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広島がACL2で16強進出決定、神戸はACLE首位浮上、横浜FM、川崎も勝利
2024年11月08日
AFCチャンピオンズリーグエリート(ACLE)2024/25の東地区リーグステージ第4節が11月5日(火)、6日(水)、AFCチャンピオンズリーグ2(ACL2)2024/25のグループステージ第4節が同7日(木)に各地で行われ、ACL2に参戦のサンフレッチェ広島がシドニーFC(オーストラリア)とのアウェイ戦を1-0で制してグループステージ突破を決め、ヴィッセル神戸は光州FC(韓国)に2-0で勝って3連勝で首位に浮上。横浜F・マリノス、川崎フロンターレも好ゲームで勝利を手にして、順位を上げています。
広島、加藤選手のゴールと大迫選手の好セーブで突破
ACL2に参戦の広島は11月7日(木)、アウェイでシドニーFCと対戦。途中出場のFW加藤陸次樹選手が後半に唯一のゴールを決め、GK大迫敬介選手が好セーブを連発して1-0で勝利。4連勝で2試合を残してノックアウトステージ進出を決めました。
勝てばグループステージ突破が決まる広島は、週末の京都戦の先発からGK大迫選手以外を入れ替えて臨みますが、2週間前の広島での黒星から雪辱を期すシドニーが攻勢に試合を展開。MFマックス・バージェス選手やMFエイドリアン・シェゲチッチ選手らが広島ゴールを脅かし、GK大迫選手の好セーブで逃れます。
広島も試合開始早々のMFマルコス・ジュニオール選手の決定機に続いて、前半アディショナルタイムにMF柏好文選手がゴール前で右クロスに合わせますが、枠をとらえることができず、前半を0-0で折り返しました。
後半に入ると、広島は交代策が功を奏します。ハーフタイム直後のDF中野就斗選手に続いて、60分に加藤選手、FWピエロス・ソティリウ選手らを送り出すと、加藤選手が投入直後に左クロスに頭で合わせてゴールネットを揺らし、均衡を破りました。
その後、シドニーに押し込まれて決定機を作られますが、GK大迫選手を中心にゴールを死守。広島がアウェイで勝ち点3を重ねて、勝ち点12で3位の東方(ホンコン・チャイナ)との勝ち点差を9に広げ、ノックアウトステージ進出を決めました。東方はこの日、カヤFC・イロイロ(フィリピン)に1-2で敗れています。
広島の次節は11月28日(木)、アウェイでカヤと対戦します。
神戸、上位対決を制して無敗の3連勝で首位
神戸は5日(火)、開幕から3連勝中の光州FC(韓国)との上位対決をFW宮代大聖選手とFW佐々木大樹選手のゴールで2-0で勝ち、3連勝でACLE東地区で首位に立ちました。光州は今大会初黒星で首位から2位に後退です。
1日(金)のJ1リーグで首位に立った神戸が、勢いのある好調ぶりをアジアの舞台でも発揮。開幕から3戦全勝で首位を走ってきた光州に攻守両面で圧倒しました。
前半からFWジェアン・パトリッキ選手や宮代選手らが積極的に仕掛け、強みのセットプレーを生かして相手ゴールに迫り、ハーフタイム直前に先制します。公式戦3戦連続得点と波に乗る宮代選手が、右サイドからパス受けてペナルティエリアに切り込んで中央へクロスを入れると、これが相手DFのハンドを誘います。このPKを宮代選手自身が決めて今大会4得点目で、神戸が1-0とリードしました。
後半、光州は選手交代で反撃の糸口を探りますが、神戸主導の流れは変わりません。54分には中盤から左サイドに展開し、パトリッキ選手が持ち上がって中央へ折り返し、宮代選手が左ボレーで合わせます。これは相手GKに阻まれたものの、リバウンドを佐々木選手が頭で捉えてゴールネットを揺らし、リードを広げます。
その後も攻め手を緩めない神戸は宮代選手や佐々木選手が相手ゴールに迫りました。光州は81分にFWヤシル・アサニ選手が右サイドからのカットインからシュートを狙いますが、神戸の守備陣を崩すには至りません。神戸は最後まで相手に得点を許すことなく勝ち点3を重ねました。
