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町田が初優勝! 第21回全日本フットサル選手権大会
2016年03月14日
第21回全日本フットサル選手権大会の決勝戦が3月13日(日)、国立代々木競技場第一体育館で開催され、ペスカドーラ町田が名古屋オーシャンズを5-3で下して初優勝(現チーム名に改称後)を果たしました。
3,604人の観客がスタンドで見守った決勝は、日本一を決めるにふさわしい激しい戦いとなりました。立ち上がりから両者がチャンスをつくり、3分に名古屋はシンビーニャ選手がGKと1対1の場面を迎えますが、町田の守護神イゴール・ピレス選手がシャットアウト。すると7分、CKを獲得した町田は、滝田学選手からのゴール前へのパスを横江怜選手がダイレクトボレーで合わせて先制します。対する名古屋も9分にキックインから中央のシンビーニャ選手が決めて同点に。さらにその16秒後には再びシンビーニャ選手がゴールネットを揺らし、名古屋が立て続けのゴールで2-1と逆転します。
その後も攻勢を強める名古屋ですが、町田も集中した守りで対応すると、17分に横江選手のシュート性のパスを篠崎隆樹選手が角度を変えてゴールネットに流し込み、試合を振り出しに戻します。追い付かれた名古屋はその40秒後、右サイドのセルジーニョ選手がドリブル突破からファーサイドに素早いパスを送り、走り込んだ北原亘選手が体ごとゴールに飛び込み、またしても名古屋がリードを奪います。前半のうちに追い付きたい町田は相手陣内に積極的に攻め込んでいくと、前半の残り49秒、ボラ選手が放ったシュートがDFに当たって方向が変わり、それがそのままゴールに入って3-3の同点で試合を折り返しました。
後半、「失点してもいいくらいの強い気持ちで攻撃的にいこうと試合に臨んだ」(岡山孝介監督)と、町田はさらにアグレッシブな姿勢でゴールに迫っていきます。24分、左サイドの森谷優太選手が相手DFを抜き去り中央へ侵入すると、体をひねるようにしてシュート。このボールに、ファーポストに走った金山友紀選手が反応し、町田に勝ち越しゴールが生まれます。名古屋も森岡薫選手を中心に圧力を強めていきますが、対する町田は体を張った守備でゴールを許しません。すると33分、森谷選手からの縦パスに抜け出したボラ選手がGKとの1対1を冷静に沈め、リードを2点に広げます。
この得点が王者の余裕を奪います。「盛り返すべきときに失点し、焦りが出てきた」(ビクトル・アコスタ監督)という名古屋は、ペドロ・コスタ選手をGKと交代しパワープレーに逆転の望みを託します。それでも得点は奪えず、アコスタ監督も「選手は我慢強く戦っていたが、相手が上回っていた」と、時間は刻一刻と経過。最後まで集中を切らすことなく戦い抜いた町田が、5-3のスコアで勝利。ペスカドーラ町田として初めて臨んだ決勝の舞台で3連覇中の名古屋を破り、クラブ初タイトルを手にしました。
なお、決勝の前に行われた3位決定戦では、序盤からペースを握ったバルドラール浦安が府中アスレティックFCの追い上げを振り切り、3-2で勝利を収めました。
また大会MVPは町田の金山選手が受賞し、フェアプレー賞は浦安に贈られました。
監督・選手コメント
岡山孝介 監督(ペスカドーラ町田)
素直にとてもうれしいです。決勝は自分たちの良さである攻撃的な部分を出したかったですし、失点をしてもいいくらいの強い気持ちで試合に臨みました。Fリーグのプレーオフではリーグ2位で臨みながらも1stラウンドで敗れ、本当に悔しい思いをしました。そこで対戦できなかった名古屋と戦うには、今大会で決勝まで勝ち上がるしかなかった。道のりは険しかったですが、ここまでたどり着き、選手たちはそれに満足せず強い気持ちで戦ってくれたので、彼らのことを誇らしく思います。
金山友紀 選手(ペスカドーラ町田)
優勝の瞬間は、喜びと同時に、ペドロ・コスタ選手と北原亘選手という、今大会かぎりで引退する選手に対して、「お疲れさま」という気持ちになりました。みんなが喜んでいるのを見て、後から「優勝したんだ」と実感しました。僕なんかがMVPをいただいていいのか分かりませんが、本当に周囲の選手、スタッフに支えてもらいながら、走り切って、戦い抜くことができました。自分の力だけではなく、チームのメンバー、支えてくれる人たちで勝ち取った優勝とMVPだと思っています。
ビクトル・アコスタ 監督(名古屋オーシャンズ)
まず、町田に「おめでとう」と伝えたいです。また名古屋の選手にも「お疲れさま」と。長いシーズンでしたし、昨日(準決勝)も非常にタフなゲームで疲労が溜まった状態で臨みましたが、選手はピッチに全てを出し切って、敗れはしましたが、悔いのない試合をできました。選手には感謝しています。ファン、サポーターなど全力で応援してくれた人や、サポートしてくれたすべての人に勝利をプレゼントできず本当に残念です。これが私の、名古屋での最後の試合になりました。3年間、ありがとうございました。
三木一将 選手(バルドラール浦安)
優勝して終わりたかったです。3位という結果でしたが、最後に笑顔で終われたことは良かったと思います。僕はこれでFリーグから引退しますが、こういう素晴らしい会場でたくさんのお客さんの前でプレーできることを本当に幸せだなと、最後のピッチでは感じました。4月からは小さい頃からの夢だった小学校の教員になります。2年前に地域リーグから浦安に来られて本当に良かったですし、素晴らしいチームでプレーさせてもらいました。
JFA-TV
決勝ハイライト ペスカドーラ町田 vs 名古屋オーシャンズ
3位決定戦ハイライト 府中アスレティック FC vs バルドラール浦安
第21回全日本フットサル選手権大会
1次ラウンド[2016年3月4日(金)~6日(日)]
静岡県/エコパアリーナ、大阪府/府民共済SUPERアリーナ、兵庫県/グリーンアリーナ神戸
( ※1次ラウンドは、全試合入場無料)
決勝ラウンド[2016年3月11日(金)~13日(日)]
東京都/国立代々木競技場第一体育館