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浦和、広州恒大に連勝で2年ぶりの決勝進出 ~AFCチャンピオンズリーグ2019~
2019年10月24日
浦和レッズが3度目の優勝と日本勢の3連覇へ向けて一歩前進です。
AFCチャンピオンズリーグ(ACL)2019準決勝第2戦が10月23日(水)に行われ、アウェイで中国強豪の広州恒大と対戦した浦和はFW興梠慎三選手のゴールで1-0の勝利を収め、2戦合計3-0として2年ぶり3度目の決勝進出を決めました。
11月の決勝では、2年前の決勝でも対戦したサウジアラビアのアルヒラルと対戦します。
10月2日の埼玉での第1戦を2-0で勝利した浦和は、勝つか引き分けるか、あるいは1点差で負けても2試合合計スコアで上回り、浦和が1点以上挙げての2点差負けでもアウェイゴール数の差で、優勝した2007年、2017年に続いての決勝進出が決まります。
浦和は第1戦の先発をほぼキープ。負傷中のMF青木拓也選手に代わって、2度の優勝メンバーであるベテランのMF阿部勇樹選手を起用する変更のみに留めて試合に臨みました。
しかし、2013年、2015年にアジアを制し、ホームではACL21戦無敗という強さを誇る広州は、3点差以上での逆転勝利を目指して、立ち上がりから猛攻を展開します。第1戦から先発4人を入れ替え、埼玉での対戦で採用した3バックから従来の4バックを選択。両サイドバックが高い位置を取って攻撃を仕掛け、縦に速い組み立てでFWエウケソン選手、MFアンデルソン・タリスカ選手へボールを運んで得点機会を作ります。
特にタリスカ選手は鋭いシュートで何度となく浦和ゴールを脅かしました。16分にはFWヤン・リーユー選手からのクロスにダイレクトで合わせ、35分には右から中へ切れ込んでミドルシュートを放ち、42分にもペナルティエリア外から左足で狙いましたが、いずれもGK西川周作選手が素早い反応を見せて阻止。38分には、タリスカ選手の右クロスに合わせた一撃がクロスバーを直撃しました。
浦和は相手の攻撃にDF鈴木大輔選手、DF槙野智章選手、DF岩波和也選手を中心によく集中して粘り強く対応。一方で、13分には第1戦でも得点したFWファブリシオ選手がミドルから狙い、その2分後には阿部選手が橋岡選手のパスを受けて右足を振りましたが、いずれもGKゾン・チョン選手に阻まれました。
前半を0-0で折り返し、試合が動いたのはハーフタイム直後でした。
後半開始から5分、浦和はMF橋岡大樹選手が右サイドを持ち上がって中央へ鋭いクロスを入れると、興梠選手が逆サイドで相手の裏を突いてゴール前に顔を出し、ヘディングで合わせてゴールネットを揺らしました。
「前半を0-0でしのげば、後半は相手が出て来るとみんなで話していた」という興梠選手は、これで今大会通算8得点。アウェイでは5戦連続ゴールという圧倒的な強さで、この試合も待望のアウェイゴールで浦和を優位な状況に導きます。
この失点で4得点が必要となった広州は、エウケソン選手やブラジル代表MFパウリーニョ選手が浦和ゴールに迫り、75分には韓国代表DFパク・チス選手がミドルレンジから狙います。
82分には交代出場の中国代表FWガオ・リン選手がペナルティエリア右からシュートを放ちますが、西川選手が鋭く反応して阻止します。
終盤、長いボールを前線に放り込む広州に対して、浦和は集中を切らさず、時間をうまく使って1-0リードを守り切り、3度目の決勝進出を決めました。
試合後、マン・オブ・ザ・マッチに選ばれた興梠選手は、「浦和に来てから、このスタジアムで勝っていなかったので、勝ててよかった」と笑顔を見せました。
決勝は、2017年の浦和、昨年の鹿島アントラーズに続く日本勢3連覇がかかります。
決勝の相手のアルヒラルは、10月22日(火)に行われた西地区の準決勝で、カタールのアルサッドにホームで2-4と敗れたものの、4-1で勝利したアウェイでの第1戦がモノを言い、2戦合計6-5で逃げ切りました。準優勝した2014年、2017年に続く3度目の決勝進出です。
浦和は11月9日(土)にアルヒラルのリヤドで、24日(日)にホームの埼玉で戦います。
監督・選手コメント
大槻毅 監督(浦和レッズ)
ファイナルに進むことができたこと、非常に喜んでいます。ここまでサポーターが多く来てくれて、われわれを高みに押し上げてくれました。本当に感謝しかありません。選手の素晴らしいパフォーマンスについても、誇りに思います。(1stレグで)ホームの後押しで成長できたこと、失点ゼロで抑えられたことが全てでした。相手のメンバーは予想していた範疇の中でしたし、システムも戦い方も予想していて、このスタジアムでは声が届かないし、選手たちが判断してやっていかないといけない。その中で、一丸となってやってくれた。サポーターの声援と、選手たちのプレーが勝利の要因だったと思います。
