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初進出の大津と関東第一などベスト4が決まる 第100回全国高等学校サッカー選手権大会

2022年01月05日

初進出の大津と関東第一などベスト4が決まる 第100回全国高等学校サッカー選手権大会

第100回全国高等学校サッカー選手権大会は1月4日(火)に、フクダ電子アリーナと等々力陸上競技場の2会場で準々決勝4試合を行いました。

ピックアップマッチ1

大津高校(熊本) 1-0(前半1-0、後半0-0)前橋育英高校(群馬)

フクダ電子アリーナで行われた第1試合は立ち上がりから前橋育英高校が仕掛けました。3分には小池直矢選手、笠柳翼選手とつないで渡辺亮平選手がゴールを狙いましたが、シュートは枠の外。7分には守屋練太郎選手のパスから、小池選手がペナルティーエリア内に抜け出しましたが、大津高校の守護神・佐藤瑠星選手が立ちはだかりました。11分には我慢の時間を耐えた大津にチャンスが訪れ、小林俊瑛選手とのワンツーパスで一村聖蓮選手がペナルティーエリアへ突破。「パスかシュートか迷ったけど、薬師田(澪)から『打て!』という声が聞こえたので、思い切って打った」と振り返る一撃が決まりました。

後半も流れは変わらず、前橋育英が主導権を握りましたが、GK佐藤選手を中心とした大津の堅守を崩し切れず1点が奪えません。前橋育英の山田耕介監督は「背後へのスペースが消されていたので、もう一工夫が必要だった」と振り返ります。69分に根津元輝選手のパスから、岡本一真選手が迎えた決定機も、ボールはゴールの上に逸れました。試合終盤に入ると大津は4バックから、5バック気味にシステム変更し、GKの渡部堅蔵選手を上げたパワープレーを仕掛けた前橋育英の猛攻をシャットアウト。虎の子の1点を守り切った大津が、史上初のベスト4進出を果たしました。

ピックアップマッチ2

静岡学園高校(静岡) 1-1(前半0-0、後半1-1、PK3-4)関東第一高校(東京B)

第2試合はここまでの3試合で14得点を奪う静岡学園高校が立ち上がりから猛攻を仕掛けましたが、「静岡学園さんの能力を考えると守備の時間が長くなるのは当たり前なので、(集中力を)切らさないようにしようと伝えていた」と小野貴裕監督が振り返る通り、関東第一高校としては想定通り。これまでの3バックではなく、4バックで試合に挑むことで静岡学園の得点源である川谷凪選手と古川陽介選手による両翼の決定機を防ぎ、前半を0-0で終えました。

関東第一は後半も我慢の時間が続き、60分には持山匡佑選手がヘディングで落としたボールを小泉龍之介選手に決められましたが、選手に焦りの色は見られません。失点以降も我慢強い守備からカウンターのチャンスをうかがうと、試合終了間際には鹿岡翔和選手のサイドチェンジから、日下空選手が左サイドを突破し、ゴール前にクロスボールを入れました。反応したのは後半から入った坂井航太選手。「低いボールが来るのは練習で分かっていたので、あとは自分が触るだけだった」と懸命に走り込んで合わせ、同点に追い付きました。迎えたPK戦では、GK笠島李月選手が2本目のキックをストップした関東第一が4-3で制し、初のベスト4入りを決めました。

監督・選手コメント

寺岡潤一郎 選手(大津高校)
今日は守備から入るという自分たちの狙いがありました。少し相手にボールを持たれる状況が長かったのですが、しっかり集中して守りながらも前半に得点が取れたことで、後半はより自分たちが得意とする守備が発揮できました。自分たちの代で記念すべき100回大会で学校の歴史を塗り替えられたのは、すごく誇りに思います。あとは悲願の全国制覇に向けてやるだけなので、準決勝以降もしっかり集中して戦いたいです。

山田耕介 監督(前橋育英高校)
互いに攻めたり守ったりする攻防を僕らは予想していたのですが、大津高校さんに引かれてスペースを消されてしまった。相手を崩せてもフィニッシュのところで突破できなかったし、シュート精度も無かった。ボールは保持していたけど、結局点が取れなかったのは今後に向けて考えなければいけません。ただ、今年の代は新チームがスタートした当初は大変だと思っていたのですが、ビルドアップの質が高くなったり、ずいぶん伸びてくれました。

川口修 監督(静岡学園高校)
関東第一さんの素晴らしい守備を打ち破る力がありませんでした。我々は攻撃的に点を取りに行くスタイルなのに、そこで相手を上回れなかった。我々のストロングを封じられて、我々の良さを出せなかったのは力不足だと思います。PK戦は準備もしていたのですが、PK戦で勝とうとは考えていませんでした。とにかく80分で決着をつけることにこだわってやっていました。結局、点が取れなかったのは力が足りなかったからです。

坂井航太 選手(関東第一高校)
今日はみんなが苦しい展開になると思っていました。前半を0-0で帰って来られたのはチームとしてプラン通り。後半に何度かチャンスが来るので、そこで点を決めようとチームとしての共通意識を持っていました。開幕戦でもゴールを決めることができたのですが、準決勝の国立で決めるゴールとは違うと思います。ゴールを取る気持ちを前面に出すのではなく、まずはチームとしての勝利を最優先した上で自分のゴールでチームを勝たせられたらと思っています。

第100回全国高等学校サッカー選手権大会

大会期間:2021/12/28(火)~2022/1/10(月・祝)

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