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ガンバ、7年ぶりACLベスト4進出 ~後半アディショナルタイムに劇的ゴール~
2015年09月17日
ガンバ大阪は9月16日に行われたAFCチャンピオンズリーグ(ACL)2015の準々決勝第2戦で韓国の全北現代モータースと対戦。交代出場のDF米倉恒貴選手が後半アディショナルタイムに決勝ゴールを決めて3-2で退け、2戦合計も3-2として準決勝進出を決めました。ガンバのベスト4入りは、優勝した2008年以来7年ぶり2度目になります。
劇的な勝利でした。88分、ガンバは同点に追いつかれアウェイゴール規定での敗戦の可能性が高くなったところ、終了間際にMF遠藤保仁選手から金正也選手、米倉選手とパスを繋ぎ、最後は米倉選手が左足で決勝ゴールを押し込んで勝利を手にしました。
8月26日に敵地での第1戦を0-0で引き分けていたガンバは、累積警告による出場停止のFW宇佐美貴史選手の代わりにMF二川孝広選手を起用して臨みました。
2006年以来の優勝を目指す全北は、かつてガンバやジュビロ磐田で活躍したFWイ・グノ選手を中心に、立ち上がりから積極的に前に出ます。
開始4分でイ選手がCKに頭で合わせてガンバのゴールネットを揺らしますが、ファウルがあったとして得点にはなりませんでした。しかし、その8分後、全北のシュートがペナルティエリアでガンバDFの手に当たってPKとなり、これをMFレオナルド選手決めてリードを奪います。
しかしガンバは慌てず、その1分後、ガンバは遠藤選手のFKに、オフサイドトラップを狙う相手DFラインを交わしてMF阿部浩之選手が突破して中へ折返し、FWパトリック選手がゴール正面で押し込んで同点にしました。
その後、ガンバは19分に左サイドを攻め上がったDF藤春廣輝選手のクロスボールにパトリック選手が右アウトサイドで合わせ、37分にはパトリック選手がカウンターからGKと1対1になりますが、いずれもゴールは捉えられずに前半を1-1で折り返します。
アウェイゴールでこのままのスコアでも準決勝に進める全北に対して、勝たなくてはならないガンバは中盤でボールを支配してペースを掴みます。さらに、65分に長谷川健太監督は1度に2人を交代して、DFオ・ジェソク選手に代えて米倉選手、二川選手に代えてFWリンス選手を投入します。
そして76分、MF倉田秋選手のミドルシュートで2-1のリードを奪い、84分には金選手を投入して押さえに入ります。
一方、動きが落ちていた全北も長身FWウルコ・ベラ選手、FWキム・ドンチャン選手を次々に投入して活性化を図り、88分にイ・グノ選手が右サイドから上げたクロスボールにファーサイドでベラ選手が頭で合わせて同点にします。
しかし、「まだまだ終わりたくないという、勝利に対しての意欲が落ちなかった」(長谷川監督)というガンバは、後半アディショナルタイムに倉田選手が相手DFの裏に抜け出してシュートを放つなど、攻撃の手を緩めずに相手ゴールに迫ります。
後半アディショナルタイム3分、中盤でボールを持った遠藤が攻め上がった金選手へ縦パスを送ると、ボールを受けた金選手がすぐに前線に攻め上がる米倉選手にパスを送ります。「MFに上がるように言われてからゴールを狙っていた」という米倉選手が相手DFラインの裏に抜け出し、背後から迫る相手選手を振り払い、相手GKと交錯しながら左足で押し込んで、ゴールネットを揺らしました。
なお、長谷川監督は決勝点が決まった後、退席処分を受けました。
ガンバの準決勝の対戦相手は、前々回の大会覇者で中国スーパーリーグ4連覇中の広州恒大で、柏レイソルに勝って4強進出を決めています。今月30日に第1戦をアウェイで、10月21日に第2戦をホームで戦います。
監督・選手コメント
長谷川健太 ガンバ大阪監督
選手が強い気持ちで戦ってくれた結果です。初めから勝利しか考えていなかったので、1点獲られてもPKだったので仕方ないと考えて、その後、早い段階で1点返したのが大きかったと思います。本来は2-1で勝っていなければいけない試合で、最後金選手を入れて締めたら私の仕事は完了していたのですが、そう簡単にはさせてもらえませんでした。2-2にされて米倉選手には上がれと伝えて、金選手は選手たちの判断で上げたのですが、金選手が3点目の起点になるとは全く思っていませんでした。選手たちに助けられたと思っています。(退席処分は)ピッチに入ったからですが、はしゃぎすぎました。準決勝の第1戦はスタンドからしっかり応援したいと思います。
片野坂知宏 ガンバ大阪コーチ
準決勝に勝ち上がることができて素直に嬉しく思っています。全北は力のあるチームで個の強いスペシャルな選手がいて、予想通り激しい試合になりました。アウェイゴールを入れられましたが、いろいろな状況を想定して準備していたので、選手たちは慌てずに試合を進めてくれました。今後も厳しい戦いになると思いますが、チャンピオンになれるように、しっかりと準備をしたいと思います。
DF 米倉恒貴 選手(ガンバ大阪)
勝つことがすべてだったので最高です。失点して最後は攻めるしかなかったのですが、絶対に準決勝に進むんだというみんなの気持ちを感じて、それが結果につながりました。しっかり準備した結果が勝利につながったので良かったです。
MF 遠藤保仁 選手(ガンバ大阪)
厳しい展開にはなりましたが、全員が最後まで諦めずに勝ちにこだわることを出せたと思います。(決勝点の場面は)時間もなかったですし、結構ギャンブル的な形で前に行けたので、あそこに起点ができればと思ってパスを出しました。あとは金選手がDFらしからぬトラップとパスをしてくれて、そこから先は彼ら2人(米倉、金選手)の執念が勝ったと思います。またアジアのより高いレベルで試合を続けられるというのは嬉しいことです。
チェ・ガンヒ 全北現代モータース監督
今日のために多くの時間を割いて準備をしてきたので、結果は非常に残念です。ホームで勝てなかったことが影響しましたが、同点でそれほど悪くはなかったのですが、今日は選手のコンディションが悪く、先制で興奮してしまい、すぐに同点にされて流れを掴みきれませんでした。選手は力を尽くしてくれました。思うようにいかないのがサッカーです。
AFCチャンピオンズリーグ2015
準決勝
2015年9月30日(水)
広州恒大(中国) vs ガンバ大阪(日本)
2015年10月21日(水)
ガンバ大阪(日本) vs 広州恒大(中国)
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