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昨年度全国王者・明治大学がまさかの2回戦敗退!『#atarimaeni CUP サッカーができる当たり前に、ありがとう!』ベスト8が出揃う
2021年01月10日
今年度唯一となる大学サッカー全国大会、『#atarimaeni CUP サッカーができる当たり前に、ありがとう!』は、1月8日(金)と9日(土)に2回戦を行いました。
2回戦では流通経済大学(関東1)、早稲田大学(関東3)、法政大学(関東7)、甲南大学(関西3)、順天堂大学(関東6)、桐蔭横浜大学(関東4)、日本大学(関東5)、東海大学(関東9)が勝利しベスト8に残りました。明治大学と東海大学の“関東対決”では、昨年度の全国2冠の明治大学が2回戦で敗れるという波乱も。神奈川県リーグ所属の東海大学は試合終盤に追いつき、PK戦の末に勝利して3回戦進出を果たしました。
一方、北海道教育大学岩見沢校(北海道1)、仙台大学(東北2)、静岡産業大学(東海4)、四国学院大学(四国1)、福岡大学(九州2)が敗れたことで、関東・関西以外の地域代表がすべて敗退となりました。
3回戦では関東代表の7校と、関西代表として唯一残った甲南大学がベスト4を懸けて戦います。
ピックアップマッチ1
北海道教育大学岩見沢校(北海道第1代表) 1-4 甲南大学(関西第3代表)
全国大会常連校の北海道教育大学岩見沢校(北海道1)と、これが全国大会初出場という甲南大学(関西3)。対照的なチームの対戦は、初戦で九州王者の日本文理大学を下して勢いに乗る甲南大学が、序盤から主導権を握る展開となりました。ボールを保持しながらチャンスを窺う甲南大学は21分、相手のクリアボールを拾った藤永涼選手がゴール前にロングボールを送ると、前に出てきたGKをかわした稲森文哉選手が、ヘディングシュートでゴールネットを揺らします。さらに35分、甲南大学はCKから井上聖也選手が頭で合わせますが、これは相手DFがクリア。しかしそれを拾った井上選手が、今度は右足で押し込み追加点を挙げます。
2点のリードで試合を折り返した甲南大学は、後半に入るとさらに攻勢を強め、49分にはCKを井上選手が頭でつなぎ、最後は稲森選手が倒れ込みながらも右足で押し込み3点目を決めます。後半開始早々に3点のビハインドを負った北海道教育大学岩見沢校ですが、ここから反撃を開始。後半頭から投入されたエース・下田友也選手にボールを集め、さらに途中出場の君ケ袋海成選手がドリブルで仕掛けるなどして試合の流れを引き寄せます。しかし甲南大学も77分、本堀幹選手、岩丸翼選手がボールをつなぎ、最後は木村太哉選手が鮮やかなシュートをゴール右に突き刺して4点目。試合を決定づけます。北海道教育大岩見沢校も終了間際の90+1分、下田選手が意地の1点を返しますが反撃はここまで。甲南大学が4ゴールを挙げる快勝で、全国大会初出場ながらベスト8に進出しました。
ピックアップマッチ2
順天堂大学(関東第6代表) 1-1(PK4-2) 四国学院大学(四国第1代表)
試合が動いたのは開始わずか2分。四国王者の四国学院大学が、立ち上がりのすきを突いてゴールネットを揺らしました。久保田蓮選手が左サイドから仕掛け、パスを受けた吉田源太郎選手がゴール前にクロスを入れます。これをファーサイドで久保田選手が収め、頭で押し込みます。四国学院大学の素早い攻撃に先制点を奪われた順天堂大学ですが、前半のうちに次々と選手を交代するなどして徐々に主導権を奪取。30分には、小林里駆選手がゴール前で倒されPKを獲得します。これを小林選手が自身で決めて1-1に。試合を振り出しに戻します。
ハーフタイムには早くも3枚目の交代カードを切り、逆転を狙う順天堂大学でしたが、次のゴールを奪ったのは、またもや四国学院大学。ロングスローからチャンスを作ると、ヘディングでボールをつなぎ最後は岡田大介選手が豪快な右足シュートを突き刺して、再びリードを奪います。その後は1点を追う順天堂大学が何度となくチャンスを作りますが、どうしてもゴールを割ることができません。四国学院大学が逃げ切るかと思われましたが、終了間際の90+1分、順天堂大学、小川真輝選手の左CKを、小林夏生選手が体ごと押し込み土壇場で追いつきます。
