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第96回天皇杯 鹿島が完封勝利で決勝へ
2016年12月30日
12月29日(木)に第96回天皇杯全日本サッカー選手権大会の準決勝が行われ、ヤンマースタジアム長居では横浜F・マリノス(J1)と鹿島アントラーズ(J1)が対戦しました。
立ち上がりにチャンスをつくったのは、横浜FMでした。突破力に秀でた両サイドから鹿島陣内へ攻め込むと、6分には左サイドでボールを受けた齋藤学選手がドリブルで中央に切れ込み、シュートを狙いましたが、枠を捕らえることができません。34分にも齋藤選手が決定機を演出します。自らが出したパスのリターンをペナルティーエリア左で受け直すと、GKをかわしてゴール前へパスを供給。最後は前田直輝選手がゴールを狙いましたが、山本脩斗選手の体を張った守備に阻まれます。
「いろいろな選手がいろいろ場所に飛び出してくる相手の攻撃に手を焼いた」(昌子源選手)という鹿島でしたが、ピンチを凌ぐと41分にはチャンスが到来。柴崎岳選手のクロスボールを土居聖真選手がヘディングで合わせ、ゴールネットを揺らしました。
鹿島の1点リードで迎えた後半も序盤は横浜FMのペースに。46分には左からゴール前に切れ込んだ齋藤選手が前方右へ展開します。マルティノス選手が送ったクロスボールを富樫敬真選手が頭で合わせましたが、シュートはGKの正面を突きました。
鹿島はハーフタイムに石井正忠監督から与えられた「後半の立ち上がりをしっかりしよう。集中力を高く保って、最後まで戦い切ろう」との指示通り、DF陣が粘り強い守りを披露し、ゴールを与えず。62分には富樫選手に際どい場面をつくられましたが、昌子選手が身を呈した守りでシュートを打たせません。
一方、同点弾が欲しい横浜FMは63分に中村俊輔選手を投入し、再び攻撃のギアを入れると、70分にはFKを獲得。中村選手が入れたクロスボールを中澤佑二選手が頭で合わせ、こぼれ球を中町公祐選手が押し込みましたが、これはオフサイドの判定で得点は認められませんでした。
失点を回避した鹿島は直後の73分、一瞬の隙を突きます。相手のパスを高い位置でカットすると、ペナルティーエリアの右へと展開。柴崎選手がゴール前に入れたボールを途中出場の鈴木優磨選手がダイレクトで決めて、2-0と横浜FMを突き放します。残り10分を切ってからは横浜FMの猛攻を受けましたが、これを凌いで鹿島が完封勝利。頂点に立った第90回大会以来となる決勝へと駒を進めました。
監督・選手コメント
エリク・モンバエルツ 監督(横浜F・マリノス)
素晴らしいパフォーマンスを見せた鹿島を素直に称えたいです。前半はわれわれの方がチャンスをつくっており、鹿島にリードを与える展開ではありませんでしたが、ミスを得点に結びつけられてしまいました。後半の立ち上がりは前半のようなリズムを生み出せない中、3人の選手を投入してからは、攻撃の勢いを取り戻して終盤にチャンスをつくることができました。しかし、ミスから2点目を奪われてしまったことが悔まれます。年間を通して素晴らしいプレーを見せてくれた選手たちを称えたいですし、1年間、素晴らしい応援をしてくれたサポーターにも心から感謝したいです。
石井正忠 監督(鹿島アントラーズ)
立ち上がりから押し込まれる展開が続きましたが、しっかりと凌いで前半のうちに1点を奪うことができました。後半もそれを継続することができたので、内容は非常に良かったと思います。試合が始まる前から、横浜FMは両サイドのドリブラーが強力なので、そこをいかに封じるかがポイントになると見ていました。前半途中から前線からの連動した守備が機能し、うまく抑えることができました。それが結果につながったと思います。久々の進出となる決勝では、今季最後のタイトルを獲得し、シーズンを締めくくりたいです。
齋藤学 選手(横浜F・マリノス)
内容的に良いサッカーをして、ゴール前まで持ち込むことはできましたが、前半に訪れた決定機を決めることができませんでした。準決勝という舞台の重み、スタジアムの雰囲気など、要因はたくさんあると思いますが、ゴールを奪えなかったことは事実なので、今後はシュートを決められるように成長していかなければなりません。若い選手中心のメンバーで自分たちがやりたいサッカーを実践できたことはポジティブに捉えていいと思います。鹿島の強さを学ぶことができれば、優勝に近づくことができると思います。
伊東幸敏 選手(鹿島アントラーズ)
鹿島は勝利を義務付けられたチームなので、2-0で勝てたことは素直に良かったと思いますが、試合内容で見れば、チームとして、個人として改善しないといけない点がたくさんあるので、納得はしていません。前半は初めてマッチアップする齋藤学選手の突破を許す場面も多かったですが、徐々に修正できました。大舞台では学ぶことが多いとあらためて感じました。決勝まで来て負けるということは、鹿島では許されません。勝利にこだわって、最後はみんなで笑って終わりたいです。
決勝 (2017/1/1開催)
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2017年1月1日(日・祝)14:00キックオフ(予定) 市立吹田サッカースタジアム |
第96回天皇杯全日本サッカー選手権大会
2016年8月27日(土)〜2017年1月1日(日・祝)