GK #1 西川周作 選手(浦和レッズ)
相手は前半から点を取りに来ていたので、耐えるところはしっかりと覚悟を持って耐えようという話はしていましたし、受けて立つということで、強い気持ちを持って試合に臨むことができました。必ずピンチは訪れると覚悟して試合に入りましたし、アウェイの雰囲気を楽しみながら、90分間プレーすることができました。我慢強く守っていれば、必ず点を取ってくれると信じていました。今日も味方をしっかりと信じて、全員で強い集団となって戦えたと思います。(累積警告により決勝は)自分が出られなくても、しっかりとしたGKが3人いますので、彼らとまたモチベーションを高め合って、支え合っていきたいです。とにかくまたチームがアジアを制覇して、そしてその先のFIFAクラブワールドカップにまた行けるように、アジア王者を目指してがんばっていきます。
DF #4 鈴木大輔 選手(浦和レッズ)
前半、相手にチャンスをつくられた中で、最後のところで身体を張ったことでシュートを打たれてもコースを限定できました。決められてもおかしくないシーンが1、2本ありましたけど、そこを失点ゼロに抑えられたことが今日のキーポイントになったと思います。後半になるとスペースが空いてくることは、みんな分かっていたので、ブロックをつくる中で、しっかりと間にポジションを取ってカウンターを打つところは狙い通りでした。個人的には2013年に準決勝まで行ったけど、広州に負けてということがあったので、また同じ準決勝で広州と当たって、勝って決勝に行けることは個人的にはすごくうれしいし、チームとしてもここは勢いをつけられるところだと思います。
DF #31 岩波拓也 選手(浦和レッズ)
あれだけの前線の強力な選手たちを2試合失点ゼロで抑えられるのは、自信になります。これだけ厳しいアウェイで、相手はACLで20試合以上ホームで負けていない中で、そういう相手を絶対に倒してやろうと思っていました。引き分けでも、0-1でも大丈夫な(決勝進出が決まる)条件でしたけど、勝ちしか考えていませんでした。前半は少し危ない場面もありましたし、あれで失点していれば、流れはもしかしたら向こうに持っていかれたかもしれません。ああいう流れで失点ゼロで終えられたのは、すごく良かったですけど、少し相手にチャンスを与え過ぎたのは、反省しないといけません。勝つことと無失点というのが自分たちに必要なことだったので、次のリーグにつながると思います。
MF #27 橋岡大樹 選手(浦和レッズ)
(アシストのシーンについて)パッと思いついたプレーをやっていました。練習からああいうプレーはやっていましたし、相手の様子を見ながらやることが、今日はできたと思います。クロスボールもいろいろと使い分けて、DFとGKの間に入れるボールや、ファーに入れるボールなどを使い分けています。それが出来ているかなと思う。ずっと同じボールだと相手も読みやすいので、何回か違うボールを入れながらやっています。2年前はテレビ越しで見ていましたけれど、今度は僕たちが戦う。テレビで見ていたことが実現するのはうれしいこと。今度は自分たちでトロフィーを掲げたいと思います。
FW #30 興梠慎三 選手(浦和レッズ)
浦和に来て、ここでは3回目の試合でした。このスタジアムで初めて勝つことができました。1,000人近くのサポーターが来てくれて、すごく後押ししてくれた。その人たちのためにも、勝つこと、ファイナルに進むことをプレゼントしたかった。それができてよかったです。1点を決めることで相手は4点を取らなければいけないので、取られたくなかったでしょうし、あの1点で相当ダメージを負ったと思います。試合が終わったあとにマキ(槙野智章)とかも、「あの1点でだいぶ楽になった」と言ってくれたので、良かったのかなと。あの1点を取ったことでみんなを勇気づけることができました。
大会期間:
プレーオフ:2019年2月5日(火)~19日(火)
グループステージ:2019年3月4日(月)~5月22日(水)
ラウンド16:2019年6月18日(火)~8月13日(火)
準々決勝:2019年8月27日(火)~9月18日(水)
準決勝:2019年10月1日(火)~10月23日(水)
決勝:第1戦/2019年11月9日(土)、第2戦/2019年11月24日(日)
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