ニュース
白熱のなでしこ1部対決を制した日体大FIELDS横浜、マイナビベガルタ仙台レディースがベスト8進出 皇后杯JFA第41回全日本女子サッカー選手権大会
2019年12月02日
皇后杯JFA 第41回全日本女子サッカー選手権大会は、12月1日(日)、3回戦の4試合を開催しました。藤枝総合運動公園サッカー場には、なでしこリーグ1部から参加の4チームが顔を揃えました。
ピックアップマッチ1
AC長野パルセイロ・レディース(なでしこ1部/長野) 1-2(前半1-1、後半0-1)日体大FIELDS横浜(なでしこ1部/神奈川)
第1試合は、AC長野とF日体大の対戦となりました。今シーズン、なでしこ1部で戦った両チームは、リーグ戦とカップ戦で4回戦って2勝2敗。五分の成績を残しています。
14分、スコアが動きます。左サイドからペナルティーエリアに侵入してボールを受けようとしたF日体大の三浦晴香選手が、DFに倒されてPKを獲得。自らペナルティースポットに向かった三浦選手は、これをゴール左隅に決めて、F日体大が先制します。
リードされたAC長野は、横山久美選手がドリブル突破を繰り返し試みるなど反撃開始。41分、横山選手の左コーナーキックに、野口美也選手が頭で合わせて、前半のうちに同点としました。AC長野は、後半に入っても、三谷沙也加選手のシュートなどで攻勢に出ます。
しかし、勝負を決める次の1点は、F日体大へ入りました。66分、右サイドバックの茨木美都葉選手が縦のスペースへフィードすると、嶋田千秋選手がこれをキープし、中央へ送ります。ゴール前に詰めていた李誠雅選手が、このチャンスを逃さず勝ち越しに成功。
その後、AC長野も横山選手、大河内友貴選手らのキックからチャンスをつくりますが、F日体大も瀬野有希選手をはじめとしてマークを受け渡しながら対応。最後まで持ちこたえて、タイムアップの笛を迎えます。今季5回目の対戦は2-1で、F日体大に軍配が上がりました。
ベスト8に進んだF日体大は、日テレ・ベレーザ(なでしこ1部/東京)対ニッパツ横浜FCシーガルズ(なでしこ2部/神奈川)の勝者と、12月8日(日)、パロマ瑞穂スタジアムで対戦します。
ピックアップマッチ2
伊賀FCくノ一(なでしこ1部/三重) 1-2(前半0-1、後半1-1)マイナビベガルタ仙台レディース(なでしこ1部/宮城)
藤枝会場の最終戦も、なでしこリーグ1部所属チーム同士、伊賀FCとマイナビの対戦。互いをよく知る両チームの指揮官は、このゲームのポイントを「ゴール前へのボールをきちんとはね返し、その後のセカンドボールを確保できるか」と分析していました。果たして、その通りのゲーム展開になります。
試合開始からマイナビは、浜田遥選手と安本紗和子選手の2トップにボールを集めて、伊賀FC陣内でのプレー時間を増やしていきます。18分、センターサークルからドリブルを開始した白木星選手が、中盤にできたスペースへ持ち込むと、意表を突くミドルシュート。しっかりとコントロールされたボールが、伊賀FCのゴールに流し込まれました。
後半に入った50分、伊賀FCは左からのクロスを杉田亜未選手が折り返し、これを小川志保選手がゴール。一気に逆転まで持っていきたい伊賀FCは、乃一綾選手のセットプレーから、マイナビを脅かしますが得点には至りません。
長い自陣での防戦を耐えたマイナビは79分、スーパーサブが決勝点を奪います。三橋眞奈選手のクロスが敵味方の間をファーサイドまですり抜けるところを、裏のスペースに走り込んだのは有町紗央里選手。しっかりと頭で合わせました。
我慢比べの様相を制したゲームは、マイナビが2-1で勝利。試合後、チーム関係者からは「これでユアスタに帰れる」と安堵の声が出ていました。一週間後に行われる準々決勝は、マイナビがホームとしているユアテックスタジアム仙台で、浦和レッズレディース(なでしこ1部/埼玉)との対戦です。
監督・選手コメント
瀬野有希 選手(日体大FIELDS横浜)
3年前に同じ皇后杯の3回戦でAC長野とあたって、延長戦で負けていましたから、そのリベンジという思いはありました。当時に比べて、自分たちがボールを持てる時間も増えたし前よりクオリティーを上げたら、点も取れるのかなと思っていました。守備については、一人一人が相手に食いついたりせず、チームとしてスライドしながら、一枚岩で守ろうとしていました。学生が多いチームなので「自分が引っ張らなければ」という気持ちもありますが、そこで空回りしたら、学生も雰囲気にのまれてしまうので心は冷静に。周りを見ながらと意識しています。
