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第22回全日本高等学校女子サッカー選手権大会 1月16日、日ノ本学園高校と藤枝順心高校が頂上決戦へ
2014年01月16日
準々決勝から中1日あけた1月15日(水)、日ノ本学園高校(兵庫)と神村学園高等部(鹿児島)、常盤木学園高校(宮城)と藤枝順心高校(静岡)による準決勝を行いました。
日ノ本学園のキックオフでスタートした第1試合、立ち上がりは神村学園がチャンスをつかみます。4分、左サイドをオーバーラップした小野伶莉選手のパスから、山口千尋選手がシュートを放ちます。一方の日ノ本学園も、細かくパスを回して徐々にリズムをつかみます。すると13分、入江未希選手がゴール前の中井仁美選手へ送ったパスが、その奥に走り込んでいた小島和希子選手に渡ります。小島選手のシュートは一度DFに弾かれますが、はね返りを再度押し込み日ノ本学園が先制します。2分後には、万屋美穂選手の左クロスに入江選手が頭で合わせて2点目を獲得。優位に立った日ノ本学園が試合の主導権を握ります。神村学園も懸命にボールを追い掛けますが、巧みなパスサッカーを展開する日ノ本学園からなかなかボールを奪えません。
後半、1点を返したい神村学園でしたが日ノ本学園に追加点を許します。日ノ本学園・小島選手のパスから八坂芽依選手がダイレクトで放った左足シュートはGKの頭上を越えてゴールへ。神村学園は70分、立て続けのCKから攻め込み、直後には平田こころ選手の左クロスから山口選手が競り合ってこぼれたボールを村田美枝乃選手がシュートしますが枠を捉えられず。3-0で勝利した日ノ本学園が3大会ぶりの決勝戦へ駒を進めました。
第2試合は拮抗したゲーム展開となりました。常盤木学園は2分、右サイド小林里歌子選手の折り返しを伊藤美紀選手がシュート。これは惜しくもゴールポストを直撃します。藤枝順心も7分、山下史華選手が右サイドを駆け上がってミドルシュートを放ちます。後ろでパスを回して攻撃を組み立てる藤枝順心に対し、常盤木学園は体を張った守備で対抗し、攻撃へ転じます。共に譲らない戦いは0-0のまま後半へ。均衡が破れたのは61分でした。常盤木学園が中央で細かくパスをつないで川﨑咲耶選手から左サイドの佐々木美和選手へ。佐々木選手が落ち着いてゴールを決めます。
1点を追う立場となった藤枝順心は得点チャンスをつくりますが、なかなか決め切れず試合は終盤に差し掛かります。それでも最後まで諦めない藤枝順心はアディショナルタイムに迎えたラストチャンス、島村友妃子選手の右クロスを黒﨑優香選手が頭で押し込み同点に。前回大会の準々決勝と同様、PK戦にもつれ込んだ両チームの戦いは、PK戦を4-2で制した藤枝順心に軍配が上がりました。
決勝戦は1月16日、14時20分にキックオフです。
監督・選手コメント
田邊友恵 監督(日ノ本学園高校)
立ち上がりに点を取れば自分たちのやりたいサッカーができると信じていました。能力も高く考える力のある選手たちなので、(攻撃のかたちは)いろいろなバリエーションを伝えるようにはしています。相手の状況などに応じて、ポジションを変えて戦える選手たちだと思います。決勝戦は応援してくれている人たちの気持ちを動かせるようなサッカーをしたいと思います。
羽座妃粋 選手(日ノ本学園高校)
相手が前から来ることは分かっていたので、それをいかにかわして自分たちのペースに持っていけるかがカギとなりました。その部分ではまだ課題があります。夏のインターハイは同時優勝で納得できない部分もあったので、決勝戦ではしっかりと自分たちのサッカーをして勝ち切って優勝したい。応援はすごく励みになります。応援してくれている選手の思いも背負って戦いたいです。
吉永輝彦 監督(神村学園高等部)
ハーフタイムには、最初の1点を早い段階で取ろうと伝えましたが、そこで逆にやられてしまったことが勝負の大きな分け目だったと思います。ただ、気持ちの部分ではどのチームにも負けずに戦うことを伝えてきて、最後までその魂で対応できたと思います。うちはチーム=家族です。苦しいときこそ助け合うのが家族と思ってやっています。(高校3年生の)選手には、ありがとうという言葉しかないです。神村学園を選んで、私についてきてくれて最後まで一緒に追求してくれてありがとう、それしかないです。
八幡杏咲 選手(神村学園高等部)
勝ちたかったので悔しいです。相手が強いことは分かっていたので、我慢して集中を切らさず、失点しないで少ないチャンスで決めようと臨みましたが、早い時点で決められてしまいました。ハーフタイムにはとりあえず1点を返して少しでも相手にプレッシャーを掛けようと話していましたが、立ち上がりに決められてしまって…。今年のチームは後輩たちも「3年生のために頑張ろう」という気持ちでやってくれて本当に良いチームでした。この仲間でここまで来られたことを嬉しく思います。みんなにはありがとうと伝えたいです。
多々良和之 監督(藤枝順心高校)
先制点を取られましたが、引き分けは考えていませんでした。気持ちで負けてしまうことを否定しながら、最後まで可能性を信じて、最後に交代した選手が結果を出してくれたことは良かったです。決勝戦は今のチームの集大成です。勝ち負けにこだわって思い切った戦いをしたいと思います。日ノ本学園もうちのチームもポゼッションをするチーム。そういう2チームが決勝で対戦できるのは楽しみです。
黒﨑優香 選手(藤枝順心高校)
(得点は)絶対にボールがくると思ったので飛び込んで良かったです。自分が出たら絶対に点を決めようと思っていたので、決めることができて良かった。(監督には)自分次第でゲームが決まると言われたので、自分が点を決めたらチームは勝てるんだと思い、しっかりと集中して試合に入ることができました。PKはずっと練習してきたので、仲間を信じるだけでした。明日は順心らしいパスサッカーでしっかりと流れをつくって、FWとしてしっかりとゴールを決められるように1本1本集中してやりたいです。
佐々木美和 選手(常盤木学園高校)
今大会は目の前にある一戦一戦をしっかりと勝って次につなげる意識でやってきましたが、準決勝で敗れてしまい残念です。(先制点は)前半は自分のいる左サイドであまり展開していなくて、阿部先生に「狙っておけよ」と言われていたので、裏にボールが入ってきたときに決められて良かったです。10番をつけるようになった今シーズンは、10番らしいことができず悔しい思いがありました。今大会ももっと点を決めて勝利に貢献したかったです。厳しいことやきついこともありましたが、その度にどう前に進んでいくか、自分で考える時間を与えてもらった高校3年間だったと思います。
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