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神戸が7大会ぶり7度目の日本一! 皇后杯 JFA 第45回全日本女子サッカー選手権大会決勝
2024年01月28日
皇后杯 JFA 第45回全日本女子サッカー選手権大会は1月27日(土)に決勝戦を実施しました。2大会連続で決勝の舞台となった大阪府・ヨドコウ桜スタジアムでは、日本一のチームを決するにふさわしい激しい攻防が繰り広げられました。
決勝
三菱重工浦和レッズレディース 1-1(前半1-0、後半0-1、延長前半0-0、延長後半0-0、PK5-6) INAC神戸レオネッサ
WEリーグで現在首位のINAC神戸レオネッサ(WEリーグ/兵庫)と、同2位の三菱重工浦和レッズレディース(WEリーグ/埼玉)による対戦は今季初で、選手入場後には令和6年能登半島地震で被災された方々へ黙とうを捧げ、小泉朝香主審のホイッスルで試合は開始されました。
前半を優位に進めたのはボール回収の早さが際立った浦和でした。中盤の柴田華絵選手、角田楓佳選手、塩越柚歩選手が機動力を生かし、準決勝で負傷した猶本光選手と安藤梢選手の不在を感じさせないほど中盤を支配します。19分には柴田選手と連係してボールを奪った塩越選手が清家貴子選手にボールを渡し、右サイドからクロスボールを上げると、神戸の竹重杏歌理選手にボールが当たりオウンゴール。浦和が先制しました。
神戸は前線にボールが収まらず、天野紗選手が左サイドでボールを持ちますが、浦和の石川璃音選手が1対1の強さを発揮。神戸は北川ひかる選手のクロスから成宮唯選手がヘディングシュートを放つ場面もありましたが、これはゴール右に外れました。
神戸は後半から2人を交代し、前半はDFラインでプレーした土光真代選手をボランチで起用します。78分、神戸の桑原藍選手が送った前線へのフィードが成宮選手に届いてシュートを放ち、浦和GK池田咲紀子選手がセーブすると、ゴール前は混戦となり、ボールはゴールポストに当たりましたがゴールならず。攻める神戸の同点弾は後半アディショナルタイムでした。田中美南選手がゴールエリア右からシュートを放つと、石川選手の手に当たりPKの判定。これを髙瀬愛実選手が決めて1-1とし、両チームは準決勝に続いて延長戦を戦うこととなりました。
延長戦は一進一退の攻防が続き、110分の清家選手のシュートは神戸GK山下杏也加選手がセーブ。神戸も3分後には成宮選手のシュートがクロスバーにあたり、終盤には北川選手のシュートもゴール右に外れ、PK戦で優勝チームを決することとなりました。
両チーム3人目のキッカーがともに失敗し、迎えた神戸の7人目・竹重杏歌理選手がこれを成功させると、続く浦和の伊藤美紀選手がシュートを左のゴールポストに当てて失敗。この瞬間に神戸の逆転勝利が決定しました。
表彰式でキャプテンの田中選手が皇后杯を高々と掲げると、金色の紙テープが空を舞い、神戸の選手・スタッフは7大会ぶり7回目の優勝を喜びました。
監督・選手コメント
楠瀬直木 監督(三菱重工浦和レッズレディース)
(後半の)最後に点を取られて勝利をこぼした感じもありますが、うちのちょっと弱いところが出てしまったと思います。神戸は最後のしんどいところでいいプレーを発揮した印象で、優勝にふさわしいのは神戸でした。前半はボールに(プレスに)行っているように思いましたが、その後に崩すことができず、シュートチャンスもあったのですが確実に仕留めることができませんでした。選手はよく戦ってくれたと思います。悔しさを忘れないようこの銀メダルを大事にし、切り替えてまたWEリーグで頑張りたいです。
DF #7 高橋はな 選手(三菱重工浦和レッズレディース)
監督からも「最後まで集中を切らさずに」とずっと言われているところで、準決勝のサンフレッチェ広島レジーナ戦も含め、自分たちが先にいい展開をつくっても、油断なのか何なのか分かりませんが、最後に失点してしまうところは、まだまだ自分たちがもっと成長するため、修正しなくてはいけないところだと感じています。これを次にどう生かすかが自分たちの鍵になると思いますし、自分たちがよかったところは続けて、悔しかったことも忘れずにやっていかなくてはいけないと感じました。
MF #11 清家貴子 選手(三菱重工浦和レッズレディース)
(猶本)光さんと(安藤)梢さんがいない中、厳しい試合を予想したのですが、特に前半は内容が完璧だったのが印象的で、自分たちがここまで戦えるという狙い通りのサッカーが体現できたと思います。ただ、それで終われないのが勝負の世界なので、勝ち切れるよう詰めていかなくてはいけなくて、やはり日頃の練習からもう一度向き合っていきたいです。負けはしましたが自信にもなった試合で、こういう戦い方ができることが分かったし、チームとして強くなれたと思うので、悔しい思いを忘れずに自分たちらしくやっていきたいです。
ジョルディ・フェロン 監督(INAC神戸レオネッサ)
正直なところ、前半はあまりいいプレーができず、自分たちのサッカーができませんでした。相手はフィジカルが強く、難しい前半でした。後半はそれを変えるために強いハートを持って戦い、選手交代をいくつか行いました。なかなかボールをつなぐことができなかったので、前線に髙瀬選手、中盤のアンカーに土光選手を置き、井手ひなた選手を起用して、競り合いで勝つようにしました。選手は最後まで強い気持ちを持ち、よく戦ってくれました。PK戦はくじ引きのようなものですが、最後まで試合に勝ちたい気持ちを見せてくれました。
DF #5 三宅史織 選手(INAC神戸レオネッサ)
厳しい試合でしたが、最後に追いついて勝てたのはチーム力がすごく上がっているからだと思います。去年はここで負けて表彰式を見るしかない悔しい思いをして、今回は自分たちがカップを掲げる側になれたので、本当にうれしく思います。今季の浦和と初めて戦うので、分からない部分もたくさんありましたが、個々の能力が高く、思ったより切り替えも早く、正直に言って球際では負けていたと思います。延長戦では神戸がチャンスを多くつくれましたが、次のWEリーグで対戦するときは90分なので、そこまでに改善する部分も見えた決勝でした。
MF #16 天野紗 選手(INAC神戸レオネッサ)
めっちゃうれしいです。セカンドボールを意識しましたが、前半は相手に拾われることが多く、自分たちも重たくなって守備が長くなったので、そこは質を高めていかないとだめだと思っています。自分たちの距離感も遠かったので、試合途中で改善するようにしていきたいです。世代別代表ではタイトルマッチの経験があるのですが、日本一を懸けたカップ戦はリーグ戦とも違う緊張感でした。楽しむ気持ちはあったのですが、いつものプレーを全くできず悔しさも残りました。次の浦和戦は内容も上回って勝ちたいです。
開催期間:2023年11月18日(土)~2024年1月27日(土)
【1回戦】11月18日(土)、19日(日)
【2回戦】11月25日(土)、26日(日)
【3回戦】12月2日(土)、3日(日)
【4回戦】12月10日(日)
【5回戦】12月16日(土)、17日(日)
【準々決勝】2024年1月14日(日)
【準決勝】2024年1月20日(土)
【決勝】2024年1月27日(土)
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