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初優勝を目指す浦和とマイナビが準決勝に進出 皇后杯 JFA 第42回全日本女子サッカー選手権大会
2020年12月21日
皇后杯 JFA 第42回全日本女子サッカー選手権大会は、12月20日(日)に準々決勝の残り2試合を開催しました。ユアテックスタジアム仙台(宮城)では、試合前から運営スタッフによる雪かきが行われ、選手たちの戦いの舞台が整いました。
ピックアップマッチ1
浦和レッズレディース 3-2(前半2-0、後半1-2)ジェフユナイテッド市原・千葉レディース
皇后杯初制覇を期す浦和レッズレディース(なでしこ1部/埼玉)と、3回戦で延長戦を制してきたジェフユナイテッド市原・千葉レディース(なでしこ1部/千葉)は、共にここまで無失点という2チーム。しかしこの日は、互いに得点を奪い合う展開となりました。
2020プレナスなでしこリーグ1部女王の浦和は、確かな技術で雪が残るピッチをものともせず前半から次々とシュートを放ち、11分と15分に連続得点を決めます。猶本光選手が蹴った右CKに、清家貴子選手が合わせて1点目。それに続き、塩越柚歩選手が豪快なミドルシュートを決めて2-0としました。
前半のシュート数が2本だったジェフLは後半に猛追。流れを変えたのは選手交代でした。ジェフLの猿澤真治監督は、瀬戸口梢選手と小澤寛選手を同時投入すると、直後に二人のファーストタッチでゴールが決まります。瀬戸口選手のアシストから小澤選手が強烈な右足シュートをゴール左上に収めて2-1とすると、その3分後に瀬戸口選手が鴨川実歩選手のクロスを押し込んで2-2としました。
浦和の森栄次監督は、その直後にリーグ得点王の菅澤優衣香選手を下げますが、次に得点を挙げたのは浦和でした。83分、猶本選手が蹴ったFKに清家選手がヘディングでつなぎ、ゴール正面に詰めていた南萌華選手が押し込むように今季初得点を決めて、浦和が勝ち越しました。
ジェフLは終盤、千野晶子選手を前線に残して得点を狙いますが、そのまま試合終了。リーグ戦との2冠を狙う浦和がジェフLに3-2で勝利し、準決勝に進みました。また、現役引退を発表したジェフLのGK山根恵里奈選手は、この試合が現役最後の公式戦となりました。
ピックアップマッチ2
セレッソ大阪堺レディース 3-3(前半0-2、後半2-0、延長前半1-0、延長後半0-1、PK3-5) マイナビベガルタ仙台レディース
なでしこジャパン(日本女子代表)経験者の林穂之香選手と宝田沙織選手の海外移籍が発表されたセレッソ大阪堺レディース(なでしこ1部/大阪)と、ユアスタを本拠地とするマイナビベガルタ仙台レディース(なでしこ1部/宮城)の対戦は、点を奪い合う拮抗したシーソーゲームとなりました。
先手を取ったのは大声援を浴びるマイナビで、エースの浜田遥選手が2分に幸先良くゴールすると、25分にも相手のミスを逃さず0-2としました。
しかし、リーグ戦でチーム史上最高の4位となったC大阪堺も攻めの姿勢を崩さず、攻撃に人数をかけたことが功を奏します。65分に林選手が猛然とドリブルを仕掛けてシュートを放つと、そのこぼれ球を途中出場の浜野まいか選手が押し込んで1-2。82分には、玉櫻ことの選手のシュートのこぼれ球を、野島咲良選手が押し込んで2-2の同点となりました。
試合は2-2のまま延長戦に突入すると、勢いが衰えないC大阪堺が延長前半終了間際にもゴールします。宝田選手が自陣から長い距離をドリブルすると、前線の浜野選手にラストパス。それを受けた浜野選手は、マイナビGK齊藤彩佳選手も抜いてシュートを決め、C大阪堺は2点差をひっくり返すことに成功しました。
すると、マイナビは3回戦で決勝点を決めた有町紗央里選手が再び活躍。111分、ゴール正面でのルーズボールを有町選手が押し込んで劇的な同点弾が決まると、会場はこの日一番の大歓声に包まれ、3-3のままPK戦へともつれ込みました。
先攻・マイナビは5人全員がPKを決めた一方、後攻・C大阪堺の宝田選手が蹴ったボールはゴールポスト左をたたいて外れ、PK3-5でマイナビが勝利。今大会後に現役引退するマイナビの有町選手が、チームを4大会ぶりの準決勝進出に導きました。
監督・選手コメント
DF #3 南萌華 選手(浦和レッズレディース)
2失点は次に向けて改善していきたいですが、皇后杯ではまず試合に勝つことが大事。昨日、新潟LがI神戸に逆転勝利したので、気が引き締まっていました。ボールを保持して、前半は自分たちらしく攻撃できました。今季はゴールがなかったので、自分もゴールを決めたいと思っていました。試合前に雪かきしてくれた仙台の皆さんに感謝したいと思います。
MF #8 瀬戸口梢 選手(ジェフユナイテッド市原・千葉レディース)
リーグ戦での戦い方と変えて、ブロックをつくって失点しないことを意識していました。でもなかなかプレッシャーにいけず、失点してしまい、その時間が早かったのが残念でした。セットプレーがジェフLの弱さ。それを1年間変えられませんでした。レベルアップできたと言えばできましたが、もっと成長のスピードを上げないといけないと感じました。
DF #11 宝田沙織 選手(セレッソ大阪堺レディース)
自分たちでボールを持てたし、攻める時間もありましたが、ゴールを決め切るという質が低かったです。個人的に得点につながるプレーはできましたが、PK戦では失敗してチームが負けてしまいました。自分たちのサッカーをしながらも、こういう結果になったことは受け止め、またみんながそれぞれの成長につなげて、こういう舞台に戻ってこられたらいいなと思います。
辛島啓珠 監督(マイナビベガルタ仙台レディース)
前半で2-0にして試合の流れはよかったのですが、前半から守備が長くて徐々に中盤で足が止まってきました。90分の流れから見たら、我々の方が助かったのかなという印象です。それでも交代選手が力を発揮してくれて、追いつけたのはよかったです。次の日テレ(東京ヴェルディベレーザ)戦は試合間隔が短い中ですが、しっかりリカバーしていい状態で京都に行き、決勝進出を目指していきたいです。
開催期間:2020年11月28日(土)~2020年12月29日(火)
【1回戦】11月28日(土)・29日(日)
【2回戦】12月5日(土)・6日(日)
【3回戦】12月12日(土)・12月13日(日)
【準々決勝】12月19日(土)・12月20日(日)
【準決勝】12月24日(木)
【決勝】12月29日(火)
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