試合は延長戦に突入。しかし120分を戦っても決着がつかず、勝負はPK戦にもちこまれました。PK戦では、順天堂大学のGK、佐藤久弥選手が四国学院大学の2人目、3人目のシュートを連続でストップ。順天堂大学は4人目のシュートがバーを叩いたものの、5人目はきっちりと決め、順天堂大学が3回戦に進出。四国学院大学は終始リードを奪う健闘を見せたものの、PK戦で敗れ悔しい敗退となりました。
監督・選手コメント
柳川雅樹 監督(甲南大学)
幸先よく点は取れたのですが、ゲームの内容やサッカーの質の部分では物足りない印象があります。ノックアウトステージで勝ちにつなげられたところは評価できますが、内容面でいえば満足できるものではありませんでした。攻撃の部分でも自分たちの形をつくって、ボールを動かしてゴールに迫っていくところがスムーズではなかった。単純なミスが多くて崩しきれなかったし、守備のところでも、もっとアグレッシブに高いラインで前から奪いにいかなければいけなかったと思います。次は関東のトップレベルのチームである早稲田大学さんと公式戦、しかも真剣勝負でやれるという絶好の機会なので、自分たちの力を全力でぶつけるつもりで臨みます。絶対に逃げ腰のサッカーをせず、いつもやっているとおりのプレー、自分たちのコンセプトを貫いてどこまでやれるのか。十分やれると思うので、いい準備をして勝ちにいくサッカーをしたいと思います。
本吉剛 監督(四国学院大学)
選手たちには、自分たちは挑戦者なので変なプレッシャーを負うことなく、順天堂大学さんの胸を借りるつもりで思い切りぶつかろう、と伝えました。それがいい方向に出たのだと思います。また、早い時間帯に先制したことは、自分たちを勢いづける意味でも大きかったと思います。順天堂大学さんとは2018年のインカレ初戦で対戦し、0-4のスコアでいいようにやられました。本当に何もできないような試合でした。今日の試合には、その敗戦を経験している選手もいるので、あのときのようにやられたら恥ずかしいよな、というような話はしました。あのときに比べれば今日は順天堂大学さんを苦しめられたと思うし、そういう試合ができたのはよかった。もちろん勝てればよかったのですが、そこまでは甘くはない。ただ自分たちの力を出し切ったと思うし、選手はよくやってくれたと思います。
佐藤久弥 選手(順天堂大学)
PK戦については練習のときから堀池巧監督にいろいろ相談をしてきたので、いい形でできたと思います。僕自身、PK戦には自信があったので、その自信どおりにできました。ただ、ゲームに関していえば最近の課題である立ち上がりで集中しきれていないというところが、失点という形で出てしまったと思います。中1日しかないのですが、そこをチームでもう一度引き締めたいと思います。次戦の対戦相手の桐蔭横浜大学さんは力のあるチームです。今日のように一瞬でも隙を作ってしまったら、一気に押し込まれると思います。今日の試合の反省はしますが、いったんリセットをして次の試合に向けてしっかり準備をしていきたいと思います。
佐藤史騎 選手(東海大学)
今川正浩監督からは大会前に、PK戦になったら出すというようなことは言われていたのですが、とにかく自分の役割をはたすことだけを考えてプレーしました。自分としてはPK戦が得意で、けっこう当たるというか、相手の考えを読めると思っています。ただ、今日についてはチームが勝ててほっとしています。次の試合、自分はスタメンで出られるかどうかわからないのですが、対戦相手の日本大学は「アミノバイタルカップ」で敗れているので、今度こそ勝ってリベンジを果たしたいと思います。
大会概要
大会期間:2021年1月6日(水)~2021年1月23日(土)
全日本大学サッカー連盟公式Twitter(@jufa_soccer)では、当日試合速報を行います。
また、公式 Instagram(jufa_japan)でも大会情報を配信中です。
大会日程、試合結果などは全日本大学サッカー連盟公式サイトをご確認ください。