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Jリーグ王者川崎、大邱に逆転勝利でACL白星スタート
2021年06月28日
Jリーグ王者の川崎フロンターレが、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)2021で白星スタートです。6月22日(火)に始まった東地区グループステージで、川崎は26日(土)(日本時間27日)にウズベキスタンで行われるグループIの初戦で韓国の大邱FCと対戦。FWレアンドロ・ダミアン選手の2ゴール、MFジョアン・シミッチ選手の決勝ゴールで3-2の逆転勝利を収め、日本から出場の4クラブ全てが初戦で勝点3を手にする好スタートを切りました。
昨シーズン2年ぶり3度目のリーグ優勝の川崎は今回が8度目の挑戦です。悲願のアジア制覇を目指して19日に日本を出発し、現地で時差や気候などの調整を重ねて初戦を迎えました。試合開始から積極的に仕掛ける川崎でしたが、相手に2度のリードを許す苦しい展開となりました。
大邱は当初プレーオフ経由での出場予定でしたが、オーストラリア勢の出場辞退で本戦からのスタートとなりました。今季のリーグ戦では現在10戦負けなしで4位と好調で、この試合でも開始8分に、左サイドから中へ折り返したFWセシーニャ選手のパスをFWエジガル選手がつなぎ、最後はMFファン・ソンミン選手が決めて先制します。
さらに、前半27分にはエジガル選手がペナルティエリアで倒されたとしてPKを獲得。追加点のチャンスを迎えますが、しかし、川崎GKチョン・ソンリョン選手がファインセーブでこれを阻止します。
粘り強く攻める川崎は前半40分にDFジェジエウ選手からの縦パスを受けたレアンドロ・ダミアン選手が相手DFを背負いながらボールをコントロール。浮かせたところを豪快にオーバーヘッドでネットを揺らし、同点にしました。
しかし、後半開始早々に交代出場のFWイ・グノ選手のクロスにセシーニャ選手に合わせられ、再び大邱にリードを許します。
川崎はここで勝負強さを発揮。4分後の51分、MF旗手怜央選手の縦パスを受けたMF三笘薫選手が相手DFの間をすり抜けてペナルティボックスに切り込んで折り返しを送ると、ゴール前に詰めたレアンドロ・ダミアン選手が相手DFに当たったボールに鋭く反応して押し込み、再び同点にします。
さらにその4分後、三苫選手の仕掛けでCKを獲得。脇坂泰斗選手が蹴ったCKにシミッチ選手が反応してゴールネットを揺らして逆転に成功しました。
大邱は65分にセシーニャ選手が切り込んでシュートを放ち、川崎ゴールを脅かしますが、これも再びGKチョン選手がブロックし、ゴールを死守します。
川崎は60分過ぎにMF大島僚太選手、後半終盤にMF山村和也選手が交代で出場。負傷で戦列を離れていた二人の選手の復帰で試合を落ち着かせ、最後まで1点リードを守って白星スタートで勝点3を獲得しました。
ACL前からゴールに近づいている感覚があったというシミッチ選手は、「開幕戦が難しいゲームになることは分かっていた。まだまだ改善点はあるが、勝点3を獲れたのが重要。自分たちがやるべきことをやったことが勝利につながった」と話していました。
この組のもう1試合では、ユナイテッド・シティFC(フィリピン)が北京FC(中国)と1-1のドローとなり、この結果、川崎がグループ首位に立ちました。
中2日で6試合が続くタフな日程の中、川崎は次戦29日(日本時間30日)に北京と対戦します。
名古屋が2連勝でG組首位に
バンコクで戦っている名古屋は、25日のグループG第2戦で韓国の浦項スティーラーズと対戦し、FW柿谷曜一朗選手の先制ゴールと交代出場したFWマテウス選手の2ゴールで3-0と快勝。2連勝でグループ首位に立ちました。
第1戦から先発5人とシステムを4-3-3に変更して臨み、チーム全体で質の高い動きを披露。前半34分に齋藤学選手のパスをゴールを背にして受けた柿谷選手はドリブルで相手をかわして反転すると右足を振り、強烈な一撃をゴールに突き刺しました。
後半も選手交代を活かして試合の流れを維持。64分にFW山﨑凌吾選手のシュートで相手のハンドを誘ってPKを獲得。マテウス選手が決めて2-0としました。ハンドで警告を受けた浦項のシン・グアンフン選手は累積2枚目で退場となり、数的優位を得た名古屋は82分にマテウス選手が追加点を決めて勝利しました。
後半の2得点に絡んだ柿谷選手はマン・オブ・ザ・マッチを獲得。「全員が勝つためにハードワークした結果」と話し、「すぐに次の試合が来るのでしっかり切り替えて臨みたい」と話していました。
