韓国)をMF武富孝介選手の2ゴールなど3-2で退けて、同組1位でのノックアウトステージ進出を決めました。
ガンバ大阪は中国で広州富力と対戦し、FW宇佐美貴史選手のACL初ゴールなどで5-0の快勝を収め、グループFの2位に浮上しました。5月6日の最終節で城南FC(韓国)に勝つか、引き分けでもブリーラム・ユナイテッド(タイ)の結果次第でラウンド16進出が決まります。
雨の中での対戦になった柏は、勝てばグループステージ突破が決まる一戦に、立ち上がりから高い集中力と鋭い出足で攻撃をしかけて相手を圧倒します。
試合開始9分、DF輪湖直樹選手の右CKにDFエドゥアルド選手がヘディングで合わせて先制。さらに20分には武富選手がドリブルで切り込んで右足を振り抜き、追加点を奪いました。
早々の2-0リードで勢いに乗る柏はその後も速いテンポで攻撃を続け、累積警告で出場停止のMFレアンドロ選手とDFキム・チャンス選手の不在を感じさせない試合運びで、主導権を握ります。
39分にはFWクリスティアーノ選手が右サイドを突破。ペナルティエリアへ切り込んでゴール前へパスを送ると、走り込んだ武富選手が左足で合わせて3-0にしました。
勝ってグループステージ突破を決めたい全北は、後半反撃に出ます。MFエニーニョ選手とDFイ・ギュロ選手を投入し、サイド攻撃を活性化させ、柏は相手に押し込まれる場面が続きます。
67分、全北は交代出場のイ・ギュロ選手からの右クロスをFWイ・ドングッ選手がオーバーヘッドで捉えて1点を返します。81分にはイ・ドングッ選手のミドルシュートで1点差に詰め寄ります。しかし柏は、GK菅野孝憲選手をはじめ守備陣が体を張って、最後までリードを守り抜きました。
柏は5戦で勝点11とし、全北(勝点8)に勝点で並ばれても直接対決で1勝1分けと相手を上回る成績をあげているため、5月6日の最終節を待たずに1位が決まりました。ノックアウトステージ進出は2012年のベスト16進出、2013年のベスト4進出に続く3度目。今回のラウンド16ではグループG2位と5月19日に敵地、同26日にホームで対戦の予定です。
なお、全北は最終節で勝点7の山東魯能(中国)に引き分け以上で2位通過が決まります。勝点1のビンズオン(ベトナム)は山東に負けて大会敗退が決定しました。
一方、富力の敵地に乗り込んだガンバは負ければ後がありません。立ち上がりは、16強入りへ望みをつなげたい富力に押される場面もありましたが、好調なFW宇佐美貴史選手を中心にJリーグでの勢いと連係の良さを活かし、得点を重ねました。
前半14分、宇佐美選手のクロスをMF遠藤保仁選手がヘディングで折り返し、これを走り込んだFWパトリック選手が押し込んで先制します。
その後は前掛かりに攻めてくる相手の裏を取って攻め、43分に宇佐美選手の左クロスをパトリック選手が頭で落とし、MF阿部浩之選手が右足でゴールネットを揺らします。さらにその1分後には、宇佐美選手の縦パスにパトリック選手が相手守備陣の裏に抜け出してドリブルで持ち込み、この日2点目のゴールでチームのリードを3-0に広げました。
後半に入ってもガンバの勢いは変わらず、試合を支配します。
68分には宇佐美選手のパスからカウンター攻撃を仕掛け、後半交代出場のFWリンス選手がつないで阿部選手が2得点目を決めます。2分後には、再びカウンターからリンス選手のパスを受けた宇佐美選手が、ゴール右隅に今季ACL初ゴールを決めて5-0にしました。宇佐美選手はこれで公式戦5試合連続得点になりました。
前節ブリーラム・ユナイテッド(タイ)戦に続く敵地での勝利で、ガンバの勝点は7になり、対戦成績で上回るブリーラムを抑えて、グループステージ突破圏内の2位に順位を上げました。城南はブリーラムに2-1で勝って勝点10でグループ首位に立ち、富力は勝点4で大会敗退が決まりました。
次の最終節は5月5、6日に開催されます。
監督・選手コメント
吉田達磨 監督(柏レイソル)
全北はKリーグでも20数試合負けがないという韓国でも頭一つ抜けた存在のチームなので、今回は我々のホームですが圧力がかかった試合になることを予想して、ここ4回の練習で対策に取り組んできました。今日はそれが実を結びました。選手たちが一つ一つの仕事に意欲的に取り組んだ結果が、この勝利とグループステージ1位突破につながりました。グループステージ1試合を残して1位突破が決まったことは、とても大きなことだと思います。残りの1試合を精神的にも良い状態で有効に使えると考えています。
MF 武富孝介 選手(柏レイソル)
今日はノックアウトステージ進出を決めるのが目標だったので、勝って得点も決めることができて良かったです。試合に上手く入れて、前半は相手を上回る思い通りの内容でストレスなくプレーできました。(2点目は)クリスティアーノ選手がチームのために走ってくれて、(僕の動きを)良く見ていてくれました。アウェイでも勝てるように、1試合1試合頑張りたいです。
DF 輪湖直樹 選手(柏レイソル)
今日の僕たちは球際で相手に負けていなかったと思います。後半は反省しないといけない内容ですが、気迫は大事です。それは見せることができたと思います。日本チームを代表してこの大会で一番上へ行きたいと思っていますし、柏にはその可能性が一番あると思います。
チェ・ガンヒ 監督(全北現代モータース)
今日の試合は準備したようにはいきませんでした。思ったよりも早く失点して、全体的にバランスを崩してしまい、さらに2失点してしまいました。でも後半は挽回しようと、選手たちが最後まで良くやってくれたと思います。柏は全体的に試合運びのレベルが高く、前回の対戦では守備重視でしたが、今日はまったく違いました。以前から柏との相性の悪さが指摘されていたのですが、今日の試合で我々らしいプレーができなかったことを考えると、指摘は正しいと感じました。グループステージ1位突破ができずに残念です。