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「とにかく楽しんで自分を磨いてほしい」大会概要&板倉滉選手(シャルケ04)インタビュー JFA 第45回全日本U-12サッカー選手権大会
2021年12月23日
JFA 第45回全日本U-12サッカー選手権大会が12月26日(日)に鹿児島県で開幕します。
小学生年代の日本一を決する大会で、各都道府県予選を勝ち抜いた48チーム(前年優勝枠として東京都から1枠追加)が出場します。大会は4日間にわたって開催され、12月29日(水)に決勝が行われます。
1993年のJリーグ開幕以降は、第28回大会(2004年度)から第30回大会(2006年度)まで大会3連覇を達成した横浜F・マリノスプライマリー(神奈川)を筆頭に、多くのJクラブが優勝を果たしてきました。しかし、依然として街クラブの実力は健在で、前々回大会はバディーSC(神奈川)、前回大会はトリアネーロ町田(東京)が日本一に輝いています。果たして今大会を制するのはどのチームになるでしょうか。熱戦にご注目ください。
インタビュー
数多くのJリーグ選手やSAMURAI BLUE(日本代表)を輩出してきた本大会。ここでは川崎フロンターレU-12のメンバーとして第32回大会(2008年度)に出場した板倉滉選手(シャルケ04)に、大会の思い出や出場選手へのメッセージを聞きました。
○オンライン取材日:2021年12月6日
――小学6年時に第32回大会に出場しました。その大会で記憶に残っていることはありますか?
板倉 まず全国大会に出ることを目指していたというより、全国で優勝することしか目指していませんでした。ただ、その中で神奈川県大会から簡単ではなかったんです。その当時、マリノス(横浜F・マリノスプライマリー)やバディーFC、あざみ野FCなど、多くの強豪チームがいました。もちろん全国で優勝することを目標にしていましたけど、神奈川県で勝ち上がるのが大変でしたね。決勝ではPK戦で勝って全国行きが決まりましたが、本当に難しい試合でした。そこで勝ったことで自信にもなり、自分たちが一番強いと思っていましたし、全国でも優勝できると思っていました。
全国大会で一番覚えているのは、やはり敗れた準々決勝の名古屋グランパス戦です。あの試合はPKで敗れたのですが、終わった後はすごくショックだったことを覚えています。全く負けると思ってなかったですから。自分たちは「ベスト8まで勝ち進んだぞ」という感じではなく、優勝以外何もいらないと思っていました。だから、「まさかここで負けるとは」という感じです。試合後はすごく泣きました。でも、グランパスもすごく強かった。普段から遠征して試合したり、一緒にやったことがあったチームだったので、負けたことは悔しかったですね。
――その時の川崎フロンターレU-12はどのようなチームだったのでしょうか。
板倉 スタイルというスタイルは、そんなになかったと思います。ただ、個をすごく磨いていました。逆に言えば、今のフロンターレのようにつなぎ倒すというか、ボールを持つサッカーだったことは間違いないですけど、かと言ってそこにこだわっている感じではありませんでした。FWに頭一つ抜けるくらい身長の高かった岡田優希(現・FC町田ゼルビア)がいて、だいたい彼が点を取っていました。
――当時のチームの強さの理由を教えてください。
板倉 一人一人の意識がすごく高かったことが大きいです。例えば、自分はどちらかというとふざけてしまうキャラクターでしたけど、電車の中で少しでも騒ぐとキャプテンが「俺らはフロンターレのエンブレム背負っているんだよ」みたいに注意するんです。それくらい普段の生活から厳しくやっていました。そういった意識の高さはトレーニングでも出ていましたし、それを続けているからこそ「これだけやっている自分たちは負けないだろう」という自信や勝負強さにつながっていたと思います。
――ご自身は当時、サッカーとどう向き合っていたのでしょうか。
板倉 周りの選手と比べたら適当な方だったと思います(笑)。でも、一生懸命やっていましたし、上手くなりたいという気持ちを持っていました。あとは、やはり仲間たちとの関係性がすごく良かったですね。あの時、一緒にやっていたメンバーは今でも仲が良いです。今、24歳ですけど、歳を重ねても小学校で全国に行ったメンバーや一緒にプレーしていたメンバーは、一番信頼できる友達としてずっと付き合っています。それはすごく良いことだと思いますね。
――最後に大会に出場する選手たちに期待することを教えてください。
板倉 今の小学生はすごく上手い子が多いと思います。また、僕らが小学校の時とは異なる雰囲気の中でプレーしていると想像しますが、今、言えることはとにかく楽しんで自分を磨いてほしい。それだけです。僕も一生懸命やっていましたし、100%で練習も取り組んでいましたが、先のことをいろいろと考えることはありませんでした。だから、目の前の試合を楽しんでほしいと言いたいですね。とにかく一生懸命、楽しくやる、それがすごく大事になってくると思います。あとは自信を持つことも大事ですけど、上には上がいるのも間違いないので、上手くなるために全力で突き進んでほしいです。
開催期間:2021/12/26(日)~2021/12/29(水)
大会会場:
1次ラウンド・ラウンド16
鹿児島ふれあいスポーツランド(鹿児島県鹿児島市)
準々決勝
鹿児島県立鴨池補助競技場(鹿児島県鹿児島市)
準決勝・決勝
白波スタジアム(鹿児島県鹿児島市)