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鹿島16強ならず、浦和は初勝利で終焉 ~ACLグループステージ最終節1日目~
2015年05月06日
AFCチャンピオンズリーグ(ACL)2015は5月5日にグループステージ最終節となる第6節の試合が行われ、鹿島アントラーズはFCソウル(韓国)に3-2で競り負け、通算2勝4敗でグループHでの戦いを終え、ノックアウトステージ進出はなりませんでした。
すでに大会敗退が決まっていたグループGの浦和レッズは、オーストラリアでブリスベン・ロアーを2-1で下して今大会初勝利を手にし、通算1勝1分け4敗で終了しました。
鹿島、FCソウル共に勝点6で並び、いずれも勝てばグループステージ突破が決まる一戦で、鹿島は負傷欠場のFW金崎夢生選手の代わりに今季公式戦初先発の機会を得たFW赤﨑秀平選手が、積極的なプレーで立ち上がりからチームの攻撃を引っ張ります。
前半8分、MF土居聖真選手の斜めのパスを受けた赤﨑選手が右足を振り抜いて先制点を決めます。赤﨑選手は17分にもDF西大伍選手のクロスに合わせてゴール前へ飛び込み、相手ゴールを脅かす場面を作り、追加点を狙います。
28分にはMF遠藤康選手がFKの機会に左足で直接ゴールを狙って右ポストを叩き、はね返りに反応したMFカイオ選手が近い距離からシュートを放ちますが、これは相手GKに阻まれました。
しかし鹿島は35分、中盤で相手にボールを奪われて攻め込まれ、CKを与えてしまいます。ソウルはこのCKにファーサイドでノーマークで走り込んだDFイ・ウンヒ選手がヘディングで合せて同点にしました。
後半に入ると、51分にソウルはショートCKでFWユン・イルロク選手が上げたクロスにファーサイドでDFオスマール・バルバ選手が頭で合わせ、リードを奪います。
鹿島は68分に赤﨑選手に代えてFW高崎寛之選手、71分にはMFカイオ選手に代えてMF本山雅志選手を送り込んで反撃の機会を探ります。そして78分に、ゴール前の混戦からMF柴崎岳選手が冷静に相手GKの動きを見て浮き球で同点ゴールを決めました。
勝たなければ5大会連続での16強進出の道が閉ざされるソウルは、88分にカウンターからFWコ・ヨハン選手が鹿島ゴールに迫り、90分には交代出場のFWエルベルトン・サントス選手が至近距離からシュートを放って大きな決定機を作り出しますが、いずれもGK曽ヶ端準選手が好反応を見せてゴールを守ります。
しかし、アディショナルタイムに入った直後、交代出場のFWマウリシオ・モリーナ選手がゴール前で相手ボールを奪い、左足でシュートを放つと、ボールはゴール左隅に吸い込まれ、これが決勝点になりました。
この結果、ソウルは2勝3分け1敗で勝点9としてグループ2位で突破が決定。もう一方の試合で、昨年覇者のウェスタン・シドニー・ワンダラーズ(オーストラリア)が敵地で既に突破の決まっていた広州恒大(中国)を2-0で下して勝点8で3位に入り、鹿島は2勝4敗勝点6の4位で今大会を終えました。
一方、オーストラリアに乗り込んだ浦和は、1ヵ月以上負傷で試合から遠ざかっていたFW興梠慎三選手が先発に復帰。24分に相手の裏へ抜け出して先制ゴールを決め、ACLで日本人選手最多となる通算12得点をマークします。
浦和はその興梠選手に代わって57分にFW武藤雄樹選手を投入。するとその直後、武藤選手はFW高木俊幸選手のクロスを受けると、相手選手をかわして左足を振り抜き、チーム2点目を決めます。
浦和は70分にブリスベンに1点を返されますが、最後までリードを守り、今大会初勝利を手にしました。
グループGは北京国安(中国)が既に突破の決まっていた水原三星(韓国)と引き分けて勝点11でグループ首位をキープして16強に進出。ブリスベンは勝点7で3位、浦和は勝点4で最下位のまま終了しました。
監督・選手コメント
トニーニョ・セレーゾ 監督(鹿島アントラーズ)
期待したような結果にならず残念ですし、サポーターに謝りたいと思います。チームやクラブだけでなく監督が負けてしまいました。全体的に選手たちには勝ちたい意欲や何かを成し遂げたい気持ちがあり、チームとして狙いとする部分は出ていたと思います。ですが、ペナルティエリア付近での落ち着きを欠いていましたし、前日までの練習でも確認していたセットプレーから失点してしまいました。セットプレーの守備は今季Jリーグでも抱えている明確な問題点で、早急に改善しなければなりません。サイドチェンジをしなかったことも大きな過ちで、とても残念です。終盤3点目は自分たちのミスから失点してしまいました。選手たちは相手にやられたという感じはしていないと思いますが、セットから2失点していれば、勝つのは難しくなります。
MF 土居聖真 選手(鹿島アントラーズ)
ACLもJリーグもセットプレーからの失点が多く、全員に責任があると思います。追いついた後でもう1点を獲る力が僕らにはなかったということです。内容はどうあれ、結果が全てなので残念です。
DF 西大伍選手(鹿島アントラーズ)
セットプレーでやられることはこれまでも多かったのですが、また繰り返してしまいました。落ち着いてボールを回せればチャンスはあると思っていました。僕のシュートが入っていれば勝って終れることができていたと思うと、残念です。
チェ・ヨンス監督(FCソウル)
鹿島が簡単な相手でないことは理解していましたが、今日の試合で改めてそれを痛感させられました。世代交代中のようですが、やはり強い相手です。今日は内容よりも結果が求められる試合で、我々の選手たちはなぜ自分たちがこの舞台にいるのかを意識して、高い集中力で戦い、持てる力を発揮してくれました。勝たなければならないことはこれまでのミーティングなどでもずっと言ってきていました。次のラウンドでは城南FCかガンバ大阪と対戦することになりますが、いずれもチームが来ても必ず勝って準々決勝へ進みたいと思っています。