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雨のカシマで下克上 J2甲府が鹿島破る 天皇杯 JFA 第102回全日本サッカー選手権大会
2022年10月06日
雨のカシマスタジアムで、ヴァンフォーレ甲府が下克上を果たしました。
初めてベスト4に進んだ甲府はJ2で18位に沈み、リーグ戦も6連敗中。
苦しい展開が予想されていた通り、前半22分には鹿島アントラーズの鈴木優磨選手に際どいシュートを浴びるなど守勢の展開となりました。
しかし、先制したのは甲府でした。前半37分にDFの浦上仁騎選手の長いパスにFWの宮崎純真選手が反応。「シーズン通して、あの形を2人で狙っている。うまくいって良かった」(宮崎選手)という形で、うまく鹿島のDF関川郁万選手の背後を突きます。GKクォン・スンテ選手と1対1になり、冷静にかわして右足のシュートを決めてゴールネットを揺らしました。その後は鹿島の反撃を、GK河田晃兵選手を中心にしのぎました。シュート数は甲府の6本に対し、鹿島は3倍の18本に上りましたが、見事に無失点で耐え抜きました。
吉田達磨監督は「誰もが僕たちが勝つと思っていなかったと思うし、それを覆していこうと。非常にうれしい」と喜びを口にしました。今大会は3回戦からJ1勢に4連勝。J2のクラブが決勝に勝ち上がったのは第94回大会のモンテディオ山形(結果はガンバ大阪に敗れて準優勝)以来となる快挙となりました。
格下にまさかの敗退を喫した鹿島の岩政大樹監督は「クラブ史に残る大失態だと思っている」。そのコメントからもショックの大きさがうかがえます。J1優勝争いもシーズン後半に脱落し、鹿島はこれで今季の無冠が決定しました。
監督・選手コメント
吉田達磨 監督(ヴァンフォーレ甲府)
今日もたくさんの青赤のサポーターの皆さまに来ていただきました。僕たちが何かを届けることがしばらくできてない中で、これだけ僕たちを応援し、期待し、今日の勝ちを信じて集まっていただいて、その目の前で勝つことができて非常にうれしく思います。CBからFWへの1本のパスで点を取った。リーグではなかなかあれが入らないのですが、何かいろいろな力がこのカシマスタジアムではあったのではないかと思います。
宮崎純真 選手(ヴァンフォーレ甲府)
ゴールの形はシーズンを通して浦上選手と狙っていたところなので、今日はそれがうまくいってよかったです。シュートを打つ前に大分戦が頭をよぎったのですが、GKの位置も確認できていたので、GKを抜く選択肢を冷静に取れてよかったなと思います。決勝は京都か広島か分かりませんが、勝ちたいですし、リーグ戦も残りあるので、残り全部勝ってシーズンを終えたいと思います。
岩政大樹 監督(鹿島アントラーズ)
20本近くシュートを打っても1点も入ってないので、ゴールを取り切るというところに関しては、僕が就任してからもう2点を取れたのは1、2回ですかね。今日もそれが出てしまったなと思います。失点については、甲府さんの狙っている形でチャンスをつくられていましたし、そこは僕たちがチームとして弱いということだと思います。
鈴木優磨 選手(鹿島アントラーズ)
受け入れて進むしかない、というのは正直な感想です。決めるところを決めていれば勝てたので、自分がふがいないというのが一番強いです。でも諦めないです。必ずやり続けて、いつ見えるか分からない光に向かって、止まっている暇はないので、やり続けたいというふうに思います。ファンの皆さんには申し訳ないというのは本当に思います。ここまで辛抱強く応援してくれている中で、今日もJ2の甲府さんに負けて情けない気持ちと、申し訳ない気持ちがあります。
【1回戦】5月21日(土)、22日(日)[予備日:5月23日(月)]
【2回戦】6月1日(水)、8日(水)
【3回戦】6月22日(水)[予備日:6月29日(水)]
【ラウンド16(4回戦)】7月13日(水)、20日(水)
【準々決勝】9月7日(水)[予備日:9月28日(水)]
【準決勝】10月5日(水)
【決勝】10月16日(日)