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ベスト16が出そろう 第98回全国高等学校サッカー選手権大会
2020年01月03日
第98回全国高等学校サッカー選手権大会の2回戦16試合が、1月2日(木)に各会場で開催されました。
ピックアップマッチ1
神戸弘陵学園高校(兵庫) 3-2(前半1-0、後半2-2) 明秀学園日立高校(茨城)
第1試合は、キックオフから明秀学園日立高校(茨城)が相手エリアへのロングボールを徹底しましたが、田平起也選手を中心とした神戸弘陵学園高校(兵庫)の守備陣が冷静に対処。ボールを奪ってからは沖吉大夢選手を起点に、サイドからチャンスをうかがう展開となりました。14分には谷晃希選手のスルーパスから兼田拓実選手が右サイドを突破。ゴール前に入れたボールは、中央の二人とは合いませんでしたが、後方から走り込んだ沖吉選手が、「良いところにボールが転がって来てくれた。しっかりミートすれば、勢いでゴールに飛んでいくと分かっていた」と豪快に左足を振り抜き、ゴールネットを揺らしました。
後半開始直後の44分には、田中祉同選手が中央でDF二人をかわしてミドルシュート。GKがはじいたボールを松野隼輝選手が押し込み、神戸弘陵学園が2点目を奪いました。しかし、順調な流れは一変し、ここからは明秀学園日立のペースに。攻撃の3選手を入れ替え、反撃に出ると、52分には右クロスから根本琳生選手がヘディング弾を決めました。以降も明秀学園日立が押し込みましたが、神戸弘陵学園が身体を張って同点弾を防ぐと、73分には沖吉選手がPKを決めて、再び2点差としました。試合終盤には、明秀学園日立の根本選手にこの日2点目を決められましたが、リードを保った神戸弘陵学園が16強入りを達成しました。
ピックアップマッチ2
帝京長岡高校(新潟) 3-0(前半2-0、後半1-0) 熊本国府高校(熊本)
帝京長岡高校(新潟)と熊本国府高校(熊本)による第2試合は、序盤から帝京長岡がコンビネーションによる中央の崩しとサイドチェンジによるサイドの崩しを巧みに使い分けた攻撃を披露。「相手に自由なスペースを与えないようにしようと考えていたけど、それを回避するスピードと判断があった」と敵将である佐藤光治監督も脱帽する崩しでチャンスをつくり、19分には本田翔英選手のパスを受けた田中克幸選手がミドルシュートを叩き込みました。「スーパーなゴール。田中のゴールで試合が落ち着いた」と古沢徹監督が称える一撃で均衡を崩すと、25分には素早いパスワークからゴール前を抜け出した谷内田哲平選手がゴールネットを揺らし、2点リードで前半を折り返しました。
後半も帝京長岡の攻撃の勢いは止まりません。開始直後にコンビネーションで熊本国府の守りを崩すと、田中選手のスルーパスから谷内田選手がシュート。以降も息の合った連係から、2人目、3人目の選手が飛び出す迫力のある攻撃を続け、68分には3度目の絶好機が訪れます。ハーフウェ-ライン中央から繰り出した川上航立選手のパスから、鈴木遼平選手が右サイドを突破。サポートに入った田中選手にボールを預けると、最後はゴール前へのクロスを晴山岬選手が頭で合わせて勝負あり。帝京長岡が3-0で快勝し、幸先の良いスタートを切りました。
監督・選手コメント
沖吉大夢 選手(神戸弘陵学園高校)
1回戦は前半に思い通りのサッカーができませんでした。後半からやっと持ち味が出せたので、今日は前半からしっかりパスをつなごうと意識していました。相手は、横の動きに弱いことが分かっていたので、ボランチで揺さぶることができれば、相手の守備をはがせると考えていました。相手を横にずらせるようになってからは、自分たちの攻撃的なサッカーができたと思います。後半は我慢の時間が続きましたが、僕らは兵庫県予選から厳しい試合を乗り越えてきました。予選よりもハードな厳しさでしたが、乗り越えられたのはチームにとっての自信になります。
萬場努 監督(明秀学園日立高校)
前半は、相手にボールを保持される恐怖心がありました。前線は前から追いかけたいけど、後ろはラインを上げられなかったため、(中盤に)スペースが大きくできていたように見えました。もう少しボールを保持して、五分五分くらいで展開したかったです。最後に見せたスピリットがもう少し早く出せれば、違った展開になったのかなと思いますが、選手が最後まで諦めずによく戦ってくれたと思います。結果はどうであれ、最後まで戦う姿勢は私たちが大事にしている部分。サッカーから離れてもすごく良い子たちなので、そうした部分は次のステージにも持っていってほしいです。
古沢徹 監督(帝京長岡高校)
初戦なので堅さがあるかなと思っていたのですが、ウォーミングアップからリラックスできていました。昨年の3年生が高校選手権に連れてきてくれた経験が、今年の選手たちにアドバンテージを与えてくれたかなと思います。相手が内側に絞ってくるのは、県予選の決勝を見て分かっていました。中央で谷内田(哲平)や矢尾板(岳斗)がマークを引きつければ、サイドが必ず空いてくる。狙い通りの攻撃ができた一方で、逆サイドからゴール前に入っていく選手が少なかったので、そこは課題です。
久野海静 選手(熊本国府高校)
クロスからの得点を狙っていたのですが、シュートまで持ち込む場面が少なく、チームを楽にさせることができなかったので申し訳なく思います。相手DFは全員、足元がうまく、ハイプレスをかけてもかわされました。自分たちは今日で引退ですが、下級生がメンバーの半分を占めるので、来年もこのステージに立てるよう頑張ってほしい。自分も初めての全国大会で貴重な経験をさせてもらいました。個人としてはプロ内定選手もいるチームと対等にやれたと思うので、この経験を大学で活かしたいです。
第98回全国高校サッカー選手権大会
大会期間:2019/12/30(月)~2020/1/13(月・祝)
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