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市立船橋、首位・清水を撃破! 高円宮杯U-18プレミアリーグEAST
2014年07月14日
ピックアップマッチ
清水エスパルスユース 0-2(前半0-0、後半0-2) 市立船橋高校
ここまで全試合で3得点以上を挙げている清水エスパルスユース(静岡)と、堅守を軸に勝点を積み重ねてきた市立船橋高校(千葉)。時折、激しい雨が降る中、異なるスタイルの2チームが熱戦を繰り広げました。
試合は序盤から拮抗した展開となります。細かくパスをつないで守備陣のギャップを狙う清水に対して、市立船橋は相手の攻撃を食い止めるとシンプルに前線へ。FW磯野隆明選手がタメをつくって中盤の押し上げを促します。しかし、共にゴール前での決め手を欠き、前半をスコアレスで折り返しました。
後半、最初にペースを握ったのは清水でした。パスだけでなく、水谷拓磨選手や西澤健太選手らアタック陣がドリブル突破を仕掛けることによって攻撃に変化が生まれ、市立船橋を押し込み始めます。低い位置からは宮本航汰選手がミドルシュートを狙うなど、多彩な形でゴールに迫りました。しかし、「どれだけ攻め込まれても、中央で跳ね返せば平気だと思っていた」とDF藤井拓選手が振り返る通り、市立船橋は体を張ってゴールを死守。シュートを打たれてもGK志村滉選手が防ぎ、先制を許しません。
劣勢をしのいだ市立船橋は徐々に盛り返し、選手交代で流れを引き寄せます。71分、カウンターで清水陣内に侵入すると、最後は途中出場の矢村健選手が流し込んで先制に成功しました。その後も市立船橋は、奪ったボールを高い位置まで運ぶ戦い方を徹底。シュートで攻撃を終えることで守備陣形を整える時間をつくり、失点のリスクも減らします。87分には、右サイドからのクロスに矢村選手が飛び込み、2点目を記録。この後も集中力を保った市立船橋が清水の攻撃陣を無得点に抑え、勝点3を手にしました。
監督・選手コメント
大榎克己 監督(清水エスパルスユース)
前半早々、FW大野椋馬がケガで負傷退場しましたが、サッカーにアクシデントはつきものですし、その中でゴールを決めなければ勝てません。悔やまれるのは、ゲームを支配していた後半の立ち上がりに得点できなかったこと。守備面での課題も山積みです。自分たちは、まだ苦しい時間帯で耐えられるチームではないので、劣勢に陥ったときの状況判断を磨かないと。今日の試合で、プレミアリーグには簡単に勝たせてくれる相手はいないと、改めて分かりました。ここからどのように修正するかがポイントだと思います。
山川卓己 選手(清水エスパルスユース)
僕たちがチャンスで決め切れない中、相手の数少ない攻撃で失点してしまいました。攻撃しているときこそ、守備の準備をしないといけないと痛感しました。清水はここまで失点が多いので、今日のようなロースコアの試合で踏ん張りたかったのですが…。今後は相手のプレッシャーが厳しい場面では無理にパスをつなごうとせずに、割り切ってクリアすることも必要なのかなと思いました。この敗戦を教訓に、接戦で耐える力をつけないといけないですし、まずは次節に向けて練習するしかありません。
朝岡隆蔵 監督(市立船橋高校)
自分たちの力を受け入れて、粘り強くプレーできたことが勝因だと思います。裏を返すと、「この(守備的な)戦い方を貫く」と選手たちが割り切ったことが良かったのかもしれません。後半の立ち上がり、苦しい時間をしのぎ切ったことも勝因の一つです。全員がハードワークを怠らずに無失点で抑え、後半の半ば過ぎから選手交代のカードを切って勝負をかけることができた点が大きかったです。相手は攻撃に自信があるから前に来ます。ゴールを奪えず、相手に力が入ったときこそ、市立船橋のチャンスだと思っていました。この戦い方で勝ち切ることができた点は自信になります。
矢村健 選手(市立船橋高校)
ピッチに出たら、ゴールを決めることしか考えていませんでした。1点目はコースを狙ったシュートがうまく入り、2点目は走り続けたことによって決まりました。2点目のシーンは自分たちが守る時間が長く、かなり疲れていたのですが、「チームが攻撃に転じたときは、僕も前に出よう」と全速力でゴール前に飛び込みました。僕はうまくないので、とにかくガムシャラに走った結果、決まった得点です。得点を挙げたことはうれしいですが、今日は守備面の課題も見つかりましたし、もっと基礎レベルを磨かなければダメだと思い知らされました。
その他の試合結果
コンサドーレ札幌U-18 0-0(前半0-0、後半0-0) 三菱養和SCユース
青森山田高校 0-2(前半0-1、後半0-1) 柏レイソルU-18
流通経済大学付属柏高校 1-3(前半0-0、後半1-3) JFAアカデミー福島
鹿島アントラーズユース 3-1(前半1-0、後半2-1) 東京ヴェルディユース
コンサドーレ札幌U-18(北海道)と三菱養和SCユース(東京)の一戦は、共に決め手を欠き、勝点1を分け合いました。柏レイソルU-18(千葉)は4分の伊藤達哉選手のゴールで幸先の良いスタートを切ると、後半に浮田健誠選手が加点。首位・清水をぴたりと追走しています。流通経済大学付属柏高校(千葉)はホームでJFAアカデミー福島(静岡)に苦杯をなめ、今シーズン初の連敗。一方のアカデミー福島は中断明け以降、無敗をキープしています。鹿島アントラーズユース(茨城)は、後半に平戸太貴選手と色摩雄貴選手のゴールで東京ヴェルディユース(東京)を突き放し、今シーズン2勝目を挙げています。
チーム紹介
高円宮杯U-18プレミアリーグに参加する全チームの普段の練習模様を取材。
柏レイソルU-18 『 刺激的な環境で、たくましさを育むポゼッション集団 』
富山第一高校 『 自主性を重んじ、互いに刺激し合うのが富一流 』
東山高校 『“怖い”指揮官が慕われる理由』
市立船橋高校 『 グラスポの日常に、強さの真髄を見る 』
JFAアカデミー福島 『 環境に感謝しながら、サッカーに打ち込む日々 』
ヴィッセル神戸U-18 『悩み、戦い、そして帰る憩の我が家へ』
東京ヴェルディユース 『 ヴェルディをヴェルディたらしめる成長サイクル 』
京都橘高校 『 京都橘を“大人”に変える大事な日常 』
セレッソ大阪U-18 『 “走るセレッソ”が見据える、世界基準という未来 』
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