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川崎は明治大を振り切り3回戦へ 第99回天皇杯

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2019年07月04日

川崎は明治大を振り切り3回戦へ 第99回天皇杯

天皇杯 JFA 第99回全日本サッカー選手権大会は7月3日(水)、各地で2回戦29試合が行われました。10日(水)に残りの3試合が行われます。

ピックアップマッチ

川崎フロンターレ 1-0(前半1-0、後半0-0)明治大学

等々力陸上競技場での川崎フロンターレ(J1)と明治大学(東京)の対戦で、序盤から主導権を握ったのはJ1王者でした。前線からの守備でボールを奪おうとする明治大をいなして、ボールを動かし続けます。すぐさまシュートにまで持ち込む場面はなかったものの、14分には縦パスを出した下田北斗選手が足を止めずにボックス内に走り込み、見事に決まったワンツーパスから放ったシュートでCKを獲得。下田選手がキッカーを担ったそのCKをファーサイドの知念慶選手が頭で折り返すと、明治大の守備がクリアしきれずオウンゴールを誘発して川崎が先制に成功しました。

先制点で落ち着きを増した川崎は、レアンドロ・ダミアン選手と知念選手の2トップが惜しいシュートを放ちますが、明治大GK加藤大智選手の好守もあって決め切れません。対して、ハーフタイムで仕切り直した明治大は、再び前線からの守備の圧力を強め、攻めに転じれば「2トップとトップ下の抜け出しに活路を見いだそう」(井上優部長)という指示の通り、前へと出る勢いを示すようになっていきました。

負傷離脱から約1カ月半ぶりに公式戦に復帰した中村憲剛選手を投入して中盤を厚くした川崎に対し、なかなかビッグチャンス創出には至らない明治大でしたが、時計の針が進むにつれてゴールへの執念を増したようでした。87分には、右サイドからのクロスに3人がボックス内へと飛び込みます。アディショナルタイムに入ると、自陣からのロングパスに2人が反応。そのうち交代出場していた坂本亘基選手が切り返しからシュートに持ち込むも、GK正面を突きました。

さらには右サイドから斜めに送ったボールがボックス内へ折り返されると、ゴール正面で須貝英大選手がフリーでシュート。しかし枠をとらえることはできず、1-0のスコアのまま川崎が3回戦へと駒を進めました。

なお、10日(水)には2回戦の残り3試合が行われ、8月14日(水)に予定されている3回戦進出チームが出そろいます。

監督・選手コメント

鬼木達 監督(川崎フロンターレ)
今日は勝つことが一番大事だと思っていて、その点では選手がよくやってくれましたが、到底満足いくようなゲーム内容ではありませんでした。どれだけ自信を持ってボールを持てるかが大事なのに、それができずに難しいゲームにしてしまいました。僕自身もかなりモチベーション高く臨んだつもりですし、選手にも自分たちらしさ、見に来てくれる人を満足させられるようなゲームを見せようと話して送り出しました。うまく試合が進まない状況下で、カテゴリーが下のチームを相手にうまくいかないジレンマを少しずつ感じることで思考が止まり、判断がすごく遅くなったのではないかと思います。

中村憲剛 選手(川崎フロンターレ)
準備万端でモチベーションもマックス、学生だから失うものは何もないと、相手にはいろいろなものがそろっているので、間違いなく簡単ではない試合でした。プロとして17年やってきましたが、天皇杯の初戦は毎回難しいものです。それでも僕らは、どんな試合をして勝ってくれるんだろうという期待を持って見られる中で勝っていくチームです。そういうチームでなければいけないと思います。そういう意味で物足りないところもありますが、今日は勝ったことがすべてです。個人的には1カ月半も休んだことがなかったので、とにかくプレーできたことが一番です。

井上優 部長(明治大学)
得点差以上に技術や質の大きな差を感じた試合でした。相手は非常にうまいので、引くだけではなく運動量と走力、プレッシングの連続性から相手のミスを引き出してのカウンターに活路を見いだそうとイメージしていました。後半は明治らしく前からのプレスと相手の背後へのランニングを増やすように指示したためにチャンスも増えました。確かにユニバーシアード出場のため欠場している選手が3人いますが、普段のリーグ戦でも20数名が入れ替わりながら戦っているので、総合的な力は落ちていなかったと思います。終盤にはGKの目の前での1対1から、さらにフリーで放ったシュートもあったので、悔しさはあります。