本田美登里 監督(AC長野パルセイロ・レディース)
鈴木里奈でいけるところまで行って、その後にパワーを持っている鈴木陽。先発していた滝川(結女)をベンチにおいて、総力戦のプランでした。私たちが良いリズムで試合ができている時は、自陣でいい形のインターセプトから、そのボールが横山など相手陣内に攻め残っている選手に届いた時。今日もそれをイメージしていたのですが、ボールを中盤で奪うという部分がなかなかうまくいきませんでした。来シーズンに向けては、今季に出た課題を意識しながらプレーの質を高めていく必要があると思います。
有町紗央里 選手(マイナビベガルタ仙台レディース)
今日は、私たちのチームが流れの中で裏のスペースに蹴っても、伊賀FCが簡単にはね返してきていました。相手にシンプルにやられないように、背後を狙うというのはあったのですが、相手も引いていたので、なかなか私たちのタイミングで裏を狙うのが難しかった。それでも、クリアミスをしたり、浜田選手が抜け出したりということは、どこかで起きるだろうとは思っていました。そしてそこは、逃さないと。最近は交代で出ることが多いので、自分が出たら、自分のプレーをしようと思っています。できることをやるだけです。次はユアスタでできるので、いい準備をしていきたいです。
大嶽直人 監督(伊賀FCくノ一)
前半は消極的になり過ぎました。そこを1点で耐えて、後半、同点に追いついた後は、しばらくいい時間帯もありましたが、そこで2点目が取れなかった。寄せ切れませんでしたね。相手のロングボールが多いとは予想していましたが、間延びしている時間帯が長く、なかなかプレスにいけませんでした。その結果、セカンドボールがなかなか拾えず、ゲームを支配できませんでした。(2失点は)どちらも直前に危険な場面をつくられていたのに、同じことをやってしまった。そのあたりが経験の無さですね。来季への宿題をもらったようなゲームでした。
開催期間:2019/11/2(土)~2019/12/29(日)
【1回戦】2019年11月2日(土)・3日(日)
【2回戦】11月23日(土)・24日(日)
【3回戦】11月30(土)・12月1日(日)
【準々決勝】12月8日(日)
【準決勝】12月22日(日)
【決勝】12月29日(日)
関連ニュース
-
大会・試合
2019/12/01
3回戦を開催!浦和レッズレディースは静岡産業大学磐田ボニータの挑戦を退ける 皇后杯JFA第41回全日本女子サッカー選手権大会トヨタニチバン明治モルテンJFAアカデミー
-
大会・試合
2019/11/28
第41回皇后杯 3回戦 全試合をインターネットライブ配信トヨタニチバン明治モルテン国内競技会開催事業
-
大会・試合
2019/11/27
3回戦は11月30日(土)、12月1日(日)、4日(水)に開催!快進撃続く岡山県作陽高校はオルカ鴨川FCに挑戦~皇后杯 JFA 第41回全日本女子サッカー選手権大会トヨタニチバン明治モルテン国内競技会開催事業
-
大会・試合
2019/11/25
3回戦進出チームが決定!ライバル対決を制した日体大FIELDS横浜、オルカ鴨川FCが2回戦を突破 皇后杯JFA第41回全日本女子サッカー選手権大会トヨタニチバン明治モルテン国内競技会開催事業
-
大会・試合
2019/11/25
第41回皇后杯 準々決勝~決勝 テレビ放送決定のお知らせトヨタニチバン明治モルテン国内競技会開催事業
最新ニュース
- 大会・試合 2024/11/22 配信決定 高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグ 2024 プレーオフ2回戦
- 日本代表 2024/11/22 【JFA STORE】最大50%OFF!南野拓実、伊東純也、中村敬斗選手を含む人気アイテムが特別セール!
- 指導者 2024/11/22 2025年度 JFA ゴールキーパーレベル1コーチ養成講習会 女性コース 開催要項
- 選手育成 2024/11/22 JFAとアディダスによるU-12年代の選手を対象とした特別イベント「JFA アディダス U-12 DREAM ROAD キャンプ 2024」を初開催~2024年12月14日(土)JFA夢フィールド~
- 大会・試合 2024/11/22 会場、キックオフ時間変更のお知らせ 高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグ 2024