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川崎が今大会初白星、浦和はアウェイでドロー ~AFCチャンピオンズリーグ2019~
2019年03月14日
AFCチャンピオンズリーグ(ACL)2019のグループステージ第2節2日の試合が3月13日(水)に行われ、グループHの川崎フロンターレはホームでシドニーFC(オーストラリア)に1-0で競り勝って今大会初勝利を挙げ、グループGの浦和レッズはアウェイで北京国安(中国)と0-0で引き分けて、勝点を積み上げました。
川崎、交代出場の齋藤選手が得点
大会初戦をアウェイで落したJリーグ王者の川崎は、ホームで今大会初戦に初勝利を期して臨みましたが、勝利へのプレッシャーからか、やはり初勝利を目指して乗り込んできたシドニーの速い寄せもあって、全体に動きが鈍く、前半は特にミスの多いプレーに苦しみました。
週末のJリーグ横浜戦から2戦連続先発となったMF田中碧選手や左MF長谷川竜也選手が中盤やサイドで仕掛けます。
20分にはカウンター攻撃からFWレアンドロ・ダミアン選手がドリブルで持ち上がり、ペナルティエリア手前で右足を振り抜きましたが、相手GKの好セーブで弾き出されます。27分には左サイドを突破した長谷川選手が鋭いシュートでゴールを脅かします。
今大会初勝利を目指すシドニーは、テンポ良くボールを回してパスで組み立てを試み、30分過ぎにはDFマイケル・ズロ選手とMFミロシュ・ニンコビッチ選手のコンビが左サイドで絡み、ワン・ツーでペナルティエリアに入ったズロ選手がシュートを放ちましたが、川崎DFにクリアされます。
前半を0-0で終えて、川崎は後半も左サイドからの攻撃を展開。58分には再び長谷川選手がシュートを放ちますが、これは相手GKがなんとか触ってCKになりました。その後60分過ぎからMF鈴木雄斗選手、FW知念慶選手をベンチから送り込むと、相手ゴールに迫る場面が増えます。
75分には中央を突破しただ田中選手のシュートのリバウンドにFW小林悠選手が反応しますが、シュートは枠を捕えることができません。
その1分後にも長谷川選手の左からのクロスボールに小林選手が頭で合わせましたが、相手GK阻まれました。
残り10分を切って川崎は長谷川選手に代えてMF齋藤学選手を投入。すると、出場から2分後、MF中村憲剛選手がペナルティエリア右から送ったクロスボールがワンバウンドして、相手DFの足下をかすめて「ゴールを意識して、少し中にいようと意識した」という齋藤選手の下へ。29歳のMFがこれを受けて右足を振り、ゴールネットを揺らしました。
川崎はこの1点を守って試合終了。待望の初勝利で1勝1敗としました。
次節は4月10日(水)に川崎はアウェイで蔚山現代(韓国)と対戦します。蔚山は13日(水)にホームで上海上港(中国)に1-0で競り勝って、今大会初勝利を収めました。
この結果、蔚山が勝点4でグループ首位に浮上。以下、上海と川崎が勝点3で並び、2連敗のシドニーが4位です。
浦和はアウェイで粘って勝点1
天皇杯優勝の浦和が、アウェイで中国FAカップ優勝の北京国安としぶとい戦いを展開して、スコアレスドローに持ち込みました。
浦和は週末のJリーグ松本山雅戦から中3日ながらも先発の変更を2人に留めて、松本での今季初勝利を手にした流れを活かす形で戦いました。
コンゴ代表FWセドリック・バカンブ選手、ブラジル代表経験のあるMFレナト・アウグスト選手、スペイン人MFジョナサン・ビエラ選手ら攻撃陣を中心に推進力のある攻めを展開。浦和は終始守勢に立たされます。
しかし、2017年大会以来通算3度目のアジア制覇を狙う浦和は、日本代表DF槙野智章選手、先発復帰のDFマウリシオ選手、DF岩波拓也選手ら守備陣を中心に粘り強く対応。GK西川周作選手も好反応を見せます。さらに、後半は交代でMF柴戸海選手、FW杉本健勇選手、MF阿部勇樹選手を投入。ハードワークで最後まで相手にゴールを割らせませんでした。
浦和は1勝1敗として勝点を4に積み上げてグループH首位をキープ。2位には、この日ホームで全北現代(韓国)を1-0で下した初勝利で勝点3を得たブリーラム・ユナイテッド(タイ)が浮上し、以下、勝点で並びながらも総得点差で全北が3位につけ、4位は北京です。浦和は次節4月9日(火)に全北をホームに迎えて対戦します。
監督・選手コメント
鬼木達 監督(川崎フロンターレ)
ホームでしっかり勝てて勝点3をサポーターと喜びあえたことを、一番うれしく思っています。後半から入った選手が全員、いい活躍をしてくれました。ミスが多かったのは、勝たなければいけないことを含め、いろいろなプレッシャーがあったと思いますし、相手の体の大きさもあったと思います。試合前から全員でボールに顔を出そうと話していて、ポジションに関係なく後半はそれができたので、得点場面のような形になるかなとは思っていましたし、相手も後半落ちてくると思っていました。
MF 齋藤学 選手(川崎フロンターレ)
出場時間が短い中で結果を出せたことはうれしいですが、それ以外のプレーが良くなかったので反省したいと思います。得点場面は冷静ではなかったです。相手に当たったと思いますが、うまくボールが転がって、相手より先に触ることができました。あそこにいたことがゴールにつながったと思っています。勝ったことは、フロンターレとしてすごく大きかったと思っています。
MF 中村憲剛 選手(川崎フロンターレ)
Jリーグで引き分けが続いてACLでは最初に負けて、自分たちが自信を取り戻す意味で、この勝利は良かったと思います。ドカンと(複数得点で)勝てればよかったかもしれませんが、体力的にも簡単ではないですし、守りから来ていた相手をゼロで抑えて勝ったことで、チームもロッカールームでの雰囲気も良くなりました。ずっともやもやしていたので。これを次のJリーグにつなげて、しっかり勝てるようにしていきたいと思います。
スティーブン・コリカ 監督(シドニーFC)
多くのチャンスを作っていた川崎に対してよく守っていましたが、最後に脆いところが出て失点してしまいました。前半2度のチャンスを決めていれば、全く違った展開になっていたと思います。川崎は私が好むスタイルをして、ショートパスをつないでポセッションも高く、質の高い選手が多くいて、学ぶことが多くありました。勝点を取れずに残念ですが、蔚山が勝ったので、次に我々が勝てば混戦になるでしょう。
大会期間:
プレーオフ:2019年2月5日(火)~19日(火)
グループステージ:2019年3月4日(月)~5月22日(水)
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