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浦和、鹿島、川崎、16強入りをかけて大一番に臨む ~AFCチャンピオンズリーグ2019~
2019年05月20日
AFCチャンピオンズリーグ(ACL)2019はグループステージ最終節となり、東地区では5月21日(火)と22日(水)に4グループに1枠ずつ残されたノックアウトステージ出場権をかけて、浦和レッズと鹿島アントラーズがホームで、川崎フロンターレがアウェイで、勝利が必要とされる大一番に臨みます。すでに16強進出を決めているサンフレッチェ広島も、アウェイでグループステージを締めくくる勝利を目指します。
浦和、北京との突破争いに
前節アウェイでブリーラム・ユナイテッドから勝点3を得てグループG2位に浮上した浦和は、3位の北京国安(中国)と21日(火)にホームで対戦します。両者は勝点7で並び、得失点差で浦和がリードしていますが、前回3月のアウェイ戦ではスコアレスドローでした。
浦和は勝てば無条件で2位突破が決まり、引き分けの場合は0-0であれば浦和が次に進みますが、1-1以上では直接対決のアウェイゴールで北京に軍配が上がります。
北京は現在国内リーグで10戦10勝の首位。スペイン代表経験もあるFWホナタン・ビエラ選手がリーグ戦5得点、コンゴ代表FWセドリック・バカンブ選手がACL、リーグともに3得点ずつをマーク。ブラジル代表MFレナト・アウグスト選手、中国代表DFユー・ダーバオ選手、U-22中国代表FWジャン・ユンニン選手らが揃います。
浦和は17日(金)のリーグ戦で湘南に敗れて3連敗となり、この試合の前半途中で負傷退場したFWアンドリュー・ナバウト選手の状態が気になるところですが、MF柏木陽介選手が5月12日(日)の名古屋戦で4試合ぶりに負傷から先発復帰。湘南戦では3月のブリーラム戦以来のフル出場で、コンディションが戻っています。
攻撃的に出ると予想される北京に対して、浦和はリーグ戦から頭を切り替えて、冷静で粘り強い守備で対応して得点を奪い、2年ぶりの16強進出を狙います。
引き分け以上で16強の鹿島
グループE2位の鹿島は、山東魯能(中国)とホームで22日(水)に対戦します。
山東はすでに1位突破を決めており、鹿島は勝点2差で迫る3位の慶南FC(韓国)と残り1枠を争います。鹿島は勝つか引き分けるかで慶南にアウェイゴールで上回るため、突破が決まります。
鹿島は今大会前半戦では2勝1分けと、負傷者を多く抱えながらも乗り切っていましたが、ここ2試合は2連敗とペースダウン。順位も第3節の1位から2位へと後退しました。
しかし、Jリーグでは18日(土)の松本山雅戦でMF白崎凌兵選手の2ゴールなどで5-0と快勝。3連勝で5位に付けるなど、悪くない状態です。
なにより、DFチョン・スンヒョン選手、DF山本脩斗選手、MF中村充孝選手らが次々と怪我から復帰して、戦力が揃いつつあります。
山東は、今大会2分けの後の3連勝で1位突破を決め、まだ負けがありません。国内リーグでは5勝2分3敗で3位に付けています。
イタリア出身FWグラツィアノ・ペッレ選手がACLではチーム9得点中6得点、リーグ戦でもチーム18得点中9得点を決めて、断トツの得点力です。ベルギー代表MFマルアン・フェライニ選手、MFハオ・ジュンミン選手、MFジン・ジンダオ選手、GKワン・ダーレイ選手ら中国代表選手も擁しています。
前回3月の対戦では鹿島がアウェイでFW伊藤翔選手の2ゴールで前半早々にリードを奪いましたが、ペッレ選手に前半のうちにPKを含む2得点を許して追いつかれ、2-2で引き分けました。
今回、相手はすでに突破を決めているとはいえ、戦力豊富で、鹿島は全く油断できません。突破のプレッシャーもかかりそうですが、前回大会王者として勝って16強入りを決めたいところです。
川崎、勝って吉報待ちへ
今大会3戦連続で勝ち星がなく勝点5でグループH3位の川崎は、アウェイでシドニーFCと戦います。