3勝1分けで、12チーム中で唯一の無敗キープとなった神戸は、次節11月26日(火)にホームにセントラルコースト・マリナーズ(オーストラリア)を迎えます。
川崎、前半3得点の好プレーで2勝目
川崎は11月5日(火)、中国リーグ王者の上海海港(中国)とのホーム戦で前半3得点を奪う好プレーを披露。3-1の勝利で2勝目を挙げ、リーグステージの勝敗を2勝2敗のイーブンに戻し、10位からリーグステージ突破ボーダーの8位に浮上しました。
2日(土)の中国スーパーリーグ最終戦で連覇を達成した上海海港に対して、1日(金)のリーグ戦で鹿島に完敗を喫していた川崎でしたが、見違えるようなプレーで主導権を握りました。
前線からプレッシャーをかけ、切り替えの速い攻撃で相手を押し込み、前半12分に先制。DF三浦颯太選手が左サイドを攻め上がってペナルティエリア深くからクロス。相手DFがクリアしたところをMF家長昭博選手が右足のボレーで捉えてゴールネットに突き刺しました。
その直後には、相手DFの裏へ出したMF橘田健人選手のフィードにFWエリソン選手が反応。左足のシュートは相手GKに弾かれましたが、MF瀬川祐輔選手が捉えて2-0とします。さらに33分には、再び左サイドの崩しから、エリソン選手の折り返しにゴール前に顔を出したDFファンウェルメスケルケン際選手が右足を振って3-0としました。
前半で大きなリードを奪った川崎でしたが、後半は上海海港がMFマティアス・エセキエル・マルティン選手らを投入して反撃に出ます。前半から攻撃の組み立てを担ってきたMFオスカル・ジュニオール選手やFWウィリアン・ポップ選手らとともに次々と川崎ゴールに迫ると、83分、中盤で相手ボールをカットしたMFシュ・シン選手からオスカル選手を経由してマティアス選手が右足で狙い、ゴールを決めて1点を返しました。
川崎は出足が良くなった相手に押し込まれながらも、FW遠野大弥選手や瀬川選手らがカウンターから得点機を作り、途中出場のFW小林悠選手が87分に家長選手のクロスを頭で捉える決定機を作ります。しかしこれはポストに阻まれ、追加点はなりません。
後半だけで相手に9本のシュートを打たれ、試合終了目前には家長選手が2枚目の警告で退場になる中、川崎が前半のリードを生かして逃げ切り、2勝目を手にしました。
川崎は次節、11月26日(火)にブリーラム・ユナイテッド(タイ)とアウェイで対戦します。
横浜FM、ブリーラムに5得点勝利で3位へ
横浜FMは6日(水)、ブリーラム・ユナイテッド(タイ)とホームで対戦。MF井上健太選手が先制ゴールを決め、FWアンデルソン・ロペス選手が2ゴールを挙げるなど、退場者を出した相手に5-0と勝利し、勝ち点を7に伸ばして7位から3位に浮上しました。
ここまで2勝1分けの無敗を維持し、勝てば首位に並ぶ可能性のあるブリーラムは、先手を取ろうと試合開始から勢いを持って攻めに出ます。しかし、横浜FMは好セーブを見せたGK飯倉大樹選手をはじめ、守備陣が冷静に対応。前半11分には、DF上島拓巳選手の左サイドへの大きな展開から井上選手が攻め上がってペナルティエリアに切り込み、右足を振って先制します。
前線にFWギリェルメ・カンポス選手やFWスパチャイ・チャイデ選手、FWルーカス・クルスピム選手を並べて反撃を試みるブリーラムでしたが、前半27分にDFササラク・ハイプラコーン選手が横浜FMのMFジャン・クルード選手との競り合いで危険なプレーを犯して一発退場になります。
数的優位を得た横浜FMは攻勢を強めると、前半アディショナルタイムのCKで相手のハンドを誘ってPKを獲得。これをロペス選手が決めて2-0とします。さらにその2分後には高い位置でボールを得た井上選手が左サイドのDF加藤聖選手に預けると、ゴール前に鋭いボールを送った加藤選手が3点目をマークしました。
後半も横浜FMは攻勢を緩めず、57分にロペス選手がこの試合2点目を決め、さらに66分にはFW植中朝日選手が押し込んで5-0。終盤はMF浅田大翔選手らユース選手を投入しながら、2勝目を挙げました。
横浜FMの次節は27日(水)、ホームに浦項スティーラーズ(韓国)を迎えます。
