ニュース
東洋大や帝京平成大など大学チームが2回戦を突破 皇后杯 JFA 第45回全日本女子サッカー選手権大会
2023年11月27日
皇后杯 JFA 第45回全日本女子サッカー選手権大会は、11月25日(土)と26日(日)に2回戦の16試合を実施しました。25日の藤枝総合運動公園サッカー場では、地元の静岡県を拠点に活動する2チームがそれぞれ大学チームと対戦しました。
ピックアップマッチ1
東洋大学 1-1(前半0-0、後半1-1、延長前半0-0、延長後半0-0、PK4-3) JFAアカデミー福島
昨季の第31回全日本大学女子サッカー選手権大会で初優勝した東洋大学(関東/群馬)と、なでしこリーグ2部で準優勝したJFAアカデミー福島(東海/静岡)の対戦は、PK戦にもつれる接戦となりました。
前半は東洋大がボールを動かして、右サイドの稲山美優選手を起点に攻めます。ac福島はGK鹿島彩莉選手のセーブで懸命に守ると、後半に途中出場した14歳の野田芙多葉選手のシュートがゴールポストをたたくなど、ac福島も攻勢に出ました。スコアが動いたのは67分、東洋大の宮本妃菜里選手がペナルティーエリア内で倒されてPKを獲得し、それを自ら決めて東洋大がリードしました。すると11分後に今度はac福島の谷川萌々子選手がペナルティーエリア内で倒されてPKを獲得。谷川選手がこれを決めて1-1の振り出しに戻しました。
試合は延長戦に入り、東洋大の山﨑綾乃選手がクロスバー直撃のシュートを放ちましたが、ゴールならず。ac福島は、谷川選手とともになでしこジャパン(日本女子代表)に選出されたばかりの古賀塔子選手がシュートブロックを連発し、1-1で延長戦は終了。会場に緊張感が漂うPK戦では東洋大GK中村未有選手がac福島の4、5人目のシュートを止め、PK4-3で勝利した東洋大が2年連続の3回戦に進みました。
ピックアップマッチ2
静岡SSUボニータ 1-2(前半0-0、後半1-2) 帝京平成大学
今季初参戦したなでしこ1部で11位の静岡SSUボニータ(東海/静岡)と、強豪が揃う関東予選を1位通過した帝京平成大学(関東/千葉)の対戦も、僅差で勝敗が分かれる展開となりました。
前半は一進一退の展開で13分に帝京平成大の小原蘭菜選手がフリーでシュートを放ちましたが、枠をとらえることができずスコアは動きません。静岡は最前線の梅津真央選手を生かしたいところでしたが、センターバックの渡邊那奈選手を中心とした帝京平成大守備陣の集中力は高く、0-0のまま後半に入りました。
すると47分、帝京平成大が左CKから山田瑞穂選手が押し込んで先制。その後も帝京平成大が攻め続けて、江崎世来選手のドリブルから古賀花野選手を経由して佐藤千優選手のゴールが生まれ、帝京平成大がリードを広げました。サポーターから大きな声援を受ける静岡は、71分に金丸翔子選手がロングシュートを決めて1点差に迫りましたが、同点弾は遠く1点差のままタイムアップ。創部10年目の帝京平成大が、4年ぶりの皇后杯で3回戦進出を決めました。
監督・選手コメント
石津遼太郎 監督(東洋大学)
何試合かac福島を見させてもらいましたが、明らかにクオリティーが高いチームなので難しくなると予想していました。最後のペナルティーエリアに入るプレーはずっと自分たちの課題なので、継続的に練習していきたいです。女子インカレ優勝後、喜ばしいことに北村美羽や藤生菜摘がWEリーグに特別指定として参加し、門脇真依がスウェーデンでプレーするなど、個々の活躍の場が広がりました。他の選手の試合出場にもつながって底上げされたので、今日も苦しいながら勝てたことにつながったと思います。
MF #10 谷川萌々子 選手(JFAアカデミー福島)
自分の力不足を強く感じました。自分の良さを一つも出せず、3年生は負けたら最後の公式戦なのに、チームに貢献できず終わったのが本当に悔しいです。前半は全体的に重く、自分たちらしいアグレッシブさを出せませんでした。ac福島での日々は自分のサッカー人生においてもプラスでしたし、一緒に戦ってくれた仲間に感謝したいです。初めてなでしこジャパンに選んでもらい、パリオリンピックに向けて自分が使える選手かそうでないのか試してもらうチャンスをいただいたので、それをしっかりつかむ準備をして臨みたいです。
DF #6 山田優衣 選手(静岡SSUボニータ)
結果がすべてです。相手の方がゴールに対しての執念があって、一歩及びませんでした。もう少しポゼッションができると思いましたが、焦りからか落ち着いてボールをつなげず、いつものプレーが出せなかったと思います。後半の立ち上がりに失点したのは、なでしこ1部でも続いていたので、そこが最後まで修正し切れなかったです。1年目のなでしこ1部で相手の決定力やスピードの違いを感じ、徐々に慣れてきましたが、勝てそうな試合も勝つことができなかったので、今後は連係面を突き詰めて強化していきたいです。
矢野喬子 監督(帝京平成大学)
自分たちが意図していた狙い通りに選手がチャレンジしてくれました。前半はそこがはまって、先制点を決めたショートコーナーも自分たちの強みが出ました。今季はたぶん3分の1くらいセットプレーで得点を取っていて、約2年前から相当力を入れて取り組んでいます。3回戦の相手はこれから決まりますが、マイナビ仙台レディースユースはマイボールを大事にするチームで私たちも似ているところがあり、日体大SMG横浜は今季接戦で負けています。どちらと対戦してもいい準備をして臨みたいです(26日に日体大との対戦が決定)。
開催期間:2023年11月18日(土)~2024年1月27日(土)
【1回戦】11月18日(土)、19日(日)
【2回戦】11月25日(土)、26日(日)
【3回戦】12月2日(土)、3日(日)
【4回戦】12月10日(日)
【5回戦】12月16日(土)、17日(日)
【準々決勝】2024年1月14日(日)
【準決勝】2024年1月20日(土)
【決勝】2024年1月27日(土)
関連ニュース
- 大会・試合 2023/11/20 皇后杯が開幕!湯郷Belleや初出場の日本大が1回戦を突破 皇后杯 JFA 第45回全日本女子サッカー選手権大会
- 大会・試合 2023/11/15 「タイトルに対する思いが強くなった」大会概要&村松智子選手×木下桃香選手(日テレ・東京ヴェルディベレーザ)対談 皇后杯 JFA 第45回全日本女子サッカー選手権大会
- 大会・試合 2023/10/19 皇后杯 JFA 第45回全日本女子サッカー選手権大会 組み合わせ決定
- 大会・試合 2023/07/07 日程・会場決定 決勝は1月27日(土)ヨドコウ桜スタジアム/大阪府 皇后杯 JFA 第45回全日本女子サッカー選手権大会