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磐田、奈良クラブに前半4得点の快勝で4回戦へ 第94回天皇杯全日本サッカー選手権大会
2014年08月21日
ピックアップマッチ
磐田、奈良クラブに前半4得点の快勝で4回戦へ
ジュビロ磐田(J2)5-0(前半4-0、後半1-0)奈良クラブ(奈良県代表)
8月20日(水)、第94回天皇杯全日本サッカー選手権大会3回戦を各地で開催し、J2のジュビロ磐田が関西リーグ所属の奈良クラブ(奈良県代表)を5-0で退けて4回戦へ進出しました。
現在J2で3位につけるジュビロは直近のリーグ戦から中2日での試合でしたが、今シーズン初めて3バックを採用する思い切った構成で臨みました。前線に足の速いFWポポ選手、FWペク・ソンドン選手、FW山崎亮平選手を揃え、彼らを中心に立ち上がりから速い展開で攻撃的に仕掛けます。
一方、1回戦でJ3の福島ユナイテッド、2回戦でJ1のベガルタ仙台を破った奈良クラブでしたが、前半は全般に動きが重く、十分なプレッシャーを相手にかけられず、苦しい展開になりました。
それでも、前半19分にFW鶴見聡貴選手の長いボールに反応したMF小野祐輔選手がゴール前に走り込みますが、GK八田直樹選手がセーブ。そして、ジュビロはそのGKキックからボールをつないで先制します。
ボールを受けたMF小林祐希選手がドリブルで攻め上がり、相手2人を交わして角度のないところから狙うと、ボールはポストにはじかれますが、跳ね返りをポポ選手が蹴り込みました。
その10分後、山崎選手のシュートのクリアボールをDF森下俊選手が拾ってファーサイドへ送ると、再び山崎選手が頭で合わせて追加点を奪います。
前半38分には、DF木下高彰選手がペナルティエリア内で相手選手に倒されたとして得たPKを山崎選手が決め、前半終了間際には、ゴール前に走り込んだポポ選手がペク選手の折り返しにヘディングで合わせて、4-0で前半を終了しました。
反撃に出たい奈良クラブは、後半開始からMF吉田智尚選手、FW堤隆裕選手を投入すると、攻撃が活性化して、ゴール前に迫る場面が増えました。
後半4分にはオフサイドになったものの、堤選手がゴール前で合わせたヘディングシュートがバーを叩き、その4分後には再び堤選手が仕掛けてゴールに迫りますが、シュートはわずかに枠を外れます。後半12分にはDF野本泰崇選手のグラウンダーのクロスに飛び込んだ堤選手が左足で合わせましたが、ボールはバーの上へ流れました。
ジュビロは後半19分に松井大輔選手を投入。その9分後、元日本代表MFの狙い澄ましたクロスをファーサイドでMF宮崎智彦選手が左足で捉えて5-0にしました。
その直後に奈良クラブはFW池田昌広選手を投入し、終了間際に池田選手がカウンターでゴール前へ迫りましたが、チームは最後までゴールを捉えることはできませんでした。
ジュビロは次の4回戦で、カターレ富山(J2)を1-0で下したセレッソ大阪(J1)と対戦します。
この他の試合では、前回優勝の横浜F・マリノスがJ2のギラヴァンツ北九州に延長戦の末2-3で、また、前々回優勝の柏レイソルがジェフユナイテッド千葉(J2)に延長1-1からPK戦11-12の接戦の末に敗れました。さらに、J1首位の浦和レッズがザスパクサツ群馬(J2)に1-2で、同2位の川崎フロンターレが愛媛FC(J2)に0-1で、そしてアルビレックス新潟がV・ファーレン長崎 (J2) に1-2で敗れて、3回戦で大会を後にしました。
なお、エディオンスタジアム広島で行われる予定だったサンフレッチェ広島 (J1 )対水戸ホーリーホック (J2) 戦は、大雨による大規模な土砂災害の救助活動を優先させるために、27日(水)(19時キックオフ、同スタジアム)開催に変更になりました。
監督・選手コメント
ジュビロ磐田 ペリクレス シャムスカ 監督
守備の安定感を求めた中で、無失点で勝てた意味は大きいです。先週から3バックは練習していましたが、このメンバーで練習したのは1日だけ。選手たちはよくやってくれたと思います。相手はJ3、J1のチームに勝ってきている実力のあるチームなので、集中力と闘争心を持って戦うことを求めました。スピードを活かせる選手を前線で使って、うまく機能していましたし、我々の方がボールを奪う、ボールへ行くという部分で激しくできていました。全てに満足してはいませんが、しっかりと点差を広げられたことはよかったと思います。