G大阪も白星発進
ガンバ大阪は25日(金)にタシュケントでグループHの初戦を迎え、シンガポールのタンピネス・ローバーズFCと対戦。FWパトリック選手、交代出場のFWレアンドロ・ペレイラ選手の得点で2-0で勝利しました。
G大阪は前半21分に積極的に仕掛けるMF小野瀬康介選手がクロスバーを叩き、その5分後にはDF藤春廣輝選手の左クロスにパトリック選手が頭で合わせて先制しました。
タンピネスは日本人MF仲村京雅選手、MFゼフルディン・メヒメドビッチ選手を中心に攻撃を組み立て、前半30分にはU-17日本代表選出経験もある25歳の仲村選手が連続シュートを狙い、GK東口順昭選手のセーブなどでガンバはゴールを死守。後半も61分に仲村選手の左クロスにモンテネグロ出身FWボリス・コピトビッチ選手が頭で合わせますが、ゴールには至りません。
追加点を狙うG大阪は81分に交代出場したFWレアンドロ・ペレイラ選手が、出場7分後にMF倉田秋選手のクロスにヘディングで合わせて追加点をマーク。G大阪が勝点3を手にしました。
パトリック選手は「開幕戦で緊張感はあったが、先制点が大きかった。開幕戦で勝利できて、次につながる」と話しています。
G大阪は28日の第2戦で韓国の全北現代モーターズと対戦します。2度の大会優勝経験のある全北はこの日、タイのチェンライ・ユナイテッドに2-1で勝利。得失点差でG大阪に次ぐ2位でスタートしました。
C大阪、若手主体の広州に勝利
2018年大会以来4度目の出場で24日(木)にタイのブリーラムでグループJ初戦に臨んだセレッソは、若手主体の広州に終始ボールを保持して試合を支配。人数をかけて守りを固める広州に、先日の日本代表戦でも活躍したMF坂元達裕選手や元日本代表MF清武弘嗣選手を中心に攻撃を展開。前半15分にMF奥埜博亮選手、69分にはDFチアゴ選手がいずれもMF原川力選手のCKに頭で合わせて2-0で勝利。初戦で勝点3を手にしました。
過去2大会で優勝するなど出場した8大会のうち6大会でノックアウトステージに進出してきた広州ですが、今回は他の中国クラブともども今月上旬のFIFAワールドカップ予選に出場した中国代表選手が新型コロナウイルス感染防止対策として厳格な検疫コントロール下にあるため、U-23年代でチームを編成。16歳の選手5人を含めた若いチームを、トップチームアシスタントコーチのリゥ・ジーユ氏が率いての出場となりました。
チアゴ選手は「大会初戦は難しく、相手の情報が少ない中で、若手は最後まで激しく戦うだろうと思って臨んだ。いい結果を得て自分も得点できてよかった」と話し、セレッソのレヴィ・クルピ監督は「勝利という重要な結果を手にできたが、大事なのはこれから」と気を引き締めていました。
この組のもう一試合では香港の傑志がタイのポートFCを2-0に勝利しました。
コメント
鬼木達 監督(川崎フロンターレ)
大きな一勝だったと思っています。前半と後半の立ち上がりで失点してしまい、難しい、「ACLだな」という展開にしてしまいましたが、しっかり追いつき、追い越し、最後に追いつかれずに終えられたことに選手の力を感じますし、頑張りだと思います。自分たちの成長している面で、この1勝をしっかり次のゲームにつなげたいと思います。自分たちはいつも一戦必勝、目の前の試合に全力で勝ち続けることを目指していて、それはJリーグとも変わりませんし、プレッシャーというものはありません。これから中2日での試合になりますが、目の前の試合に集中して戦っていきたい。前後半含めてゲームの入り方を改善して、自分たちのサッカーをもっと前面に押し出していくことが重要だと思っています。
FW レアンドロ・ダミアン 選手(川崎フロンターレ)
大邱が(国内の)リーグ戦で10戦負けなしの素晴らしい結果を残してこの大会に挑んできていたので、試合前からこの試合は難しくなるというのは分かっていました。実際にそうなりましたが、自分たちが最後の最後まで勝利を目指して諦めずに戦ったからこそ、今日の勝利につながったと思います。
GK チョン・ソンリョン 選手(川崎フロンターレ)
失点ゼロで終わるのがベストですが、相手も良いチームでした。ピンチに自分がチームの力になれたのなら嬉しいです。ただ、勝利は自分だけでなく、試合に出た選手、メンバー外だった選手に関係なく全員で挑んで掴んだものです。良いスタートになりました。これを続けていかなければなりません。
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