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神村学園が16大会ぶり3度目の日本一に! 第30回全日本高等学校女子サッカー選手権大会

2022年01月10日

神村学園が16大会ぶり3度目の日本一に! 第30回全日本高等学校女子サッカー選手権大会

第30回全日本高等学校女子サッカー選手権大会は1月9日(日)に決勝が行われ、神村学園高等部(九州1/鹿児島)が16大会ぶり3回目の優勝を達成、全国高等学校総合体育大会(インターハイ)と合わせて2冠を達成しました、

決勝

日ノ本学園高校 0-3(前半0-0、後半0-3)神村学園高等部

神村学園と日ノ本学園高校(関西1/兵庫)は、真っ向勝負を繰り広げました。特に激しかったのが、中盤での争いです。神村学園はボールホルダーに複数人で襲い掛かり、日ノ本学園はそれぞれがしっかり人をつかまえて抑え込みます。神村学園は前へと果敢にボールを動かし、日ノ本学園もキープ力に優れる川井心咲選手らがプレスをかわしてパスを送るなど、互いにゴールを目指し続けました。

神村学園は前半途中にセンターバックの井手口怜央選手が負傷交代しますが、複数の位置をこなせる選手たちが柔軟に対応します。日ノ本学園も後半から2人を代えて加速を試みましたが、交代選手が輝いたのは神村学園でした。井手口選手と交代し、最前線に入っていた稲田雛選手は65分、相手陣内の右サイドで相手DFのクリアにチャージ。自らボールを拾うと、「奪った瞬間、ゴールしか見ていなくて、絶対に決めてやろうと思いました」とゴール右から、逆サイドのゴール左上に豪快な一撃を突き刺しました。

セカンドボールの回収など中盤で後手に回っていた日ノ本学園ですが、失点にも下を向きません。サイドから中央に移っていた箕輪千慧選手が76分、78分と立て続けにパスでシュートを促します。攻守に走り回るキャプテンに引っ張られるように、選手たちは懸命にボールを追いましたが、次のゴールは神村学園に生まれました。高い位置で守備から攻撃に移ると、中盤からFWを追い越して飛び出した愛川陽菜選手がボールを呼び込み追加点を決めました。終了間際にも、ボール奪取から最後は三冨りりか選手がダメ押し点。最後までアグレッシブに走り続けた神村学園が頂点に輝きました。

監督・選手コメント

村上裕子 監督(日ノ本学園高校)
地元開催なので、まずは決勝まで来られて良かったのですが、何としても優勝したいとの思いもありました。ハーフタイムに修正したつもりでしたが、その上をいく相手のプレスや一本のパスの精度、1対1の勝負の仕掛けなどで、思ったようにプレーできませんでした。こちらにも点を取るチャンスはあり、1点の重みをすごく感じました。このチームは、3年生がすごく成長して、それを1、2年生が見習いました。3年生のたくましい姿を見られた1年間でした。

箕輪千慧 選手(日ノ本学園高校)
相手の守備が最後まで粘り強くきていたので、最後の質という自分たちの課題がよりはっきりと分かる試合になりました。優勝できなかったことはすごく悔しかったのですが、チームのみんながいたからここまで来られたという思いの方が大きかったので、試合終了直後にはみんなに声を掛けました。みんなの頑張っている姿を見て、ここまで来られた感謝を伝えたかったので、涙は特に出ませんでした。

寺師勇太 監督(神村学園高等部)
最高の環境で、最高の相手に良さを引き出していただいたという思いが一番大きいです。試合前から1点では勝てないと言っていたものの、3得点は出来過ぎとも思いますが、選手たちがよく走り切ってくれました。ありがとうと伝えたいです。インターハイもそうでしたが、優勝よりも1試合で全力を出し切ることを目標に掲げていました。全国の舞台で夏は4試合、冬は5試合と合計9試合、よく走り切ったと思います。

愛川陽菜 選手(神村学園高等部)
私自身2年前に決勝で負けて、最後に負けたら意味がないと痛感していました。攻撃的なサッカーをしつつ守備はしっかり耐えるという、1年間やってきたことを決勝で出し、自分たちは間違っていなかったと証明できて大変うれしく思います。1、2年生を絶対ノエビアスタジアムに連れていこうと意識していました。「ここに来なければ」と思う、帰る場所をつくってあげられて、私の中では満足です。試合前は、このチームを最後に笑って終えられたらいいなと思っていたのですが、結果的に2冠を達成できてうれしいです。

第30回全日本高等学校女子サッカー選手権大会

大会期間:2022年1月3日(月)~2022年1月9日(日)
大会会場:三木総合防災公園(兵庫県三木市)、五色台運動公園(兵庫県洲本市)、いぶきの森球技場(兵庫県神戸市)、ノエビアスタジアム神戸(兵庫県神戸市)

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