ニュース
日ノ本学園と常盤木学園が決勝進出 第23回全日本高等学校女子サッカー選手権大会
2015年01月08日
第23回全日本高等学校女子サッカー選手権大会は1月7日(水)、準決勝2試合を兵庫県神戸市のノエビアスタジアム神戸で開催しました。
準決勝第1試合
日ノ本学園高校(関西1/兵庫) 3-0(前半0-0、後半3-0) 村田女子高校(関東1/東京)
前回大会の女王、日ノ本学園高校(関西1/兵庫)とチーム初の決勝進出を狙う村田女子高校(関東1/東京)の第1試合は、序盤から日ノ本学園がチャンスをつくりながらも、1点が奪えない展開が続きました。42分には、國武愛美選手がピッチ中央をドリブルで持ち運び、前線にパスを供給。ゴール前でリターンパスを受けてシュートを狙いましたが、GK有倉唯夏選手にブロックされます。準々決勝同様、村田女子が堅守を披露し、スコアレスで前半を折り返しました。
前半同様、日ノ本学園は後半もサイド攻撃からゴールを狙いますが、村田女子もこれを防ぎつつ、相手の最終ラインの裏に長いボールを送って反撃に出ます。67分には作間琴莉選手がフリーでシュートを放つなど、一瞬の隙を狙いました。拮抗した展開が続く中、スコアが動いたのは74分。右サイドから渡部那月選手が送ったクロスは逆サイドに流れたものの、多田彩華選手がライン際でキープ。ゴール前に持ち込むと、最後は池尻茉由選手が右足のシュートを決めて日ノ本学園に先制点をもたらします。「点を取ったら波に乗る」と池尻選手が話すチームは、2分後に多田選手が決めてリードを広げます。80分には稲田佳奈選手が豪快なシュートを叩き込んで、勝負あり。村田女子を3-0で下した日ノ本学園が、連覇に王手をかけました。
準決勝第2試合
常盤木学園高校(東北1/宮城) 1-1(前半0-0、後半0-0、PK5-4) 藤枝順心高校(東海1/静岡)
前回大会、同じ準決勝で藤枝順心高校(東海1/静岡)をリードしながらも、アディショナルタイムで追い付かれ、PK負けを喫した常盤木学園高校(東北1/宮城)がリベンジに挑みました。
立ち上がりは藤枝順心のペースで試合が進みましたが、常盤木学園は松久保明梨選手を中心に守り、ゴールを与えません。常盤木学園は徐々に流れをつかむと、36分には佐々木由紀菜選手のパスから杉原遥波選手がシュート、40分にも川﨑咲那選手がチャンスをつくるなど、得点はならなかったものの、藤枝順心ゴールに迫りました。
後半は再び藤枝順心が攻撃する時間が長くなります。78分には常盤木学園陣内でのパスミスから、途中出場の児野楓香選手が先制点をマークし、1-0とします。しかし、「昨年、自分たちは藤枝順心に追い付かれて負けた。今回は自分たちも追い付けると思っていた」(西川彩華選手)という常盤木学園はあきらめず攻撃に転じます。迎えた90+1分、杉原選手がドリブルで突破し、ゴール前に送ったパスを白木星選手が決め、土壇場で追い付きました。PK戦でも両者譲らず迎えた6人目、後攻の藤枝順心のキックをGK小野真鈴華選手がセーブします。常盤木学園がPK戦の末に競り勝ち、2年ぶりに決勝へ進出しました。
監督・選手コメント
多田彩華 選手(日ノ本学園高校)
前半は思うようなプレーができず、苦しい時間が続いていたのですが、後半は気持ちを切り替えて「絶対、点を取ってやる!」と思っていました。序盤は緊張もあって、焦っていたのですが、後半はいつも通りのプレーができたと思います。私はかつてBチームでプレーしていて、今大会の直前にAチームに上がりました。試合に出られない選手の気持ちは誰よりも分かっているつもりなので、決勝も彼女たちのために頑張りたいです。
内山希 選手(村田女子高校)
後半、チャンスをつくりながらも1点を奪うことができず、自分たちに足りない部分が出ました。悔しさもありますが、3位になることができて良かったです。試合に出ていた選手だけではなく、支えてくださった周囲の方々のおかげでここまで来ることができたと思います。ここで私のサッカー人生が終わるわけではありません。この悔しさを今後の舞台で晴らさないといけないと思います。
小野真鈴華 選手(常盤木学園高校)
今日は相手に押される苦しい時間が続きましたが、絶対に負けないという気持ちを持って、最後まであきらめずにいました。昨年はメンバーに入ることができず、テレビで先輩たちが敗れた姿を見て、悔しい思いをしました。今回が初めての選手権とあって最初は緊張しましたが、周りの先輩たちが優しい言葉をかけてくれたので、少し強くなれた気がします。
多々良和之 監督(藤枝順心高校)
最後にこんな展開が待っているとは思いませんでした。昨年は反対の立場で同じ経験をしているので、試合を終わらせることを徹底すべきでしたが、徹底できませんでした。普通はあり得ないのですが、(本大会で)常盤木学園と3年連続で当たるということは、何か縁があるのでしょう。選手は悔しい思いをしているはずですが、受け入れるしかありません。悔しい気持ちは頑張らないと出てこないですし、その気持ちを力に変えてほしいです。
第23回全日本高等学校女子サッカー選手権大会
2015年1月3日(土)~2015年1月11日(日)
その他の日程・結果やTV放送予定など大会情報はこちら