このほかの試合では、ジョホール・ダルル・タクジム(マレーシア)がホームで蔚山HD(韓国)に3-0で勝利。蔚山は開幕から4連敗となりました。
セントラルコースト・マリナーズ(オーストラリア)はホームで上海申花(中国)と2-2で引き分けて初の勝ち点を獲得。浦項スティーラーズ(韓国)はホームで山東泰山(中国)に4-2と勝利しました。
この結果、神戸が3勝1分け無敗の勝ち点10で首位に立ち、神戸に敗れて初黒星となった光州は2位に後退。3位から6位までは2勝1分け1敗の勝ち点7で並び、得失点差で横浜FMが3位、ジョホールが4位、上海申花が5位、ブリーラムが6位です。続いて、2勝2敗で勝ち点6の浦項と川崎が得失点差でそれぞれ7位と8位につけ、それを1勝1分け2敗で勝ち点4の山東泰山と上海海港が9位、10位で追っています。11位はセントラルコースト、まだ勝ち点がない蔚山は12位のままです。
12チームずつ東西各地区に分かれて戦うACLEリーグステージでは各チームが異なる8チームとホームで4試合、アウェイで4試合を戦い、上位8チームがノックアウトステージへ進出します。
監督・選手コメント
GK 大迫敬介 選手(サンフレッチェ広島)
リーグ戦から先発メンバーが変わった中で、みんなが気持ちを見せたことで勝つことができました。リーグ戦は優勝争いをしている中で2連敗してしまっていて、いい流れにもっていくためにも今日は勝たないといけない試合でした。チームはこの勝ちでいい雰囲気になったと思うので、この先も連戦が待っていますが、次の浦和戦にもしっかり勝って、また優勝争いを戦っていきたいと思います。
吉田孝行 監督(ヴィッセル神戸)
選手たちが良く戦ってくれて、攻守にアグレッシブなサッカーができたと思います。相手がいろんな形でやってきても、選手たちは強度を出して、プレッシングをかけてボールを奪ってということができていました。首位と言っても、まだ8位以内が確定したわけではないので、次もみんなでやっていきたいと思います。
鬼木達 監督(川崎フロンターレ)
どうしても勝たなくてはいけない、勝ち点3が必要な試合でした。立ち上がりから選手がアグレッシブに戦ってくれて、かつ、得点にこだわって戦おうと全員が1点目、2点目、3点目と立て続けにゴールを狙う意識が強く出ていました。後半は相手もリスクを負っていろいろな形でやってきて、そこをもう少しうまくかわしたり、カウンターで仕留めていればもっと楽な展開になっていたと思うので、そこは課題としてとらえていきたいと思います。
DF ファンウェルメスケルケン際 選手(川崎フロンターレ)
ゲームキャプテンの丸山選手を筆頭に後ろから高い守備意識で試合に入れて、その中からいい形を作れましたし、いい形で前半を戦えたと思います。後半は相手もリスクを持って戦ってきましたが、この結果はチームが一丸となって90分間を高い意識でプレーした結果です。負けが先行していたリーグステージだったので、ホームでしっかり勝ちたいという、みんなの気持ちの部分がよく出ていたと思いますし、多くのサポーターの前でこういうゲームをできてよかったです。
ジョン・ハッチンソン 監督(横浜F・マリノス)
フレッシュな形でいい入りができて、いいパフォーマンスで、良い結果になりました。準備の時間が短い中でも、選手は練習でやってきたことを出すことができていました。試合を支配し、すべての面でも支配したいと前日会見でも話していましたが、そういう面をピッチで見せることができて、シュートチャンスも多く作ることができました。5得点も生まれて、無失点で抑えることができたことも良かったと思います。
DF 加藤聖 選手(横浜F・マリノス)
チームとしても個人としても最近は結果が出ていなかったので、今日の試合で点を取って勝てたことは、残りの試合に必ずつながると思います。個人としても目に見える結果が欲しかったので、狙った形ではなかったですが、結果が出せてよかったです。本当はもっとたくさんのアシストもつけたかったですが、まずはチームが勝てたことをうれしく思います。