佐藤亮 選手(明治大学)
技術などの差を感じましたが、練習するしかありません。プロを目指すにあたり、自分を含めてもっと向上しないといけないと思います。ドリブルは僕の持ち味なので、J1王者相手にどれだけ通用するか、試合前からすごく楽しみでした。その点では手応えがありましたが、得点するのが僕の役割です。だから、まだまだ力不足だと思います。ワンチャンスをものにした川崎に、これがプロなのだなと感じました。決め切れなかった自分たちとの差が、そこにあると思いました。

その他の試合結果

ジェフユナイテッド千葉 0-3(前半0-1、後半0-2)ファジアーノ岡山
ジュビロ磐田 5-2(前半1-1、後半4-1)ホンダロックSC
松本山雅FC 2-3(前半1-0、後半0-1、延前1-1、延後0-1)ヴァンラーレ八戸
清水エスパルス 1-0(前半0-0、後半1-0)AC長野パルセイロ
アビスパ福岡 2-1(前半1-1、後半0-0、延前1-0、延後0-0)鹿児島ユナイテッドFC
ガンバ大阪 7-1(前半3-1、後半4-0)カマタマーレ讃岐
北海道コンサドーレ札幌 2-4(前半1-2、後半1-2)Honda FC
徳島ヴォルティス 0-0(前半0-0、後半0-0、延前0-0、延後0-0、PK5-3)愛媛FC
湘南ベルマーレ 0-4(前半0-1、後半0-3)ヴィアティン三重
V・ファーレン長崎 2-1(前半0-0、後半1-1、延前0-0、延後1-0)高知ユナイテッドSC
浦和レッズ 2-1(前半1-1、後半1-0)流通経済大学
水戸ホーリーホック 1-0(前半0-0、後半1-0)京都サンガF.C.
横浜F・マリノス 2-1(前半1-0、後半1-1)立命館大学
サンフレッチェ広島 4-0(前半0-0、後半4-0)沖縄SV
ツエーゲン金沢 1-0(前半0-0、後半1-0)アルビレックス新潟
名古屋グランパス 0-3(前半0-0、後半0-3)鹿屋体育大学
大分トリニータ 4-1(前半2-0、後半2-1)ガイナーレ鳥取
レノファ山口FC 2-1(前半1-1、後半1-0)FC琉球
ヴィッセル神戸 4-0(前半1-0、後半3-0)ギラヴァンツ北九州
大宮アルディージャ 2-1(前半1-0、後半0-1、延前0-0、延後1-0)ザスパクサツ群馬
鹿島アントラーズ 3-1(前半3-0、後半0-1)北陸大学
モンテディオ山形 1-2(前半1-1、後半0-1)栃木SC
サガン鳥栖 1-1(前半0-0、後半1-1、延前0-0、延後0-0、PK4-3)ロアッソ熊本
柏レイソル 4-0(前半1-0、後半3-0)いわてグルージャ盛岡
FC東京 1-0(前半0-0、後半1-0)桐蔭横浜大学
ヴァンフォーレ甲府 2-2(前半1-0、後半1-2、延前0-0、延後0-0、PK4-2)FC岐阜
ベガルタ仙台 4-1(前半1-1、後半3-0)FC大阪
FC町田ゼルビア 0-1(前半0-1、後半0-0)カターレ富山

日程・結果はこちら

7月10日(水)開催
18:30 東京ヴェルディ(J2)-法政大学(味の素フィールド西が丘)
19:00 横浜FC(J2)-仙台大学(宮城県代表)(ニッパツ三ツ沢球技場)
19:00 セレッソ大阪(J1)-アルテリーヴォ和歌山(和歌山県代表)(ヤンマースタジアム長居)

【1回戦】5月25日(土)、26日(日)
【2回戦】7月3日(水)、10日(水)
【3回戦】8月14日(水)
【ラウンド16(4回戦)】9月18日(水)
【準々決勝】10月23日(水)
【準決勝】12月21日(土)
【決勝】2020年1月1日(水・祝)

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