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第101回全国高等学校サッカー選手権大会が開幕!成立学園高校が勝利を収める
2022年12月29日
12月28日(水)に第101回全国高等学校サッカー選手権大会が幕を開けました。国立競技場で行われた開幕戦では、成立学園高校(東京B)と津工業高校(三重)が激突しました。
ピックアップマッチ
成立学園高校(東京B) 3-2(前半2-0、後半1-2) 津工業高校(三重)
序盤は緊張から持ち味であるパス回しでミスが見られた成立学園でしたが、主将の八木玲選手が「仲間の応援が後押しになり、良い感じでプレーができた」と振り返った通り、時間の経過とともに攻撃の持ち味を発揮します。スピードを生かして左サイドを果敢に仕掛けた渡辺弦選手と、右サイドから中央に絞ったプレーでボールを引き出した武田悠吾選手の動きにより、津工業のディフェンスラインが後退。生まれたスペースを使ってボールを動かし、チャンスをつくりました。
最初の決定機が訪れたのは35分でした。右サイドバックの大川拓海選手が左に大きく展開すると、ボールを受けた渡辺選手の大外を瀧川穣選手がオーバーラップ。中に入れたボールから放った武田選手のシュートは、津工業の守護神・前川大和選手に阻まれましたが、こぼれ球を陣田成琉選手が押し込み、先制に成功しました。続く40分には右CKから、走り込んだ佐藤由空選手が頭で合わせ、リードを2点に広げました。
相手にボールを持たれながらも、失点を回避していた津工業にとっては手痛い連続失点。片野典和監督は「(前半の終盤は)後ろの選手が前に出て行けない状態になっていたので、もう少し耐えてほしいと思っていた。なかなか声が届きにくかったので、ハーフタイムに変化を入れたかった」と振り返ります。後半の立ち上がりには、相手のゴール前まで攻め込みますが、得点には至りません。
すると44分、成立学園が左サイドの崩しから、最後は渡辺選手がゴールネットを揺らしました。後がなくなった津工業が意地を見せます。「3失点をして攻めるしかなかった。みんなで前から行こうとなり、津工業らしさが出たかなと思う」と主将の庄司壮晴選手。相手の隙を見逃さずに、相手陣内で試合を進めました。
61分には右サイドで抜け出した山副朱生選手のクロスに、中央の増山万太選手が合わせて1点を返すと、73分には高い位置でボールを奪った山本伊織選手のスルーパスから好機が訪れます。庄司選手のクロスから鳴川幸輝選手がヘディングシュートを決め、1点差としました。その後も津工業が押し込みましたが、試合はそのままタイムアップ。成立学園が12月31日(土)に行われる2回戦進出を決めました。
監督・選手コメント
山本健二 監督(成立学園高校)
選手は緊張していましたが、徐々に自分たちのペースでプレーできたのは良かったです。前半にボールを動かせましたが、点を取った後はあまり良い展開にできませんでした。しっかりとボールをつなげていればペースをつかめたのに、焦りが出て蹴ってしまう場面が多くなり、こぼれ球を相手に拾われました。内容的に3-0で終わりたかったですが、(現役時代に続き)監督としても高校選手権で勝てたのはうれしい。次につなげていきたいです。
八木玲 選手(成立学園高校)
失点してからの立て直しができず、連続失点をしたのが反省点です。点を取りに行くのか、自分たちの時間をつくるのか、チームとしての考え方がバラバラになりました。キャプテンである自分が、もっとゲームをコントロールすべきでした。相手が前から来たとき、それを外せたらチャンスができますし、ワンタッチでの裏へのパスも効いてきます。次の試合はそうしたプレーを見せつつ、自分たちの時間になった際、しっかりと後ろからボールをつないでゲームをコントロールしたいです。
片野典和 監督(津工業高校)
国立競技場は最高でした。雰囲気も含め、誰もが味わえないようなスタジアムでの試合を経験でき、こんなに幸せなことはないと思いました。たった1試合でも、選手たちはプレーだけでなく、人間的にも成長できたと思える最高の舞台でした。この経験を選手たちがどう生かすかが大事です。後輩たちが同じ景色を見るために、今後も取り組んでいきたいと思います。
庄司壮晴 選手(津工業高校)
(抽選会で)国立競技場での開幕戦を引いたときは正直うれしかったです。大勢の観衆の前でプレーするのは今回が初めてで、緊張もありましたが、とても楽しかったです。僕は大学でもサッカーするので、この大きな舞台での経験を生かしていきたい。1、2年生にとっても良い舞台だったと思うので、来年は僕たちを超えられるように頑張ってほしいです。また国立競技場でプレーする後輩たちを見に行きたいです。
第101回全国高校サッカー選手権大会
大会期間:2022/12/28(水)~2023/1/9(月・祝)
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