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第4回全日本ユース(U-18)フットサル大会 矢板中央が長岡向陵との初出場対決を制して4代目王者に輝く!
2017年08月21日
第4回全日本ユース(U-18)フットサル大会は8月20日(日)、宮城県ゼビオアリーナ仙台で決勝戦と3位決定戦を行いました。今大会初出場の矢板中央高等学校(関東1/栃木)が、同じく初出場の長岡向陵高等学校(北信越2/新潟)を破り、4代目王者に輝きました。
決勝の前に行われた3位決定戦では、前回大会王者の帝京長岡高等学校(北信越1/新潟)と大会唯一のFリーグ育成組織チームであるフウガドールすみだファルコンズ(関東3/東京)が対戦しました。前半、試合の主導権を握ったのは帝京長岡でした。一人一人が高い技術を有する帝京長岡がボールを保持しながら攻め、一方のフウガドールすみだファルコンズは速攻を狙う展開となります。その中で、先にゴールを挙げたのは帝京長岡。14分、後方からグラウンダーのロングパスを受けた田原至選手が、ワンタッチシュートをゴールに流し込みます。しかし、フウガドールすみだファルコンズも譲りません。19分、長谷部玖選手が右サイドでDFを引き付け、ゴール前にパスを送ります。これを受けた畠山勇気選手が確実にゴールネットを揺らし、1-1に追いつきます。さらにフウガドールすみだファルコンズは畠山選手のパスを受けた伊藤悠悟選手が加点し、前半のうちに逆転しました。
後半に入ると1点を追う帝京長岡が攻勢を強めます。24分には野本太一選手が相手のミスを逃さずに左足で同点ゴールを決めます。3分後にはゴール前の混戦のこぼれ球を荒木辰文選手が決めて、帝京長岡が3-2と再び先行。それでも、フウガドールすみだファルコンズはあきらめません。28分、パスカットした佐々木拓海選手がそのままシュートを突き刺して3-3の同点に追いつくと、33分に左サイドを突破した船生快人選手の折り返しを畠山選手がヒールキックで合わせて再び逆転に成功します。このゴールが決勝点となり、4-3でフウガドールすみだファルコンズがシーソーゲームを制し、3位となりました。惜しくも敗れた帝京長岡は、フェアプレー賞を受賞しています。
決勝に勝ち進んだ矢板中央と長岡向陵はともに高校サッカー部のチームです。長岡向陵は、決勝と同日に新潟県内でサッカーのプリンスリーグの試合に臨むため、大半の選手が新潟に戻っており、この決勝はGK1名、FP6名の計7選手で戦うことになりました。
試合は序盤から互いにゴール前へロングボールを蹴る展開となり、その中で大塚尋斗選手のキープ力を生かして攻める矢板中央がチャンスをつくっていきます。長岡向陵のゴールに迫りながらも、なかなか得点を挙げられなかった矢板中央ですが、前半終了間際に先制します。ゴールを割ったのは、ここまで5試合で16得点を挙げている大塚選手でした。前半残り30秒を切ったところで、縦パスを自陣でカットした大塚選手は右サイドをドリブルで進み、左足を一閃。これがゴール左に決まり、1点をリードしました。
後半も矢板中央が試合の主導権を握り続けます。30分には左サイドからの折り返しに対し、大塚選手がボレーシュートで合わせます。それまで好セーブを連発していた長岡向陵のGK松崎出穂選手も反応しきれず、矢板中央がリードを2点に広げました。大会通算18点目となるゴールを決めた大塚選手は、第2回大会で17得点を挙げた市川宙選手の記録を抜き、1大会での最多得点者となりました。
大塚選手の勢いは止まりません。2点目を挙げた直後には、味方のシュートをGKが弾いたところに詰めてハットトリックを達成しました。疲労の色が濃く見られた長岡向陵も意地を見せます。34分、縦パスを受けた宮下隼人選手がDFを引き付けてボールを落とすと、走り込んだ関優介選手がシュートを決めて、1点を返しました。しかし、長岡向陵の反撃もここまで。矢板中央が3-1で勝利し、関東勢として初めて大会を制覇しました。
監督・選手コメント
君嶋渡紀子 監督(矢板中央高等学校)
あまりにうれしくて、優勝した直後にはコーチたちと「県大会じゃないよね?」と確認し合いました。選手たちは本当によくやってくれました。この大会で一番苦しかったのは、1次ラウンドの日南学園戦です。連戦で足が止まってしまって引き分けました。全体的に1次ラウンドの試合は難しかったです。このチームは一人を除き、全員が2年生です。県大会の決勝で3年生のチームに勝ち、関東大会、全国大会へと勝ち進みました。来年はサッカーと並行して、フットサルにも取り組めたらと思います。
大塚尋斗 選手(矢板中央高等学校)
たくさん点を取ることができましたし、MVPもいただくことができて本当にうれしいです。コーチと選手が一体になって戦えたことが勝因だと思います。コート内でしっかりと話し合いながら戦えたことも良かったです。個人としては、苦しい時間に点が取れなかったので、もっとチームを助けられる存在になりたいです。僕は、中学生のときにサッカーと並行してフットサルに取り組み、全国大会にも出場しました。今回、U-18の全国大会を経験して、この先フットサルに打ち込もうかなという思いが少し出てきました。
諏訪啓 コーチ(長岡向陵高等学校)
後半、足が重くなったと思いますが、選手たちはそのような素振りを見せず最後までチームとして戦えたと思います。初出場ですが、頂点を狙っていたので、準優勝でも悔しい気持ちがあります。選手たちも満足はしていないはずです。(決勝は)全員で戦うことができずに悔しいですが、そういう状況に不満を言わず、プリンスリーグでもフットサルでも良い結果を残そうと話しました。どちらも収穫があったと思います。今大会は、子供たちが自主的に「出たい」と言ったことが出場するきっかけになりました。来年も、今年取れなかった頂点の座を奪いにいきたいです。
宮下隼人 選手(長岡向陵高等学校)
決勝は、自分たちのメンバー構成が限られている中、一人一人が力を出して思っていた以上に戦うことができました。攻撃力が特徴の矢板中央高校に対して、前半は失点を減らそうという戦い方ができたと思います。監督も不在だったため、自分たちで相手の試合動画を見て、戦術も練りました。自分は普段、サッカーでセンターバックを務めていますが、今大会ではピヴォも担いました。サッカーでは、ボールを持った瞬間に相手が寄せてくる状況があまりないので、今大会が始まったときは新鮮でしたが、他のチームの選手たちを参考にしながら、少しずつ慣れていきました。これから、まずはサッカー部での活動に切り替えますが、高校卒業後は大学に進学して、フットサルを本格的にやっていきたいと思います。
第4回全日本ユース(U-18)フットサル大会
2017/8/17(木)~2017/8/20(日)
宮城県/ゼビオアリーナ仙台、カメイアリーナ仙台(仙台市体育館)
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