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静岡学園、徳島市立など8チームが準々決勝進出を決める 第98回全国高等学校サッカー選手権大会
2020年01月04日
第98回全国高等学校サッカー選手権大会の3回戦8試合が、1月3日(金)に各会場で行われました。
ピックアップマッチ1
静岡学園高校(静岡) 2-0(前半1-0、後半1-0)今治東中等教育学校(愛媛)
駒沢陸上競技場で行われた第1試合は、ここまでの2試合で9得点を奪う静岡学園の攻撃陣がキックオフと共に力を発揮しました。開始直後の4分には、井堀二昭選手が右サイドからクロスを展開。DFが弾いたボールをペナルティーエリア手前で拾った浅倉廉選手がゴール右上にシュートを決めました。10分にも右サイドを突破した松村優太選手がゴール前にパス。反対サイドに抜けたボールを小山尚紀選手が折り返し、最後は藤田悠介選手が合わせましたが、右ポストに阻まれ2点目は奪えません。
序盤は静岡学園の勢いに飲まれた今治東でしたが、谷謙吾監督が「失点後は勇気を持ってボールを動かせた。“静岡学園が相手でも普通にやれる”と見ていた」と振り返る通り、素早いプレスをかわして、パスをつなぐ場面が増加。36分には、右サイドを抜け出した髙瀨太聖選手のパスから、山中建斗選手がゴールに迫るなど決定機をつくりました。
後半は、「左右への散らしと相手を横にスライドさせる攻撃をしようと意識させた」(川口修監督)静岡学園が試合の流れを引き戻し、サイド攻撃からチャンスを演出。47分には左クロスのこぼれ球をペナルティーエリアの手前で拾った小山選手がドリブルで密集を抜け出し、2点目を奪いました。試合はそのままタイムアップを迎え、2-0で勝利した静岡学園が5年ぶりとなるベスト8進出を果たしました。
ピックアップマッチ2
徳島市立高校(徳島) 1-0(前半1-0、後半0-0)筑陽学園高校(福岡)
徳島市立と筑陽学園による第2試合は、膠着した展開が続きました。縦に速い攻撃を展開する筑陽学園に対し、徳島市立は田内悠貴選手を中心とした3バックが声を掛け合いながら、冷静に対処。今田光選手らが入れるサイドからのクロスに対しても、キャプテンの阿部夏己選手が「どれだけサイドを崩されても最後にボールは中が来ると言われていた」と振り返った通り、守護神の中川真選手が積極的にハイボールを防ぎ、ゴールを割らせません。
守備の奮闘が目立つ一方で攻撃は思い通りにフィニッシュまで持ち込めない時間が続きましたが、22分には左CKを獲得。野口蓮太選手のクロスから放った田内選手のヘディングシュートはDFに阻まれましたが、素早く反応した三倉頼真選手のシュートがポストとGKに当たりながらも、ゴールに吸い込まれました。
「あの時間に先制点が取れたのは大きかった。無失点に抑えられる自信はあるので、1点取れたら絶対に勝てると思っていた」と振り返る阿部選手。今大会初ゴールによって勢いに乗ったチームは、後半も筑陽学園のパワフルな攻撃を跳ね返し、逃げ切りに成功。チーム史上最高成績となるベスト8入りを達成しました。
監督・選手コメント
川口修 監督(静岡学園高校)
1試合を通して見ると楽な試合ではなかったです。2回戦に続き、相手が前半にパワーを使ってくるチームだったので、自分たちのリズムがつくれませんでした。後半は相手の動きが落ち、流れが来るだろうと予想していた通りの展開になりましたが、チャンスを決め切れませんでした。選手同士の距離感やボールの回し方を改善しなければいけません。ベスト8は、うちが前回出場した5年前の成績に並んだだけなので、次の試合も勝って突破したいです。
大谷一真 選手(今治東中等教育学校)
もっとみんなとサッカーがしたかったです。みんなで目標にしていたベスト8は果たせなかったのですが、80分間で全てを出し切るという目標は達成できました。3年間の全てを試合に出し切れたので、悔いはありません。一方でチャンスをしっかり決め切った静岡学園さんに対し、自分たちもチャンスを決め切ることができず決定力の差が全国レベルとの差だと感じました。メンバーには下級生が多いので、今回の経験は来年以降につながります。後輩たちには、僕らが超えられなかったベスト8を超えてほしいです。
河野博幸 監督(徳島市立高校)
得点するならセットプレーしかないと思っていたので点が取れて良かったです。相手はサイドに速い選手がいるので勢いを止めつつ、彼らに対する長いボールをしっかり跳ね返そうと意識していました。何本か危ない場面がありましたが、GKがよく前に出てくれたおかげで辛抱できたのが良かったです。チーム史上初のベスト8は無失点で抑えられているのが大きい。自分たちの力を選手が分かっているから、守備を徹底できています。彼らなりによく頑張ってくれていると思います。
野中友椰 選手(筑陽学園高校)
全国の舞台で試合ができて本当に良かったです。相手は自分たちよりも勝ちに拘るチームでなかなか攻めることができず、サッカー界には上には上がいると思い知らされました。特に前半は相手に研究され、筑陽学園らしい速い攻撃を封じられました。勝っていくためには、相手に対策されても上回る力が必要だと感じました。自分たちの力不足を痛感しましたが、最後まで必死にプレーできて楽しかったです。徳島市立には次も頑張ってほしいです。
第98回全国高校サッカー選手権大会
大会期間:2019/12/30(月)~2020/1/13(月・祝)
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