ジュビロ磐田 FW 山崎亮平 選手
相手は勢いがあると思ったので、受けに立たずに前半から行こうと話していました。それで前半の早いうちにポンポンと点が取れたので、そこが一番大きかったかと思います。新しいシステムの感じをつかめたのも良かったですが、個人的にはミスもあったので、そこをしっかりやってチームが押し込む時間帯が増えるように、つなぐところと仕掛けるところをしっかりとやっていきたいです。厳しい戦いが続いても、個人としては試合が多いのも、J1のチームと対戦できるのも楽しみです。
奈良クラブ 中村敦 監督
前半が全てです。後半できたようなサッカーを最初からやるべきでしたが、グランドがスリッピーで相手への対応が遅れた上に技術も足りず、プレッシャーに感じてしまい、蹴り急いでしまいました。相手の出方は全て想定内で、システムもメンバーも予想通りでした。でもカウンターのスピードなどが、いつもやっている地域リーグより断然速く、それにやられたところはあったかと思います。今日の相手のFWの3選手や松井選手などのスピード、テクニック、決定力、それに山崎選手のような泥臭さがある相手は関西リーグにはいません。今日の試合は我々の経験値として、この後に控えているJFLへの昇格争いにつながると思います。
奈良クラブ GK シュナイダー潤之介 選手
後半勇気を持ってつないで、自分たちの良さが出ていただけに、前半0-0か0-1でいきたかったし、1点が欲しかったです。天皇杯では天国と地獄を両方見るようなチームのアップダウンが大きかったのですが、仙台に勝てたことは奈良クラブの歴史にとって良いことだと思います。ジュビロはやはり名門と言われたクラブ。今回、僕たちはまだ地域リーグのレベルだと思い知らされましたが、成長できるきっかけになったと思います。次のリーグ戦に大一番が控えているので、下を向くことなく切り替えて、準備していきたいです。
奈良クラブ FW 岡山一成 選手
僕らは仙台戦のときのようなひたむきさが欠けていたと思います。仙台に勝って勘違いして、僕自身も少し調子に乗っていたところがあったのだと思う。その意味で、チームが一つになりきれていませんでした。僕らが相手に隙を見せてしまい、ジュビロの方が強い危機感をもってプレーしていました。いい勉強になりました。卑屈にならずに奈良に戻って、次の大一番に備えたいと思います。仙台戦で僕らに興味を持って試合に来てくれた人たちがいるので、そういう人をさらに増やしていけるように頑張りたいと思います。
【その他の試合結果】
ガンバ大阪(J1) 1-0(前半1-0、後半0-0) 徳島ヴォルティス(J1)
FC東京(J1) 2-0 (前半1-0、後半1-0) 松本山雅FC(J2)
清水エスパルス(J1) 2-1(前半1-1、後半1-0) コンサドーレ札幌(J2)
セレッソ大阪 (J1) 1-0(前半1-0、後半0-0) カターレ富山(J2)
奈良クラブ(奈良県代表) 0-5(前半0-4、後半0-1) ジュビロ磐田(J2)
ソニー仙台FC(宮城県代表) 0-1(前半0-1、後半0-0) モンテディオ山形(J2)
サガン鳥栖(J1) 3-1(前半0-1、後半3-0) 大分トリニータ(J2)
横浜F・マリノス(J1) 2-3(前半2-1、後半0-1、延長前半 0-0、延長後半 0-1) ギラヴァンツ北九州(J2)
ヴァンフォーレ甲府(J1) 2-1(前半0-1、後半2-0) 関西学院大学(兵庫県代表)
アルビレックス新潟(J1) 1-2(前半1-0、後半0-1、延長前半0-1、延長後半0-0) V・ファーレン長崎(J2)
柏レイソル(J1) 1-1(前半0-0、後半0-0、延長前半0-0、延長後半1-1、PK11-12)ジェフユナイテッド千葉(J2)
川崎フロンターレ(J1) 0-1 (前半0-1、後半0-0) 愛媛FC(J2)
大宮アルディージャ(J1) 2-1(前半0-0、後半2-1) 湘南ベルマーレ(J2)
浦和レッズ(J1) 1-2(前半1-0、後半0-2) ザスパクサツ群馬(J2)
名古屋グランパス(J1) 4-0(前半2-0、後半2-0) 京都サンガFC(J2)
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