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第96回天皇杯 川崎Fが接戦を制して8強へ
2016年11月13日
ピックアップマッチ
川崎フロンターレ(J1)3-3(前半0-0、後半2-2、延長前半0-1、延長後半1-0、PK4-1)浦和レッズ(J1)
11月12日(土)に第96回天皇杯全日本サッカー選手権大会の4回戦が各地で行われ、等々力陸上競技場では川崎フロンターレ(J1)と浦和レッズ(J1)が対戦しました。
11月下旬に始まる「明治安田生命2016Jリーグチャンピオンシップ」を控える両者の一戦は、序盤から拮抗した展開となります。少ないボールタッチで小気味良くパスを回す川崎Fと、素早く攻守を切り替え、プレッシャーをかけていく浦和。異なるスタイルを持ち味とする両チームが中盤で激しい攻防を見せる中、ゴールネットを揺らすことはなく、0-0で前半を折り返しました。
前半と一変、後半は互いの攻守が入れ替わるオープンな展開になります。開始から李忠成選手が登場するなど、交代策で攻撃を活性化させた浦和が、最初にスコアを動かします。71分、森脇良太選手のフィードにうまく抜け出した興梠慎三選手がGKをかわしてそのままプッシュ。浦和に先制点をもたらします。
ホームで劣勢に陥った川崎Fも中村憲剛選手や大島僚太選手を欠く中、ていねいに攻撃を組み立て、浦和ゴールに迫ります。86分には大久保嘉人選手のミドルシュートが相手DFのハンドを招き、PKを獲得。これを大久保選手が沈めて同点とします。
浦和も黙ってはいません。88分、森脇選手が高い位置でボールを奪うと、ここから攻撃を組み立て直して左サイドに展開。最後は関根貴大選手のクロスボールに興梠選手がヘディングで合わせます。このシュートは相手GKに阻まれましたが、こぼれ球が川崎Fの選手に当たってそのままゴールイン。浦和が再度、リードを奪います。
試合終盤の失点で窮地に立たされた川崎Fの選手たちも諦めずに攻撃を続けます。90+1分には途中出場の2人が仕事を全うします。左サイドでボールを持った登里享平選手がゴール前にクロスボールを送ると、これに反応した森本貴幸選手がゴールへと流し込んで、土壇場で2-2としました。
15分ハーフの延長戦でも、先手を取ったのは浦和でした。97分、青木拓矢選手が自陣からカウンターアタックの担い手となってボールを運び、最後は李選手とのパス交換から得点。みたび、リードを奪いました。
それでも、ホームの大声援を受ける川崎Fは執ように食らいつきます。足をつらせる選手も出る中、最後はパワープレーを敢行。すると117分に全員攻撃が結果につながりました。三好康児選手のFKをファーサイドの板倉洸選手がヘディングで落とし、センターバックのエドゥアルド選手が押し込んで3-3の同点とします。
3度のビハインドをはねのけた川崎Fは、PK戦でも勢いを維持します。GKチョン・ソンリョン選手の活躍もあって、PK戦4-1で浦和を振り切り、準々決勝進出を決めました。
監督・選手コメント
風間八宏 監督(川崎フロンターレ)
若い選手が自信を持って技術を見せることが未来につながるのではないかと考え、若手を起用しました。彼らはよくやってくれました。どんな相手でも自分たちがしっかりボールを回すこと・奪われないことをテーマに今日の試合に臨みました。ファン・サポーターがいい雰囲気をつくってくれたことで、とてもいい試合になりました。海外でも、なかなか見られない試合だったと思いますし、Jリーグでも今日のような試合を見せられるのだということを突き詰めていきたいです。
ペトロヴィッチ 監督(浦和レッズ)
低調な出来に終わった前半を受け、後半からうまくゲームを立て直し、コントロールすることができました。それでも、3度のリードを追い付かれてPK戦で敗れたこと、リードしながらも勝ち切れなかったことは残念です。われわれの最終ラインは比較的、高さがないので、ロングボールを送らせないよう、前線の選手が相手のキッカーを追う作業が求められます。ただ、後半も終盤になると運動量が落ち、長いボールを入れられるようになります。GKの守備範囲も含め、そうなったときの対策は時間をかけて練る必要があると思います。
三好康児 選手(川崎フロンターレ)
チャンピオンシップの前の試合で、かつノックアウト方式の大会ということもあって、勝利を第一に考えてプレーしました。個人として、点を取れる場面が何度もありました。そこで決め切っていれば90分や120分で試合は終わっていたと思うので、決定力が必要だと感じました。ただ、全員で最後まで諦めず、気持ちを入れて戦えたことは大きかったと思います。自信を持って浦和との試合に臨んだ結果、勝利につながってよかったです。
興梠慎三 選手(浦和レッズ)
勝つチャンスが3度あったので悔しい気持ちはあります。失点は全て相手のパワープレーで喫したものですし、そこは修正する必要があると思います。ここ最近、守備陣が無失点で抑えてくれる試合が多かっただけに、今回は簡単に失点したことが悔やまれます。同時に、攻撃陣が2点差をつけていれば、もっと余裕を持ってプレーを運ぶことができたとも思います。自分たちの天皇杯は終わりましたが、チャンピオンシップで川崎Fと対戦する可能性もあるので気持ちを切り替えます。
準々決勝 (12/24開催)
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第96回天皇杯全日本サッカー選手権大会
【準々決勝】12月24日(土)
【準決勝】12月29日(木)
【決勝】 2017年1月1日/元日(日・祝)