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正念場の川崎と浦和、16強進出目前の広島と鹿島 ~AFCチャンピオンズリーグ2019~
2019年05月06日
AFCチャンピオンズリーグ2019はグループステージ第5節となり、日本から出場している4チームはノックアウトステージ進出をかけて正念場を迎えています。
グループHであとがない川崎フロンターレとグループF首位の広島はいずれもホームで中国強豪と、グループEで16強進出にあと1歩と迫る前回王者の鹿島アントラーズとグループG3位で勝って望みをつなげたい浦和レッズは、アウェイで東南アジアのチームと対戦します。
勝利で逆襲を狙う川崎
グループH2位の上海上港(中国)をホームに迎える川崎は、1勝1分2敗の勝点4で3位に位置し、ノックアウトステージ進出のためには勝利が必要です。
2017年大会ではベスト4入りした上海ですが、今大会では1勝2分1敗の勝点5で、川崎との勝点差は1。前回グループステージ初戦でのアウェイ戦では、川崎が0-0で粘りながらも終了間際に元ブラジル代表FWフッキ選手にPKを与えて0-1で敗れました。今回、川崎は勝てば上海と順位が入れ替わり、2位浮上のチャンスです。しかし負ければ敗退が決まります。
両者は昨年のグループステージでも顔を合わせており、その時はホーム0-1、アウェイ1-1でいずれもFWエウケソン選手に得点を決められました。
中国代表にも選ばれたFWル・ウェンジュン(呂文君)選手は累積警告で今回出場停止ですが、元ブラジル代表MFオスカル選手を加えたブラジル人トリオに、ウズベキスタン代表MFオディル・アフメドフ選手が健在で、警戒が必要です。
上海は昨季初優勝を飾った国内リーグで、今季8試合で得点17はリーグ1位タイ。現在、6勝1分1敗で2位に付けています。
川崎はDF奈良竜樹選手が怪我で離脱し、最近のリーグ戦を欠場しているMF中村憲剛選手とMF家長昭博選手のコンディションが気になるところですが、チームは彼らが不在でもリーグ戦4連勝で4位に浮上しました。
直近の仙台戦ではMF守田英正選手が怪我から復帰し、2得点のFW小林悠選手と共に勝利に貢献しています。その試合で得点を決めたMF長谷川竜也選手も、上海戦では前節の出場停止から戻ります。中国強豪との大一番で結果を出して、巻き返しを狙います。
広島、2位広州恒大との対戦で突破決定か
前節、アウェイで大邱FC(韓国)に連勝して勝点9でグループF首位に立った広島は、8日(水)に2位の広州恒大(中国)とホームで対戦します。
広島は広州とは勝点2差、3位の大邱とは3差で、今回の広州戦に勝てばグループステージ1試合を残して首位通過が決まります。
引き分けの場合でも、大邱がメルボルン・ビクトリーに引き分け以下であれば、直接対決の結果で大邱よりも優位に立つ広島の2位以内が確定し、16強進出が決まります。
広州は今大会ここまで2勝1分1敗ですが、2013年と2015年の大会で優勝している強豪です。前回3月の広島とのホーム戦では、MFアンデルソン・タリスカ選手と元ブラジル代表MFパウリーニョ選手が得点を決めて2-0で勝ちました。
特にタリスカ選手は今季加入ながらも今大会4ゴール、現在3位に付けている国内リーグでは6ゴールで、FWガオ・リン(告林)選手やMFフアン・ボーウェン(黄博文)選手など中国代表経験者の多いチームで攻撃を牽引。チームも4日(土)のリーグ首位の北京国安とのリーグ戦で、今季初の無得点(0-1)で敗れたものの、それ以外は公式戦で毎回得点を挙げています。
広島は累積警告のためMF川辺駿選手が出られず、チームはリーグ戦では3連敗で順位も7位に後退していますが、広州戦に勝って16強進出を決めて、良い流れに戻したいところです。
アウェイで勝利が必要な浦和
グループG3位の浦和はアウェイでタイのブリーラム・ユナイテッドと対戦します。