この対戦に勝った上で、ホームで戦う上海上港(中国)がすでに1位突破を決めている蔚山現代(韓国)に勝たなければ、川崎が勝点で上海を上回り、2位での突破が決まります。
前回川崎での対戦では、MF齋藤学選手が交代出場直後の83分にゴールを決めて、川崎が1-0で勝ちました。
今回はシドニーへの長旅が加わりますが、MF中村憲剛選手やDF車屋紳太郎選手ら怪我人が戻ってきており、リーグ戦ではここ7戦負けなしで4位と好調です。
FW小林悠選手が12日(土)の清水戦まで3戦連続得点で、FWレアンドロ・ダミアン選手もゴール前での強さを発揮して2戦連続得点をマークし、周囲との連係も上がってきています。
すでに今大会敗退が決まっているシドニーは、19日(日)にAリーグプレーオフのグランドファイナルシリーズ決勝をアウェイで戦い、パース・グローリーを延長0-0の末にPK戦(4-1)で退けて2年ぶり4度目の優勝を決めました。120分とPK戦まで戦った疲労はありそうですが、優勝の勢いと新Aリーグ王者としてのプライドを持って臨んでくるでしょう。
川崎は今大会、攻撃は悪くないものの、守備意識の弱さが影響して勝点を取りこぼしています。大一番に気持ちを引き締めて、Jリーグ王者として勝点3を目指します。
広島、アウェイでメルボルンVと
前節、ホームでの広州恒大(中国)戦で4勝1敗としてグループF首位突破を決めた広島は、アウェイでMF本田圭佑選手が所属するメルボルン・ビクトリー(オーストラリア)と対戦します。
前回広島での対戦では、試合開始早々のMF東俊希選手の得点で先制。後半半ばに本田選手に同点ゴールを許したものの、FW渡大生選手が決勝ゴールを決めて2-1で勝利しました。
メルボルンは今大会1分4敗と勝ち星がないまま、すでに敗退が決まっていますが、国内リーグではレギュラーシーズンを15勝5分7敗の3位で終了。グランドファイナルシリーズでは12日(土)の準決勝へ進み、そこでシドニーに敗れましたが、その後は広島戦へ向けて休養も準備も十分で臨んできそうです。
DFジェームズ・ドナチー選手が累積警告のため出場停止ですが、国内リーグのレギュラーシーズンではFWコスタ・バーバルーゼス選手が14得点、スウェーデン代表FWオラ・トイボネン選手が13得点と、2人でリーグ2位の50得点の半分以上を叩き出しました。オーストラリア代表MFジェームズ・トロイージ選手も健在です。
今季限りでの移籍を表明している本田選手は、ACLの4節と5節には出場しませんでしたが、グランドファイナルシリーズ2試合に出場し、それぞれ1ゴールをアシストしました。メルボルンで最後となる試合に出場するのか気になります。
広島はJリーグでは4月19日(金)のFC東京戦との首位決戦から5連敗と結果が出ずに8位に後退していますが、ACLでは初戦の広州戦の黒星以降は4連勝です。渡選手や東選手ら若手の台頭もあり、冷静かつ堅い守備で相手に得点を許さない安定感で、3試合連続で完封勝ちを収めています。前節は累積警告で出場停止だったMF川辺駿選手も戻ってきます。
ノックアウトステージでの戦いを念頭に、勝利で締めくくりたいところです。
なお、西地区のグループCではMF中島翔哉選手が所属するアルドゥハイル(カタール)が2位での突破を決めており、今節はホームで1位突破を決めたアルヒラル(サウジアラビア)とのトップ2対決に臨みます。アルドゥハイルは、カタールエミールカップに優勝したばかりで、勢いがありそうです。
DF塩谷司選手所属のアルアイン(UAE)はホームでエステグラル(イラン)と対戦です。敗退の決まっている両者ですが、アルアインは最後に今大会初勝利を目指します。
大会期間:
プレーオフ:2019年2月5日(火)~19日(火)
グループステージ:2019年3月4日(月)~5月22日(水)
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