JFA 第45回全日本U-12サッカー選手権大会は12月28日(火)、鹿児島県鹿児島市の鴨池地区で準々決勝と準決勝が行われ、決勝進出チームが決定しました。

初出場の菟道サッカースポーツ少年団（京都）は準々決勝でジェフユナイテッド千葉U-12（千葉）と対戦。持ち前の堅守を発揮して相手をゴールから遠ざけると、14分には櫛田天音選手が高い位置でボールを引き出して先制点を決めます。これが決勝点となり、菟道は準決勝に駒を進めました。

また、準々決勝のうち横河武蔵野FC U-12（東京）とファナティコス（群馬）の試合では武蔵野の川村求選手が4得点を挙げる一方、守備ではチーム全体が球際に厳しく、ゴール前にボールを運ばせませんでした。攻守が噛み合った武蔵野が5-1で勝利しています。

準決勝の第1試合では菟道サッカースポーツ少年団（京都）と鹿島アントラーズジュニア（茨城）が対戦しました。菟道はわずか12人というメンバー構成でしたが、準決勝でもはつらつとしたプレーを続け、堅い守備からのゴールを目指します。対する鹿島もサイドからの崩しやセットプレーからゴールに迫ります。

試合は9分、鹿島の佐野蒼維選手がドリブルで中央突破すると、その勢いのままにペナルティーエリアまで持ち込んでシュートを放ちます。このシュートがゴールネットを揺らし、鹿島が先制しました。菟道は後半にもチャンスをつくりましたが1点が遠く、鹿島が決勝に勝ち上がりました。

第2試合のレジスタFC（埼玉）と横河武蔵野FC U-12（東京）の試合は互いが得点を取り合うシーソーゲームになりました。
武蔵野は川村選手が厳しいマークを受けますが、10分にPKから大谷新太選手が先制点を決めます。しかし、レジスタも効果的に前線にボールを供給し、前半のアディショナルタイムに右のクロスボールから藤澤開次選手がヘディングで同点ゴールを奪取。後半の立ち上がりにもレジスタが追加点を挙げ、逆転します。

それでも武蔵野は諦めず、川村選手が力強くドリブルで相手の守備をかいくぐり、27分に同点に持ち込むシュートを鋭く振り抜きます。試合はその後、2-2のままで進みますが、最終盤にレジスタが均衡を破り、一瞬の隙を突いた山﨑佑太選手が勝ち越し点を決めました。レジスタが決勝に進出。武蔵野は準決勝での敗退となりました。

監督・選手コメント

河野琉生 選手（シーガル広島／広島）
いつも通り変わらずに先制点を取って、そこからしっかり自分たちの試合をしていこうと話していました。どれだけセーブしていてもゼロに抑えないといけないと思いますので、自分たちのベスト8という結果に満足せずに次に向けて頑張りたいと思います。攻撃の起点をつくれて、守備でも失点せず、いろいろな人から憧れられるようなキーパーになっていきたいです。

日高勇二 監督（アリーバFC／宮崎）
ショートカウンターをしていくという狙いはありましたが、ケガもあり、走りきれなかったところはありました。ボールスピードや判断スピードで自分たちの選択肢がずれて後手になり、先に触られてしまったところがあります。ただ、このサッカーを経験しなければ次のトレーニングが変化しないですし、変化して進化させなければいけません。九州大会も控えていますので、またチャレンジしていきたいと思っています。

安原輝 選手（菟道サッカースポーツ少年団／京都）
最後は自分のミスがあり悔しい気持ちもありますが、強いチームと戦えたことはすごいことだったと思います。どんな相手にも気持ちで負けないという気持ちで臨みました。上には上がいるということは分かりましたが、これからも練習をサボらずに頑張りたいと思います。身長が高い相手やどんなに強い相手にも負けないという面をもっと伸ばしていきたいです。どんな相手にも勝てる強い選手になっていきたいです。

松本昂聡 監督（菟道サッカースポーツ少年団／京都）
本来われわれはボールをつなぐチームでしたが、Ｊリーグの下部組織と比べるとなかなか組織で勝てない部分がありますので、決勝トーナメントからは、ある程度は我慢してやっていくという戦いをしてきました。100パーセントがプラン通りというわけにはいきませんでしたが、チャンスもつくれていました。決勝までは行けませんでしたが子どもたちが成長していったことをうれしく思いますし、中学生でも糧にしてほしいと思います。

開催期間：2021/12/26(日)～2021/12/29(水)
大会会場：
1次ラウンド・ラウンド16
鹿児島ふれあいスポーツランド（鹿児島県鹿児島市）

準々決勝
鹿児島県立鴨池補助競技場（鹿児島県鹿児島市）

準決勝・決勝
白波スタジアム（鹿児島県鹿児島市）

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