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接戦を制し、清水が準決勝進出一番乗り 第94回天皇杯全日本サッカー選手権大会
2014年10月12日
第94回天皇杯全日本サッカー選手権大会は10月11日(土)に準々決勝1試合を開催。4日後の15日(水)に行う3試合に先駆け、愛知・名古屋市瑞穂公園陸上競技場で名古屋グランパス(J1)と清水エスパルス(J1)が対戦しました。
ピックアップマッチ
名古屋グランパス(J1) 2-2(前半0-0、後半2-2、延長前半0-0、延長後半0-0、PK3-5) 清水エスパルス(J1)
名古屋はSAMURAI BLUE(日本代表)に帯同中の田口泰士選手、清水もスロベニア代表に選ばれたノヴァコヴィッチ選手が不在と、共に攻撃の要を欠いたこの一戦。先に主導権を握ったのは清水でした。中盤でのボール回しからサイドに展開してチャンスを広げると、14分に右サイドを突破した六平光成選手の折り返しを大前元紀選手がフリーでシュート。続く15分には後方からのフィードに反応した高木俊幸選手がフィニッシュに持ち込むものの、共にゴールの枠をとらえることができません。対する名古屋は20分、松田力選手が低いボールに反応し、倒れながらゴールに流し込みましたが、判定はオフサイド。前半は0-0で終了します。
後半は、ハーフタイムに大榎克己監督から「勝って帰ろう」と背中を押された清水イレブンが攻撃のギアを上げます。57分には本田拓也選手が高い位置でボールを奪うと石毛秀樹選手にスルーパス。石毛選手のシュートはGK楢﨑正剛選手の好守に阻まれましたが、名古屋守備陣にプレッシャーをかけ続けます。そして65分、左サイドを突破した高木俊幸選手のクロスを高木善朗選手が落ち着いて合わせ、清水が先制に成功。その2分後にも、高木俊幸選手が鋭い飛び出しから加点し、2点差とします。
しかし、地元の名古屋もこのままでは引き下がりません。72分、左サイドを駆け上がった本多勇喜選手が低いクロスを送ると、これがゴール前を通り抜け、最後は小川佳純選手が左足で冷静にシュート。この一撃がネットを揺らし、チームに勢いをもたらします。82分には田中マルクス闘莉王のフリック(反らし)に抜け出した永井謙佑選手が、GKとの1対1を決めて試合を振り出しに戻します。この後、スコアは2-2のまま動かずタイムアップ。試合は前後半15分ずつの延長戦へと突入します。共に死力を尽くして戦いますが、ここででも決着はつかず、勝敗の行方はPK戦に委ねられることに。先行の清水が5人全員成功したのに対して名古屋は4人目の矢田旭選手が失敗。PK戦の末に勝利した清水が、準決勝へのチケットを手に入れました。
監督・選手コメント
西野朗 監督(名古屋グランパス)
清水が予想以上にアグレッシブに試合に入ってきました。われわれはカウンターを狙っていましたが、最終ラインにプレッシャーをかけられ、厳しい試合展開になってしまいました。同点に追いついてからは前線で起点がつくることができず、攻撃のオプションが見つからない中で選手の配置を入れ替えました。闘莉王を前線に上げるなど、リスクを冒してでも勝負をかけたかったのですが、生かし切れませんでした。相手に主導権を握られ、オープンな打ち合いになってしまった中、タフな試合をしてくれたことは収穫です。
永井謙佑 選手(名古屋グランパス)
もっと良い攻撃を披露しなければなりませんでしたが、0-2から追い付き、チームとしての意地を見せることができたと思います。ただ、ビハインドになったから攻めるのではなく、失点する前から攻撃できるように修正していきたかったです。個人としては、2トップに変更した後半にパスを受け、攻撃に絡む機会が増えました。そこからチャンスに絡むことはできたので、今後はその回数を増やして、ゴールにつなげられるようにしたいと思います。天皇杯では負けてしまいましたが、Jリーグが7試合残っているので、順位を一つでも上げられるように頑張ります。
大榎克己 監督(清水エスパルス)
最後まで選手が頑張ってくれて、勝利をつかめたことはうれしいです。リードしたまま試合を終えることが理想でしたが、名古屋の高さと速さにやられてしまったことは悔やまれます。試合前は名古屋のカウンターに警戒していたことに加え、平均身長で4センチ劣るわれわれは機動力で勝負しようと思っていました。実際、機動力で相手を上回っていたと思いますし、最後のところで決め切っていれば楽な試合になっていたはずです。120分間を戦って疲労は溜まりましたが、今回の勝利はチームの自信につながります。厳しい状況が続いているリーグ戦にも勢いを持ち込み、天皇杯の残り2試合も勝ちたいと思います。
平岡康裕 選手(清水エスパルス)
2-0で勝つべきゲームだと思いますし、試合をしっかり終わらせないといけませんでした。一方で、後半は流れの中から良い形でサイドに起点をつくって2点を奪うことができましたし、何より準決勝に勝ち進んだことに意味があると思います。PK戦では5人目のキッカーを務めました。プロで初めてのペナルティーキック。スポットに向かう前に皆から「リラックス」と言われましたし、僕が蹴る前に名古屋の選手が外していたので、楽な気持ちで臨むことができました。うまく決められて良かったです。公式戦で連勝したことはチームとして自信になりますし、勢いもつくと思います。
準々決勝組み合わせ
マッチ No. | 試合日 | キックオフ | 対戦カード | 会場 | ||
---|---|---|---|---|---|---|
81 | 10/15(水) | 19:00 | ガンバ大阪 (J1) |
vs | 大宮アルディージャ (J1) |
万博記念競技場 |
82 | 10/11(土) | 19:00 | 名古屋グランパス (J1) |
2-2 PK 3-5 |
清水エスパルス (J1) |
名古屋市瑞穂公園陸上競技場 |
83 | 10/15(水) | 19:00 | セレッソ大阪(J1) | vs | ジェフユナイテッド千葉 (J2) |
キンチョウスタジアム |
84 | 10/15(水) | 19:00 | モンテディオ山形 (J2) |
vs | ギラヴァンツ北九州 (J2) |
NDソフトスタジアム山形 |
第94回天皇杯全日本サッカー選手権大会
2014/7/5(土)〜2014/12/13(土)
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