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12年ぶり出場の国見、尚志が1回戦を突破! 第101回全国高校サッカー選手権大会
2022年12月30日
第101回全国高校サッカー選手権大会の1回戦15試合が、12月29日(木)に各会場で行われました。
ピックアップマッチ1
尚志高校 3-0(前半1‐0、後半2-0) 徳島市立高校
ニッパツ三ツ沢球技場で行われた尚志高校(福島)と徳島市立高校(徳島)の試合は、両サイドから思い切りの良い攻撃を見せた尚志のペースで試合が進みました。11分には吉満迅選手からのパスを受けた網代陽勇選手がワンタッチで左サイドのスペースに展開。抜け出した鈴木虎太郎選手のシュートはGKに阻まれましたが、「鈴木選手が打ったシュートのこぼれ球を狙っていた。こぼれ球がうまくこぼれてきたので、詰めるだけでした」と振り返る網代選手が冷静に押し込み、均衡を崩しました。
対する徳島市立も23分には右サイドでボールを奪った花房玲遠選手から素早く前方につなぎ、林秀太選手がゴールを狙いましたが、シュートは枠を捉えられません。以降も度々、中盤でボールを奪う場面が見られましたが、決定機まで持ち込めず、河野博幸監督は「前で奪えてはいたけど、精度が悪かった。局面の精度や個の力の差が出た」と口にしました。
後半も尚志が主導権を握りながら追加点が奪えない時間が続きましたが、70分には右CKから山本叶多選手が放ったヘディングシュートのこぼれを網代選手が押し込み、2点目をマーク。続く73分には自らのシュートのこぼれ球を粘っておさめた網代選手のパスから、岡野楽央選手がゴールネットを揺らし、尚志が3‐0で勝利しました。
ピックアップマッチ2
北海高校 1-1(前半0-1、後半1-0、PK5-6) 国見高校
第2試合の北海高校(北海道)と国見高校(長崎)の一戦は、お互いに初戦の緊張感から動きに硬さがあり、拮抗した展開が続きました。試合が動いたのは37分。国見の木藤健太監督が「相手のプレッシングがすごくコンパクトだったので、1回中に集めて外から攻めようとイメージしていた」と振り返る通り、川添空良選手が右サイドに大きく展開すると、受けた幸偉風選手が中央へのドリブルからゴール前にパス。最後は「初めての全国大会とあって、みんなが硬くなり、ボールを受けに行けなくなった。そういうときに自分がやらなければいけないと思っていた」と振り返る利根悠理選手が決めて、国見が1点をリードして試合を折り返しました。
55分にも右クロスのこぼれ球から北村一真選手がゴールを狙うなど国見が前半の流れを継続しましたが、時間の経過と共にミスが増えました。「ハーフタイムに先生から『このままなら悔いが残るぞ』と言われ、みんなと『もう一度、大胆にサッカーしよう』と話しました」と口にする桜庭平良選手を中心に、北海の選手はそうしたミスを逃さず攻撃に移行。67分には右サイドから中へと攻め込んだ桜庭選手が左足シュートを決めて、1-1で前後半を終えました。迎えたPK戦では国見の守護神、今村泰斗選手が相手のキックを2本ストップ。12年ぶりの選手権出場をつかんだ国見が、2回戦に駒を進めました。
監督・選手コメント
仲村浩二 監督(尚志高校)
PK戦で負けるなど何年も悔しい思いをしてきたので、今年は「負けても点を取るぞ」「攻撃的なサッカーをしよう」と言い続けてきました。試合前にもそうした言葉を言っていたので、点が取れてホッとしています。このまま点を取られても、取り返すんだという姿勢で戦い続けたいです。ただ、点を取った後など何回か気が抜けるところがありました。軽いプレーがあると、相手に持っていかれるのが全国大会のレベル。一瞬の油断や軽いパスは絶対に無しにしようと選手に伝えます。
織田大翔 選手(徳島市立高校)
失点しないように声を掛けながら試合に入ったのに立ち上がりに失点して、自分たちが狙っていた形の展開に持っていけませんでした。それでも前半は意識してきた高い位置でのボール奪取から、何本かチャンスをつくれたのですが、相手GKのセーブもあって、決め切れなかったのが痛かったです。相手にボールを回されていたので、後半は自分たちの足が止まり、そこを狙われてしまった。自分たちの実力が足りなかったと改めて感じた試合でした。
木藤健太 監督(国見高校)
ゲーム内容的に非常に難しいゲームにしてしまいました。しっかりボールをつなげるのであればつないでほしかったけど、選手も怖さを感じ、リズムができるまで時間が掛かりました。後半はチャンスがありながら、フィニッシュまで持って行けない時間が続きました。ビルドアップでミスが出て、徐々に相手の良さが出てしまうゲーム内容になりました。そこが失点につながっていると思うので、もう一度ゲームをしっかり分析し、悪かったところを修正します。
桜庭平良 選手(北海高校)
去年全国で負けた試合に出ていた人が、自分を含めて何人かいました。そうした中で迎えた全国でも、勝ち切る難しさを感じました。こだわって準備してきたつもりだったので、本当に悔しい。普段の環境が差につながっているのかなと思いました。北海道は他の地域と比べてレベル差があるので、まずはチーム内での基準を高めるべきだったと思います。ただ、2トップの2人など、自分たちは2年生を信頼しているので、来年はやってくれると思っています。
第101回全国高校サッカー選手権大会
大会期間:2022/12/28(水)~2023/1/9(月・祝)
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