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大宮、愛媛に逆転勝利で8強進出 第94回天皇杯全日本サッカー選手権大会

2014年09月11日

大宮、愛媛に逆転勝利で8強進出 第94回天皇杯全日本サッカー選手権大会

ピックアップマッチ

大宮アルディージャ(J1) 2-1(前半0-1、後半2-0) 愛媛FC(J2) 

第94回天皇杯全日本サッカー選手権大会は9月10日、各地でラウンド16が行われ、大宮アルディージャ(J1)は愛媛FC(J2)に2-1で逆転勝ちし、準々決勝に進みました。

J2降格圏内の17位で苦戦中の大宮は、8月末に指揮官が渋谷洋樹監督に交代して臨む初の公式戦で、先発を従来のメンバーから大きく入れ替えて臨みましたが、スロースタートで愛媛に先手を取られます。3回戦で川崎フロンターレを下し、第87回(2007年度)大会以来のベスト8入りを目指す愛媛は、立ち上がりから高い集中力でテンポよくパスをつないで攻め、試合開始5分に先制します。

DFキム・ミンジェ選手からのクロスボールをDFハン・ヒフン選手がペナルティエリア付近で相手と競り合って落とし、走り込んだFW河原和寿選手が右足で合わせてゴールネットを揺らしました。大宮は前半半ばから攻撃のペースを掴み、MF橋本晃司選手が何度か相手ゴールを脅かす場面を作りますが、愛媛GK児玉剛選手の攻守やクロスバーに阻まれて得点には至らず、前半を0-1で折り返します。

ハーフタイムに「守備から攻撃への切り替えを早く」(渋谷監督)と指示を受けた大宮は、後半開始から攻撃のテンポを上げて反撃にでます。後半61分、MF和田拓也選手からのパスを受けたFW富山貴光選手がペナルティエリアに鋭く切り込み、相手GKに倒されてPKの機会を得ます。富山選手がこれを冷静に決めて同点に追いつきました。

大宮はその後も攻め手を緩めず、試合を優位に運びます。そして同点弾から5分後の後半68分、右からのクロスを富山選手がニアでつなぎ、ゴール前に走り込んだ橋本選手が左足で合わせて逆転に成功しました。

愛媛は後半71分、FWリカルド・ロボ選手が自陣ハーフウェイライン付近から、意表を突くロングシュートを放ちますが、大宮GK清水慶記がセーブ。その5分後には、スルーボールに反応した河原選手が相手DFの裏をついてシュートを放ちましたが、オフサイドの判定。後半87分、リカルド・ロボ選手がゴールを狙いましたが、ボールはポストの外に流れ、愛媛は再びゴールネットを揺らすことはできませんでした。

試合情報はこちら

このほかの試合では、J1のサガン鳥栖がJ2のモンテディオ山形に延長0-1で、ヴァンフォーレ甲府もJ2のギラヴァンツ北九州に延長0-0の末にPK戦3-4で敗れて、いずれもラウンド16で姿を消しました。
一方、第89回(2009年度)大会優勝のガンバ大阪はサンフレッチェ広島に3-1で勝利し、名古屋グランパスもザスパクサツ群馬(J2) を1-0で、セレッソ大阪はジュビロ磐田(J2 )を2-0で、また、ジェフ千葉は同じJ2のV・ファーレン長崎を延長2-1で退けて、ベスト8進出を決めました。

準々決勝は10月11日(土)、12日(日)、15日(水)に開催し、対戦の組み合わせは抽選で決定します。

コメント

渋谷洋樹 監督(大宮アルディージャ)
愛媛はチームとしてやることがはっきりしていて、良くまとまっていました。(監督就任後)守備の修正を練習していましたが、攻撃練習が少なかったので、今日は選手たちの力で戦ってくれて、感性で得点できました。テンポは遅いながらも前半からボールの奪い方が良く、それをやり続けてくれたことが結果につながりました。PKで大きく状況が変わりましたが、富山選手が自分の特長でPKを得たのは非常に良かったと思います。私が勝ったとは感じていません。ベスト8へ進めたこと、試合に出ていない選手を含めてしっかり役割を果たしてくれたことをうれしく思っています。

石丸清隆 監督(愛媛FC)
大宮は監督が交代したので、あまり先入観を持たずに、自分たちのサッカーをしようと臨んで、うまく試合に入れて先制もできましたが、そこから選手が引いてしまって、守備にアグレッシブさがありませんでした。1点獲ったあとにもう1点獲りに行くメンタリティがないのが残念です。一つのミスで失点をする、J1のチームの抜け目のなさを感じました。今後にしっかり活かしていきたい。リーグ戦があるので、選手たちとしっかり話し合ってやっていきたいと思います。

FW 富山貴光 選手(大宮アルディージャ)
ゴールを決めたのは気持ちいいですし、自分のゴールでチームが勝てたことは良かったと思います。監督からFWでの起用を言われて、期待に応えて得点しないと、と思っていました。攻撃の練習はしていませんが、守備での距離感が良かったので、ああいう風に崩せることになったと思いますが、先制されたのは僕らの甘いところです。そこをなくしていかないと、これからの戦いは厳しいと思います。ベスト8進出はうれしいです。優勝を狙える位置にいるので、狙えるタイトルは狙いたいです。

MF 橋本晃司 選手(大宮アルディージャ)
チームのリスタートということで気合いが入っていたのですが、前に行きすぎて不意を突かれて先制されてしまいました。でも攻撃の形は出来ていたので、後半逆転できてよかった。監督は全員攻撃、全員守備を目指しています。この勝ちを活かしてリーグ戦を戦って、一つずつ勝って順位を上げて行きたいと思います。

FW 河原和寿  選手(愛媛FC)
立ち上がりはゲームプラン通りでしたが、そこからラインが引き過ぎたかと思います。一つの失点から立て続けに失点してしまいました。PKの失点はPKに至るまでの守備を見つめ直さないといけないですし、2点目も簡単にボールを上げさせすぎました。試合巧者の部分も僕たちには足りないところです。連戦の疲れはありましたが、ピッチに立てることと、J1のチームと対戦できる方がモチベーションとして大きかったです。負けを負けで終わらせないことが大事だと思うので、この試合をどうリーグ戦につなげるか、です。ここから学習していかないといけないと思います。

その他の試合結果

サンフレッチェ広島(J1)1-3(前半0-2、後半1-1ガンバ大阪(J1)
セレッソ大阪(J1)2-0(前半1-0、後半1-0)ジュビロ磐田(J2)
モンテディオ山形(J2)1-0(前半0-0、後半0-0、延長前半0-0、延長後半1-0)サガン鳥栖(J1)
ギラヴァンツ北九州(J2)0-0(前半0-0、後半0-0、延長前半0-0、延長後半0-0、PK 4-3)ヴァンフォーレ甲府(J1)
V・ファーレン長崎(J2)1-2(前半1-0、後半0-1、延長前半0-0、延長後半0-1)ジェフユナイテッド千葉(J2)
大宮アルディージャ(J1)2-1(前半0-1、後半2-0)愛媛FC(J2)
ザスパクサツ群馬(J2)0-1(前半0-0、後半0-1)名古屋グランパス(J1) 

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