前節、韓国の強豪である全北現代モータースに連敗を喫して2位から3位へ順位を落しましたが、今回タイリーグ王者に勝利できれば、グループステージ突破の望みを最終節へつなげることができます。引き分けの場合は、最終節に対戦を残している2位の北京国安(中国)が全北に勝たなければ浦和の可能性は残りますが、負けは敗退を意味します。
浦和とブリーラムは3月に対戦し、DF槙野智章選手の先制点とMF橋岡大樹選手の2得点で浦和がホームで3-0の勝利を収めました。
浦和はJリーグでは直近の磐田戦で敗れて連勝が3で止まりましたが、今季加入のDF山中亮輔選手やMFエヴェルトン選手、若手のMF汰木康也選手がチームにフィットするようになり、チームがゴールに迫る機会も増えてきました。
ブリーラムは今大会1勝3敗で4位。国内リーグでは4勝4分けで唯一、無敗を維持して2位に付けています。8試合で総失点6はリーグ最少で、攻撃では鹿島やG大阪などでもプレーしたFWペドロ・ジュニオール選手がチームトップの4得点、タイ代表のMFスパチョック・サラチャート選手が3得点と健闘しています。
負ければ敗退が決まるブリーラムはホームでは全北に勝利(1-0)しており、現地の暑い気候を考慮しても、全く侮れません。
浦和のFW興梠慎三選手は、「相手が持つ時間が長くなるかもしれない。行くところといかないところをしっかり見極めないと痛い目に遭う」と警戒。しかし「勝つしかないので、逆に戦いやすい」と話しています。
勝利で突破を引き寄せたい鹿島
前節ホームで慶南FC(韓国)に敗れてグループE首位から2位に後退した鹿島ですが、2勝1分1敗で勝点は7。今回8日(水)のアウェイ戦で4位のジョホール・ダルル・タクジム(マレーシア)に勝って、なおかつ、3位の慶南が山東魯能(中国)と引き分け以下であれば2位以内が確定し、16強入りが決まります。
ジョホールとは3月のグループステージ初戦で対戦し、鹿島がDF平戸太貴選手とFWセルジーニョ選手がゴールを決めて、2-1で勝ちました。
ジョホールは今大会1分3敗で未だに勝利がなく、今回勝たなければ敗退が決まります。鹿島にアウェイゴールを許さずに勝利を挙げなければなりません。国内リーグでは9勝3分け無敗で首位を走り、総得点27はリーグトップ。総失点10もリーグ2位の少なさです。
前回の対戦で得点を決めたFWジオゴ選手はリーグ戦でもチームの得点源として活躍していますが、今回の鹿島戦には累積警告で出場停止です。しかし、攻撃を担うスペイン出身MFゴンサロ・カブレラ選手が健在です。
鹿島は現在Jリーグで8位。負傷者続出で選手起用に苦労しながら戦ってきましたが、ここに来てMF三竿健斗選手がリーグ戦で先発復帰。DFチョン・スンヒョン選手がベンチ入りするなど、徐々に怪我人が戻ってきています。また、前節は出場停止だったDF町田浩樹選手とDF犬飼智也選手の両センターバックも戦線復帰します。
高温多湿なマレーシアの気候も味方に付けて、今大会初勝利を目指してくるジョホールに、90分間集中を切らさずに戦い、勝点を獲得したいところです。
なお、西地区のグループCではMF中島翔哉選手のアルドゥハイル(カタール)がエステグラル(イラン)、DF塩谷司選手のアルアイン(UAE)がアルヒラル(サウジアラビア)といずれもアウェイで対戦します。
勝点7で2位のアルドゥハイルは3位のエステグラルとは勝点差3で、今回勝てばグループステージ突破確定です。アルアインは2分2敗の勝点2で4位と低迷。直前の監督交代ながらも9度目のノックアウトステージ進出へあと1勝と迫っているアルヒラルに勝たなければ敗退が決まります。
大会期間:
プレーオフ:2019年2月5日(火)~19日(火)
グループステージ:2019年3月4日(月)~5月22日(水)
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