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第95回天皇杯 サンフレッチェがゴールラッシュで3回戦進出
2015年09月06日
マッチレポート
サンフレッチェ広島(J1) 8-0 (前半2-0、後半6-0) 広島経済大学(広島県代表)
第95回天皇杯全日本サッカー選手権大会は9月5日(土)に2回戦が開催され、広島県の福山市竹ヶ端運動公園陸上競技場では、サンフレッチェ広島(J1)と広島経済大学(広島県代表)が対戦しました。
この試合が大会初戦のサンフレッチェに対し、広島経済大学は8月30日の1回戦で徳島大学ヒポクラテス(徳島県代表)を下し、J1クラブへの挑戦権を勝ち取って、この試合に臨みました。アマチュアチームを迎え撃つサンフレッチェとしては、どれだけ早く先制点を奪えるかどうかがポイントと思われましたが、その1点が立ち上がりに決まります。6分、右サイドからの清水航平選手のセンタリングを柏好文選手がヘッドで合わせて均衡を破りました。
その後もサンフレッチェは一方的にボールを支配し、両サイドを幅広く使って攻め込みますが、広島経済大学はGK小林海渡選手が好セーブでピンチを救い、他の守備陣も体を張った粘り強いプレーを見せて追加点を与えません。それでもサンフレッチェは27分、右サイドでFKのチャンスを得ると、野津田岳人選手のキックを浅野拓磨選手がヘッドで合わせ、2点目を奪いました。
2-0で折り返した後半も広島は攻撃の手を緩めません。前半同様にボール支配率で圧倒して多くのチャンスを作ると、57分にドウグラス選手が3点目のゴール。さらに60分に青山敏弘選手、61分に野津田選手、66分に浅野選手が続き、一気に6-0として勝利を決定づけました。
何とか一矢を報いたい広島経済大学は、交代選手の投入などで攻撃陣が活性化すると、73分に絶好のチャンスを迎えます。敵陣でのサンフレッチェのミスから伊藤太一選手がGKと1対1になりましたが、慎重に狙ったシュートは左ポストに当たって決まらず。惜しくもプロ相手のゴールとはなりませんでした。
その後、サンフレッチェは85分に皆川佑介選手、後半アディショナルタイムの90+4分には野津田選手が決め、終わってみれば8-0で圧勝し、ジャイアント・キリングを許さず、順当に勝ち進みました。3回戦では、9月9日に行われるロアッソ熊本(J2)とガイナーレ鳥取(鳥取県代表)の2回戦勝者と対戦します。
監督・選手コメント
森保一 監督(サンフレッチェ広島)
この試合に向けて、選手たちが緊張感を持ってトレーニングに臨んでくれたことが、結果につながったと思います。天皇杯の初戦は我々にとって毎回難しいものになっています。相手を圧倒して勝つことが理想ですが、うまくいなかったときにも、我々らしく戦って勝とうと言っていたので、それを実践してくれたのはよかったです。(前半に2点をリードしたが)得点差以上のものは感じていませんでした。前半で勝ち切ったとは思っていません。もちろん、このまま勝ち切ろうと思っていましたが、広島経済大学の選手の戦う姿勢、ファイティングスピリットは前半終了時点で落ちていなかったので、まずは3点目を奪って、3-0、4-0になれば相手の戦意も喪失できると思うので、そういう戦い方ができるように、選手にはテンポを落とさずにやっていこうと伝えました。
柏好文 選手(サンフレッチェ広島)
1点目を早い時間に入れることができて、チームとして良い試合への入りができたと思います。大学生相手でも何が起こるか分からないし、自分も大学生のときに天皇杯では、やってやろうという気持ちでプレーしていました。試合への入り方に大事にしようと言っていたので、それが良くて主導権を握ることができたと思います。(ヘディングでのゴールは)珍しいと思われるかもしれないですが、そうでもなくて、J2時代は(得点の)半分くらいはヘッドです。今日は普段と違う福山市のスタジアムでの試合でしたが、福山市でもサンフレッチェを応援してくれる人がたくさんいると感じました。優勝することで、そういう人たちにも喜んでもらえると思うので、天皇杯のタイトルも獲得したいです。
高橋真一郎 監督(広島経済大学)
これくらい力の差があるんだな、と。でも選手たちは90分間、最後まで足を止めずに頑張ってくれました。サンフレッチェもまったく手を抜かないでやっていただいたので、選手たちにとっては本当に良い経験になったと思います。何とか1点は取りたくて、青山敏弘選手が(ミスでチャンスを)プレゼントしてくれたのですが、(伊藤太一選手のシュートが)ポストに当たってしまった。ただ、これがプロのレベルだと学生たちは感じたと思うし、貴重な経験をさせてもらいました。こんなに人が入っている中で、良いグラウンドで、J1のトップを走っているクラブと対戦できた。レフェリーも西村(雄一)さんですし、もう一生ないんじゃないかというくらい、良い経験をさせてもらいました。
田中優貴 選手(広島経済大学)
楽しかったです。楽しかったですけど、8点も取られているし、悔しいです。でも良い経験になったし、これからにつながる試合ができたと思います。(対面の)清水(航平)選手との1対1が結構あって、ファウルもありましたけど、最後に足を投げ出してCKにしてしのいだり、通用した部分もあったので、自信にもなりました。普段のリーグ戦よりも観客の数が多かったですが、これだけの人数の人に見られているから頑張るのではなく、リーグ戦でも、どんな試合でも、勝っていても負けていても、最後まであきらめない戦いが、今日はできたと思います。最後まで声を出して、いくら失点してもみんなが下を向かなかった。そういうところが、みんな今日の試合で成長したと思うので、これからに生かしていきたいです。
第95回天皇杯全日本サッカー選手権大会
2015年8月29日(土)~2016年1月1日(金・祝)