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【最後の青春ドラマ】公園から始まったストーリー、幼少期に培われた天賦の才とは~JFA全日本U-18女子選手権大会・清水梨紗(日テレ・ベレーザ)前編

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2020年01月01日

【最後の青春ドラマ】公園から始まったストーリー、幼少期に培われた天賦の才とは~JFA全日本U-18女子選手権大会・清水梨紗(日テレ・ベレーザ)前編

JFA 第23回全日本U-18 女子サッカー選手権大会 JOC ジュニアオリンピックカップが2020年1月3日(金)に開幕します。U-18年代の女子日本一を決する大会に出場した選手はどのような青春時代を過ごしてきたのか。ここではなでしこジャパン(日本女子代表)でも活躍する清水梨紗選手のアカデミー時代のストーリーをお届けします。

とにかく遊びまくった小学生時代

日テレ・ベレーザ、そしてなでしこジャパンで不動の右サイドバックとして活躍する清水梨紗。華奢な体に無尽蔵のエネルギーを秘め、90分間休むことなく上下動を繰り返すプレーが彼女の真骨頂だ。そんな清水の特徴は彼女が小学生の頃から優れており、12歳の時に加入した日テレ・メニーナでの猛練習によって、さらに磨かれていった。

清水は兵庫県神戸市出身で、小学2年生の時に神奈川県横浜市に転居した。メニーナは横浜の自宅から比較的、近い場所にあるクラブであり、その頃、所属していたFCすすき野レディースからメニーナに進んだ先輩がいたこともあって、清水本人にとっても身近な存在であり、また憧れの存在だったという。「ここに入ってサッカーがしたい」。その思いで受けたセレクションに見事合格し、清水は2009年、晴れてメニーナの一員になった。

清水は当時からスピードや持久力に自信を持っていたが、それらはFCすすき野レディースでのサッカーのトレーニングだけで培われたものではないという。「本当にやんちゃだった」という小学生時代、彼女は学校からの帰宅途中に公園に立ち寄ったり、帰宅後すぐに公園に遊びに行ったりして、夜遅くなるまで走り回っていた。そうやって毎日、全力で遊んでいるうちに、自然と体力やスピードが養われていった。

また、彼女がサッカーを始めたのは小学1年生の時で、2歳年上の姉がサッカーをしていた影響によるのだが、姉が公園でサッカーをしている子と知り合いになって自分もサッカーを始めたことに、そもそものきっかけがあったという。公園という場所が清水のプレースタイルの礎となり、またサッカーとの出合いを提供したのだ。

年長者に交じってのハードトレーニング

体力やスピードには自信のあった清水だが、加入当初はメニーナのハードな練習に面食らったという。

「メニーナは中学1年生から高校3年生まで一緒に練習するんですが、走るメニューも中学1年生と高校3年生がほぼ同じタイム設定なんです。高校3年生のめちゃめちゃ走れる先輩に、私や(長谷川)唯、(籾木)結花、(土光)真代など、中学1年の小さい子たちが後先を考えず、ただただ負けず嫌いを発揮して必死に食らいついていく、みたいな感じでした。ゲーム形式の練習も一緒にやるんですけど、体格が全然違うから、体を当てられて普通に吹っ飛ばされていました(苦笑)」

中学生が高校生に立ち向かう環境の中、清水は少しずつ自身を高めていった。彼女自身は加入当初のトレーニングを「きつかった」と振り返っているが、チームメートの目には、そんな清水の別の姿が映っていた。同期加入の籾木結花は、当時の清水の様子についてこのように証言している。

「練習は本当にきつかったです。梨紗も『きつかった』って言ってそうですけど、チームの中では一番楽そうに走っていましたよ(笑)。スピードやスタミナが梨紗の一番の武器だと思うし、他の選手はみんな『梨紗には勝てない』と思っていました」

清水や籾木を始め、多くの選手が「練習は厳しかった」と振り返っているように、メニーナのトレーニングは間違いなくハードだったはず。それでも楽しそうに走っているように見えたのだから、走ることは清水に与えられた天賦の才能だったのだろう。また、彼女自身が上級生になった際には、「後輩に負けるわけにはいかない」という新たな負けず嫌いを発揮し、“高い壁”となって後輩たちをけん引した。そうやって積み重ねているものがあるからこそ、メニーナからは続々と有力なプレーヤーが輩出され、各大会で圧倒的な強さを発揮しているのかもしれない。

インタビュー中編 ~高校の強豪校との対戦、ポジション変更で大きく飛躍~ 清水梨紗選手(日テレ・ベレーザ)

大会期間:2020年1月3日(金)~2020年1月7日(火)
大会会場:大阪府J-GREEN堺

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