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開催地の京都共栄学園高校が初出場初優勝! JFA 第8回U-18フットサル選手権大会
2021年08月02日
JFA 第8回U-18フットサル選手権大会は、8月1日(日)に大会最終日を迎え、3位決定戦と決勝戦の2試合が行われました。互いの持ち味を出し合った3位決定戦、そして、フットサルの専門チームと高校サッカーの強豪チームによるプライドを懸けた決勝戦は、いずれも大会史上屈指の名勝負となりました。
午前10時にキックオフされた3位決定戦では、登録選手7名で戦ってきたエスタボンU18(関西1/大阪)と2度の大会優勝を誇る帝京長岡高校(北信越/新潟)が激突しました。試合が動いたのは、第1ピリオド終了間際19分のことでした。セットプレーを得たエスタボンU18は、FP陣川凌選手がGKユニフォームを着て、ピッチ上の5人全員でサインプレーを仕掛けます。最初の攻撃は相手にしのがれましたが、全員攻撃を続け、陣川選手が先制点を挙げます。
後半に入ると、帝京長岡がボールを保持する時間が長くなっていきます。しかし、エスタボンU18も陣川選手とFP中島圭太選手のU-20フットサル日本代表候補コンビを中心に鋭い攻撃を繰り出して、ゴールを重ねていきます。帝京長岡もFP吉田蒼介選手が、ファーポスト前にしっかりポジションを取り、ラストパスをゴールに沈める役割を担い、5本のシュートのうち、4本をゴールに結びつける活躍を見せましたが、エスタボンU18が5-4で競り勝ち、3位入賞を果たしました。
大会の初戦でも対戦していたバルドラール浦安テルセーロ(関東1/千葉)と京都共栄学園高校(開催地/京都)の両チームによる決勝戦は、一つのミスが命取りになる緊張感溢れるゲームとなりました。
開始早々の1分、「開幕戦でガブリエル選手に抑えられたことで、調子を崩した。リベンジしたい」と意気込んでいた浦安のU-20フットサル日本代表のFP柴山圭吾選手が、FPガブリエル・エンリケ選手を振り切り、先制ゴールを決めます。しかし、徐々にボールポゼッションを高めた京都共栄学園は、第1ピリオド11分にキックインの流れから、ゴール前の混戦でFP増田宗選手がゴールを決め、同点に追いつきます。その後は両チームともに譲らず、1-1で試合を折り返しました。
第2ピリオドに入ると、試合は激しく動きます。開始早々に柴山選手からのパスを受けたFP井沢慶選手がゴールを決めて、浦安が再びリードしますが、京都共栄学園もすぐにFP平井健太郎選手が同点ゴールを決めます。第2ピリオド6分には、FP外林綾吾選手のゴールでこの試合3度目のリードを奪った浦安ですが、ここから京都共栄学園が反撃を見せ、第2ピリオド13分にFP小幡優登選手のゴールで追いつくと、同14分にはGKからのロングスローをガブリエル選手がボレーシュートでゴールに突き刺し、ついに京都共栄学園が逆転します。
初めてリードを許した浦安は、すぐにFPをGKにしてパワープレーを開始しましたが、これが裏目に出てしまいます。「普段サッカーの練習をしている鳥かごと同じだと伝えていました。シュートを打たせないようにボールを回させて、相手にミスが出たところでボールを奪い、ゴールを狙おう」と、必要以上にフットサルを意識させなかった大石真靖監督の指示が実り、京都共栄学園の選手たちは落ち着いてプレーし、第2ピリオド14分、同15分とボールを奪い取ったFP吉迫武隆選手が無人のゴールにシュートを流し込みました。浦安もパワープレーから2点を取ったものの、試合終了間際にFP増田宗選手がダメ押しのパワープレー返しを決めて勝負あり。大会初出場の京都共栄学園が、開催地の出場チームとしても初となる全国制覇を成し遂げました。
監督・選手コメント
大石真靖 監督(京都共栄学園高校)
とてもうれしいです。1次ラウンドで一発目に対戦して「フットサルチームはこういうものだな」というイメージが僕らに付いたと思います。そこで負けたので、この試合はリベンジという思いでいましたし、僕たちはこの大会を通して成長した中で、守備の仕方、ハードワークすること、そして特にセットプレーは一番集中しないといけないということで意識して大会を通じてやり続けました。開催枠代表でこの大会に出て、こうした結果を出せたことは誇りに思います。コロナ禍でこうした大会ができたことはありがたいですし、応援してくれている人たちに、この姿を見せられたことが一番良かったです。
FP ガブリエル・エンリケ 選手(京都共栄学園高校)
今は、本当にすごくうれしいです。僕は中学生の時にブラジルでフットサル全国大会を2回優勝していました。フットサルの大会に出ると言われた時、久しぶりにフットサルをやりたかったので、うれしかったです。決勝戦は体力的にもしんどくて、相手も素晴らしいチームだったので、本当に厳しい試合でした。この後も高校サッカー選手権で全国大会に出られるように、集中して頑張っていきたいです。
FP 小幡優登 選手(京都共栄学園高校)
まだ優勝したという実感はありません。最初にフットサルの大会に出ると聞いた時は「やるからには勝とう」と目標を立てていました。フットサルとサッカーでは異なることが多くて、自分たちが初戦で負けた時はサッカーの動きをしていました。その相手に決勝でやり返せたのはありました。開催地だったことで、運営しているスタッフの方々が「頑張って」と声をかけてくれたことがモチベーションになりました。応援ありがとうございました。フットサルの経験が生きる場面が、サッカーにもあると思うので、この経験を生かして、高校選手権も戦っていきたいです。
茨木司朗 監督(バルドラール浦安テルセーロ)
負けてしまいましたが、選手たちは持てるものをすべて出してくれたと思います。試合前の記念撮影でも選手たちは、卒業生やいろいろな事情がありチームを離れた選手たちのユニフォームを持っていました。いろいろな思いを彼らは背負い、戦ってくれました。ここでは悔しい思いをしましたが、一人でも多くの選手たちが、この経験を今後につなげて、トップチームに昇格して、そこで再会できることを期待しています。
稲田和朗 監督(エスタボンU18)
3位になったことはうれしいといえばうれしいですが、もう少し上の順位にもなれたのではないかというのが正直な感想です。ただ、ここで3位になって調子に乗ったら意味がありません。フットサル日本代表に選ばれたり、Fリーグや海外のリーグで活躍したりすることが目的です。この3位で慢心するくらいなら、大阪予選で負けて切り替えて、練習を重ねて日本代表に選ばれた方がいいわけです。ここで天狗になったり、満足してフットサルをやめたりはせず、これを機にもっともっと練習して、フットサル日本代表を狙っていってほしいです。
大会期間:2021年7月29日(木)~8月1日(日)
大会会場:京都府/京都市体育館
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